注ぎ口が欠けた”ピッチャー☆オカダナオト”の金繕いのやり方 04

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 ファイッ!!

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

※ 口周りが欠けたピッチャーの金繕い修理のやり方を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですのでかぶれる」可能性があります。ご注意ください。

※ 万が一、漆が肌に付いた場合はすぐに「油(サラダ油など)」でよく洗って下さい。油??そうです。「油」をつけ、ゴシゴシ漆を洗い落としてください。その後、その油を石けんや中性洗剤で洗い流してください。

今回は金繕い工程の内の〈蒔絵紛固め~磨き・完成〉までの方法を解説していきます。

 

前回の作業工程を見る

壊れた器の金継ぎ修理のやり方

▸  Page 03 / 蒔絵の紛蒔きまで

 

 

 

 

<金繕いの工程 11> 蒔絵紛固め


金継ぎの漆の上塗り作業で使う道具と材料
蒔き地固めで使う道具と材料

  • 道具: ② ティッシュペーパー ③ 付け箆 (▸ 付け箆の作り方) ④ 小筆 ⑦ 作業板(クリアファイルなど)
  • 材料: ① サラダ油 ⑤ 生漆 ⑥ テレピン

 

 

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

蒔絵作業が終わって、漆も乾いた状態です。

(何を言っているのかわからんよ~という方は、前回をご覧ください
 ▸  Page 02 / 錆漆の研ぎまで

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

金粉を蒔く作業は終わりましたが…まだ終わっていません。
なぜなら金粉が光ってないから!

「俺はこの金に見えない状態が好きなんだ」
「黄土色に見えたままの仕上げで楽しむのが本当の”粋”ってもんなんだよ」
…という方がいらっしゃいましたら(いないと思いますが)、
このままで大丈夫です。
こころゆくまでお楽しみください◎

僕たち一般人はしっかりと光らせて、「いかにも金」って感じに仕上げましょう!

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

ちなみに↑安物の「金」を使っているから光っていない…というわけじゃありません。

でも…「金を使ったのに何でピカピカ光ってないの??」と
疑問を抱いている皆様にご説明しますと…

今回、使った金粉が「丸紛」という”球体”の形をした微かい粉を使ったからなのです。
球体なので、光が当たっても乱反射してしまいます。
そうするとピカッとは光らないのです。(たぶん)

「せっかく金を使ったのに光らないなんて…だまされたわ(涙)」
なんてことはありません。大丈夫です。

あと2工程の作業が必要になるんですが、それをクリアすれば
ピカッと光る「黄金」へと変化します。
なんだか錬金術のようですよ。
(ちょい面倒ですが)

 

 

それでは「紛固め」という作業に入ります。
その前に、まずは

生漆をテレピンで少し希釈します。作業板の上で
漆 10 : 3 テレピン
くらいの割合に薄めてください。

 

さらに、使う前に筆をテレピンで洗って油を洗い出します。
 ▸ 詳しい筆の洗い方

毎回、作業が終わったときに筆を”油”で洗っているので、使うときにはまず筆の中の油を取り除きます。

  1. 作業板の上に数滴テレピンを垂らす。
  2. その上で筆を捻ったりしてテレピンをよく含ませる。
  3. ティッシュペーパーの上でヘラで筆を優しくしごく。

 

 

では実践!

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

筆を置くようにして金粉に漆を浸み込ませていきます。
筆先でゴリゴリ擦っちゃダメです。

何でか?
そもそもこの作業は何でやってんの??

それはですね、金粉を蒔いたままだと、しっかりと定着していない金粉もあるからです。
ですので、金粉の上から漆をかけて金粉同士の隙間に漆を浸み込ませてがっちりとホールドします。
がっちりゴールドです。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

ペタペタ筆を置く感じで漆を浸み込ませていきます。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

ペタペタぺたです。

 

 

塗り終わったら筆をサラダ油で洗います。 ▸ 使用後の詳しい筆の洗い方

洗い終わったら筆にキャップをつけて保管します。
キャップがなかったらサランラップで優しく包んでください。

 

 

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

生漆をたっぷりとかけたので、吸い込まなかった生漆が表面に溜まっています。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

その吸い込まなかった余分な生漆をティッシュで拭き取ります。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

拭き取る…といっても、ゴシゴシ拭き取ったらダメです◎
金粉もゴシゴシ拭き取られてしまいます(微量だと思いますが)。

ティッシュはそっと置くようにします。
鳩は挟まないように。

2017年初のページアップなので鳩を書き過ぎました。済みません。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

余分な漆がティッシュに吸い取られます。

ティッシュの面を変えて、拭き取作業を繰り返します。
ティッシュに漆が付かなくなるまで繰り返してください。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

こんな感じになります。
金継ぎ図書館はバリバリ「正義の味方」です◎
いや、そうでもないかな。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

何でせっかく浸み込ませた生漆を吸い取っちゃうの?
生漆を塗ったままじゃダメ?
ティッシュでの拭き取はそこそこでも大丈夫?だってその方が金粉がしっかりと定着するでしょ。

そですね。それでもいいんですが、金粉が「黒く」なります。
金粉の上の漆の「層」が厚くなるほど、金粉の見え方が黒くなりますので、あまりおススメできません。

どす黒い金仕上げ…って、やっぱりね。ちょっと悲しいですよね◎

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

作業が終わったら湿度の高い場所(湿度65%~)に置いて、
漆をしっかりと硬化させてください。1~2日放置です。

 

 

 

 

<金繕いの工程 12> 蒔絵紛磨き


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左からメノウ棒・ガラス棒・鯛牙2本

 研磨する道具:どの道具でも大丈夫です。

  • メノウ棒…磨き部分が大きいので、ちょっと磨きづらいです。/価格¥1,200くらい 東急ハンズ
  • ガラス棒…さらにもうちょっと磨きづらい。球体になっている部分で磨くので、どこにあたっているのかややわかりにくい。けどリーズナブルに入手ができる。 /価格¥100~200 東急ハンズ/画材店
  • 鯛牙棒…すこぶる磨きやすい。ピンポイントで磨ける。身体にフィットする /手作り (▸ 鯛牙棒の作り方

 

要するに「固くてツルツル」していればいいんじゃないでしょうか。きっと。

 

 

金継ぎの方法。固めた蒔絵紛を磨くのに鯛の牙を使う。

↑鯛の牙です。使いやすいです。ピンポイントで磨けます。

 

もうちょっと詳しく蒔絵紛の磨き方を知りたい方はこちらへどうぞ
 ▸ 金継ぎで使う粉磨きの道具と蒔絵磨きのやり方

 

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

「安物」だから光ってないわけじゃありません。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

これから光らせます。
驚くなかれ、鳩ぽっぽ。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

そうです。ヒカるんです◎
黄土色の金属粉が磨くと光ります。びっくり。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

なんで鯛の牙で磨くと光るの??

それは…やっぱ、めでたいからじゃないでしょうか?お正月だし。(うそ)

何でかっていいますと、蒔絵で使った金粉の形状が「球体」だったので、
そのままでは光が乱反射してしまっていた。
それを鯛の牙などの固いモノで磨くことによって、金粉が「潰れて」フラットになり、
光がほぼ正反射するようになった…ということです。

なーんだ、そういうことか◎

はい、そういうことです。
実は「磨いている」というよりかかは、金粉を「潰している」という感じなんです。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

この「鯛の牙」が原因で光った…というわけじゃありません。
球体の金粉が潰れてフラットになったから光って見えるということです。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

鳩を磨いても金ピカにはなりません。

 

磨き終わったら、金継ぎ完成です◎

とことん磨き続けたらどうなるんですか??
どうなるんでしょう??
金が潰れすぎて汚らしくなるかもしれませんね。ちょっと分かりません。

やり過ぎた人がいましたら、ご連絡ください◎

 

これで「完成」しましたので、使ってオッケーです。
柔らかいスポンジで洗ってからお使いください。

 

 

 

 

<金繕い完成> ピッチャー☆オカダナオト


 

ついに完成しました。
意外と手強い相手でした。特に「注ぎ口」!

依頼主のMさん情報によりますと、「水切れがすこぶるよろしい!」とのことです。
よかったよかった◎

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法 

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

あらためて完成品を見ると…ギリシャ彫刻のような佇まいだな~という印象を受けました。

それは「鳩屋の腕がよろしい」ということではなく、もちろん、作り手の岡田さんの作品がスゴイということです。もちろん、もちろん。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

綺麗ですよね。
これは正直、そう思います。

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法 

 岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

 

↗ 依頼主のMさんが送ってきてくれた写真です。
ご夫婦のカフェタイムにピッチャー☆オカダさんが戻ってきました◎

やっぱりピッチャーはオカダよね◎

 

 

 

 

 

 

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