”金継ぎ”って何?どうやるの?…を初心者向けに簡単解説

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size19  ガンバレ!初心者さん!!

 

金継ぎのやり方

 

いきなりですが、「金継ぎ」ってなんですか?

 

はい。「金継ぎ」というのは、うるし」という木の樹液を使って壊れた器を修理する日本古来からの伝統技法です。(縄文時代の器の中にも漆で直されているものがあります)

漆は
・そのままで塗れば→「塗料」
・漆に小麦粉を混ぜれば→「接着剤」
・さらに木の粉を混ぜれば→「パテ」
・漆と土とを混ぜれば→「ペースト」
を作ることができます。

金継ぎはこれらの素材を使いながら、割れた破片をくっつけたり、欠けた箇所を埋めたりします。そして最後に修理した箇所の表面に漆を塗り、それが乾かないうちに金粉を蒔いて定着させ、完成となるわけです。

え、「金」で直さないの?「金」で接着するから、「金継ぎ」なんじゃないんですか??

はい。「金」で直すわけではないのです。実は◎

 

 

岡田直人の器の金継ぎ修理方法

 

 

 

器を直す手順

 

金継ぎのやり方を文字や静止画で説明されてもいまいちピンとこないかと思います。
ひとまず「ダイジェスト動画」を見て、ざっくりとした修理の流れを把握していただけたらと思います。

 

 

【欠けた器の直し方】(13分ほど)

 

【割れた器の直し方】

 

 

 

 

それではここからはもう少しだけ詳しく説明していきます。

割れた器の場合

 

例えばこんな感じに「割れ」てしまったコーヒーカップ。

 

こんなパッカリと割れちゃったものをどうやって直すの??と言いますと、基本的には…

 

Step 01 漆で作った接着剤でくっつける
Step 02 漆で作ったパテやペーストで隙間を埋める
Step 03 漆を塗ってそれが乾く前に金粉を蒔く

…の3ステップで直します。

 

 【 step 01 】  割れたピースを「漆で作った接着剤(これを麦漆むぎうるしとよびます」でくっつける。


 

漆で作った接着剤を薄く塗って…

 

くっつけます!

 

2~3週間、漆が乾くのを待ちます。

 

【 step 02 】  隙間、穴を「漆で作ったペーストパテ」で埋める


 

接着した個所の隙間に、ヘラを使って漆のペーストを詰めていきます。大きな隙間があったら漆のパテで埋めます。

 

【 step 03 】  を塗ってそれが乾かないうちに金粉を蒔く


 

漆を塗ります。漆は硬化するのに通常6~24時間かかります。

 

漆が乾かないうちに金粉を蒔きます。

 

 

 【 完成!】


 

 なっ!…そんなんで出来ちゃうの??って思いますよね。
意外と独学でもできそうな気がしませんか??

 

「独学でやってみよう!」と思った人を最後までナビゲートすべく、詳細な解説動画をアーカイブした「金継ぎYouTube図書館を新設しました。
ぜひこちらのコンテンツを利用してチャレンジしてみてください◎

 

NEW OPEN!

 

 

 

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欠けた器の場合

 

欠けた茶碗の金継ぎ修理

 

次は口周りが「少し欠けた」器を直す場合です。こちらは以下の手順になります。

Step 01 汚れないようにマスキングテープで修理箇所周辺を保護する
Step 02 漆で作ったペーストで欠けたところを埋める
Step 03 漆を塗ってそれが乾く前に金粉を蒔く

…の3ステップで直します。

 

 

【Step 01 マスキングテープで汚れ防止をする】


 

漆が付いたら取れなそうな器の場合、あらかじめマスキングテープで覆っておきます。

 

 

【Step 02 欠けた箇所を漆で作ったペーストで埋める】


 

漆で作ったペーストで欠けた穴を埋めます。

 

 

【Step 03 を塗ってそれが乾かないうちに金粉を蒔く】


 

漆を塗って…

 

漆が乾く前に金粉を蒔きます。

 

 

【 完成!】


 

 

え?、意外と簡単そう!と思いましたね。そです、意外とできちゃいます◎

 さっそく「やってみようかしら?」と思った方、もっと詳しく知りたくなった方はこちらへどうぞ

 ▸ 本漆金継ぎの学び方

 

 

 

欠けた器の金継ぎ修理が完成しました。

 

 

 

金継ぎに必要な道具・材料


なんか、自分でもできそう!…だけど、材料って何が必要なんですか?道具も専用のものが必要なんですか?

ごくごくざっくり言うと、必要な材料は…

  • 木の粉(ノコギリで木を切ったときなどに出る木の粉)
  • 細かい土(砥の粉)
  • 小麦粉(料理用のものです)
  • 金属粉(「金粉」だと高いけど、「真鍮粉」でしたら安く手に入ります◎)です。(少ない!)

…といったところです。

これらの材料は「漆屋さん」(←そんなお店があるの??って感じですよね)か、もしくは「ちょっと大きめの東急ハンズ」で入手できます。

 

必要な道具は…

  • ヘラを2,3種類(←「竹の割り箸」を大きなカッターで削って作れます◎
  • 小筆2本(←漆塗り用と蒔絵用。100均の筆でもオッケー)
  • 作業板(←クリアファイルでもオッケーです◎)
  • ゴム手袋(←漆のカブレ対策です)

です。

おおー、これを揃えればできるの?なんか自分でやれそうだな~って思いますよね。
ぜひやってみてください◎

 

もっと詳しい道具と材料のご紹介はこちらのページをご覧ください。

▸ 本漆金継ぎに必要な道具と材料

 

 

 

 

 

漆で作る接着剤・パテ・ペーストとは?

 

 

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「金継ぎ」と呼ばれているもんだから、てっきり「金」を溶かして、それで接着していると思いますよね。でも、先述したように実は「漆」でくっつけているんです。

 

 

漆の接着剤

 

金継ぎ修理で使う麦漆の作り方

 

↑これが「漆の接着剤」です!
「漆」に「小麦粉」を混ぜると→【接着剤】になるのです!
 ▸ 漆接着剤の作り方/動画付き

おー、意味わからん、うるし…。

この「漆で作った接着剤」で割れたパーツをくっつけるのです。つまり、「金」じゃなくて、「漆」で接着しているのです。

 

 

 さらに…

漆のパテ

 

金継ぎで使う刻苧漆を作る

 

↑こちらが「漆のパテ」です!
先ほどご紹介した「漆の接着剤」に「木の粉(おがくず)」を混ぜると→【パテ】になるのです。
 ▸ 漆パテの作り方/動画付き

って、おが屑を混ぜただけ?そんなんでいいの??

この「漆パテ」で無くなった破片を作ったり、大きな隙間を埋めたりします。

 

 

さらに、さらに…

漆のペースト

 

金継ぎで使う錆漆が完成

 

↑こちらが「漆のペースト」です。
「漆」に「細かい土(砥の粉)」を混ぜると→【ペースト】になる!
  ▸ 漆ペーストの作り方/動画付き

おい!ついに漆に「土」まで混ぜたか!そんなんで本当にいいの??

この「ペースト」で細かい隙間やちょっとした欠けを埋めていきます。

その後、漆を塗り、それが乾かないうちに表面に金の粉を蒔くのです。つまり金は表面を覆う「お化粧」のようなものなのです。

 

「金継ぎ」と呼ばれているので溶かした「金」で接着して、「金」で欠けた所を埋めて…「めちゃくちゃゴージャスな修理方法だなぁ!」と思っていた方も多いと思いますが、実は「漆」の作業が99%なんです。

「金」は仕上げにだけ使います

ちなみに「金」以外にも「銀」や「錫」「真鍮」などを使って仕上げることもできます。漆を「塗ったまま」の仕上げでもオッケーです(漆には「黄色」や「緑色」などの色もあります)。

「え~、それじゃ”金”継ぎじゃないじゃん!」と思われますよね。そうです実際は「”金”継ぎ」じゃありません。「漆継ぎ」とも呼ばれたりするのですが、通称”金継ぎ”で通っているというのが実際のところなんです。

 

 

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金継ぎの歴史


壊れた器を漆で直した後、最後に「金で装飾する」というのは、室町時代のお茶の文化から始まったようなのですが、「壊れた器を漆で継ぐ」という修理自体は実は縄文時代から行われています。修理された祭器などが数多く見つかっています。

新しい器を作り直した方が簡単ですし、「壊れた器」に神様に捧げる供物を入れるというのは、現代の感覚からするとちょっとした違和感を感じます。このあたりは深い意味や高い霊的感知能力があったのかもしれません。
そのあたりを考え始めると、「器の修理」というものが人類の記憶の古層まで繋がっているような感覚がしてきます。

「金継ぎ」が不思議と人を惹きつけてしまう理由はこのあたりにありそうです。

 

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 そもそも器って直せるのですか?


 もちろん、直せます。

  • 陶器…直せます。(割れた破片が無いものでも直せます◎)
  • ガラス…結構、直せます。(おっ!歯切れの悪い言い方だ)
  • 木器…ものによっては直せます。直すの楽しいです。
  • 漆器…直せますが、面倒です。かなり。
  • プラスチック…直したことがないのですが、きっと直せます。

 

 

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”お手軽”な金継ぎもあるって聞いたけど、どういうことですか?


 使う材料によって、主に3種類の修理法があります。

  1. 【 簡易・簡単金継ぎ 】…石油系の合成樹脂を使った簡易的なやり方。”なんちゃって”金継ぎ(本物の漆は使っていません)
  2. 【 簡漆金継ぎ 】…本漆+合成樹脂を使った、”やや”簡易的なやり方
  3. 【 本漆金継ぎ 】…本漆のみを使った伝統的なやり方

 

 

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それぞれを簡単に説明しますと

1.【 簡易・簡単金継ぎ 】 …簡易的なやり方

  • 石油系の合成接着剤やパテ、新うるし(合成の塗料。本物の漆ではない)を使う修理方法
  • 1~3日程度で完成
  • ただし、食器用として使うには安全性が保障されていません
  • たまにカブレる方がいるようですが、本漆のような強烈なカブレにほとんどなりません

 

2.【 簡漆金継ぎ 】 …漆を使いつつも簡易的なやり方

  • 1と3のミックスバージョン
  • 最後の仕上げコーティングだけに漆を使うので「3」と比べるとカブレるリスクは少ない
  • 修理にかかる時間は「1」の修理に毛が生えた程度(比較的、楽です)
  • 修理部分の表面は漆がコーティングされているので食器用としての利用も安全性が高い(ただし、漆の内側は合成樹脂を使っているので「100%安全」とは言い切れません

 

3.【 本漆金継ぎ 】 …伝統的なやり方

  • 天然の「漆」を使った修理法。
  • カブレる可能があります
  • 手間も時間もかかります。(1週間くらい~2,3か月)
  • もちろん食器として使って安全です。電子レンジは使えません。

 

※ カブレ…「私、カブレるのかしら?どうなのかしら?」と気になる方は病院でパッチテストを受けてみてください。「カブレ」は単純に漆との「相性」だと思います。「もともと肌が弱い」とか「アレルギー体質」とか全く関係ないと思います。漆との相性です。

※ 簡漆(かんしつ)金継ぎ…「漆も使う簡易的な金継ぎ方法」なので、略して簡漆金継ぎと勝手に名付けました

 

 

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3種類の金継の難易度ってどんな感じですか?


 

簡易・簡単金継ぎ(合成樹脂使用) 】
難易度…★(ほんとカンタン!カレーで言ったらレトルトの「カレーの王子様」)
基本技術の要習得日数…1~3日

カンタン!お手軽!誰でもできる!専門知識、必要なし!
手先の器用な人、要領のいい人でしたら1日。ちょっと不器用な人でも3日頑張れば習得できると思います。
独学でも余裕でできると思います◎

 

簡漆金継ぎ(本漆+合成樹脂使用) 】
難易度…★★
(比較的容易。カレーで言ったら固形ルーの「バーモントカレー」)
基本技術の要習得日数…2~4日

上塗りに「本漆」を使うので、その性質、扱い方を覚える必要があります。樹脂の金継ぎよりかは時間・経験が必要になります。けど、ベーシックな部分は簡単に覚えられると思います。

 

本漆金継ぎ(本漆使用) 】
難易度…★★★★★(時間・経験が必要。カレーで言ったらスパイスから作る本格的カレー)
基本技術の要習得日数…8日~1,2年(←けっこう、適当な数字です。済みません)

ごくごくベーシックな部分は比較的すぐに覚えられます。ただ、「漆」自体が「自然物」なので、様々な「条件」に左右されます。「上手くいかなかった」時、その原因を特定し、リカバリーできるようになるには経験が必要になってきます。失敗しながら学んでいくことも多いです。

 

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 金継ぎ、やってみたいと思うんですが、どの金継ぎがおススメですか?


 3つの金継ぎ方法から選ぶ際に2つの大きなポイントがあると思います

  •  食器として使う際の安全性を重視するかどうか。
  •  カブレが気になるかどうか。

材料代、道具代はほとんど変わらないと考えていいと思います。

 

 食器使いの安全性
簡易・簡単金継ぎ ? 食器用としての使うには安全性の保障はない ※①
簡漆金継ぎ 〇 だいたいオッケー。けど「100%安全」とは言い切れない
本漆金継ぎ ◎ ばっちりオッケー

 ※① 「新うるし」の商品の裏書には…・
本品は毒性の強い物質ではありませんが念の為、食器等口に含む恐れの有る物に塗装しないでください。…と書かれています。「毒性の強い物質ではない」=「有毒な物質が含まれています。だけど量的に少ないので…」ってことなんでしょうか?説明が「グレー」ですね。

メーカーに電話で問い合わせたところ「”鉛”が含まれています。ただ、金継ぎで使用する「量」が微々たるものなので、気にするレベルではないと思います」説明されました。
でも、それなら…パッケージの裏書きをなぜ、書き直さないのでしょうね?「明記」はできない理由でもあるのでしょうかね?不思議ですね。これをどう解釈するかですよね。

新うるしなどの「合成うるし」の安全性について、みなさん、気になりますよね。
私の現在のところの判断としては、「農薬」と一緒と考えていいのかな、と思っています。

  • 新うるしなどの「合成うるし」で直した器 = 「がっつり農薬を使って育てられた野菜」(人体に有害な物質も含まれている。だけど国が定めた「基準値」よりも下回っているので、「安全」ということが許可されている。「許可されている」というだけであって、本当に身体にとって「安全」なわけではない)
  • 本漆で直した器 = 「無農薬、自然栽培の野菜」

このあたり、個人の価値観次第かなと思います。「安全、安全って気にし過ぎだよ」っていう方もいらっしゃると思います。
私は本物の漆が扱えるので、どうしても「新うるしなどの合成うるしじゃなくて、本物の漆を使った方がいいんじゃない?」とアドバイスしたくなるのですが。
こんなことを言っておきながら、野菜は普通のスーパーで売られている(しっかりと農薬入りで育てられたと思われる)ものを食べています(苦笑)
「身体に入る食べ物こそ気にするべきでしょ!」って言われちゃいますよね。

 

 

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 カブレるリスク 
簡易・簡単金継ぎ 極々たまにカブレる人がいます。カブレてもひどくはならないようです。
簡漆金継ぎ 本漆金継ぎに比べるとリスクは格段に抑えられます。それでもやはりカブレるリスクはあります。
本漆金継ぎ ちょっとカブレる人から、しっかりカブレる人までいます。カブレると猛烈に痒いです。いや、本当に。
カブレ期間は一週間くらいで治る人から一カ月くらいかかる人までいます。

 ※ 「カブレ」は単純に漆との「相性」だと思います。「もともと肌が弱い」とか「アレルギー体質」とか全く関係ないと思います。漆との相性です。

※ カブレても必ず治ります。治らなかった人に会ったことがありません。治らなかった人の話も一度も聞いたことがありません。ちゃんと治ります。大丈夫です。

※ 「私、カブレるのかしら?どうなのかしら?」と気になる方は病院でパッチテストを受けてみてください。

 

 

 

白いマグカップを持った手

 

上記の2つのポイントを加味して選んでください。

 おススメする金継ぎ方法   おススメする人
簡易・簡単金継ぎ
  • お仕事柄、絶対にカブレるわけにはいかない。(女優さんとか、接客業の方とか)
  • 顔が命!カブレ、NO!
  • 器は食器として使わなくてもいい(もしくは菓子皿程度の使い道しか考えていないとか)
  • 「安全性、安全性」と言い過ぎでしょうー。少しくらいなら気にしない
簡漆金継ぎ
  • 食器には安全なものを使いたい(だけど、「絶対安全」と言い切れる程には求めない)
  • 少しくらいのカブレのリスクは引き受ける
  • とことん漆がやりたいわけじゃない
本漆金継ぎ
  • 食器には絶対安全なものを使いたい
  • 漆が好きなのです
  • 金継ぎから入って、そのあと漆全般の技法に進みたい
  • カブレてもネタになるのでオッケーです
  • とことん金継ぎ道を追及してみたい

いや、なかなか選ぶのは難しいと思います。

金継ぎ図書館としましてはなるべく「本漆」を使うことをおススメさせていただきます。
ですので「本漆金継ぎ」、もしくは「簡漆金継ぎ」を推しています。

「安全性」はもちろんのこと、「金継ぎ」や「漆工藝」の奥深さに触れられる可能性があります。それは皆さんの「日常感覚」を改変するだけの底なしの魅力が秘められていると私は感じています。

ぜひぜひ、漆カブレのハードルを飛び越えて「金継ぎワールド」に来てください◎

 

それぞれの修理の詳しいやり方を知りたい方はこちらへ

 

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今、多くの人が金継ぎ(金繕い)を求めているのはなぜ?


確かに最近、雑誌、TVなどによく取り上げられています◎
「金継ぎ教室」や「金継ぎワークショップ」もかなり増えています。

なぜ、これほど金継ぎに対する興味が最近、強くなっているのでしょう?

「自分の人生への”承認”」の一つの現れなのではないかと私は感じています。(話がぶっ飛んでますかね…?)

日本人はすでに「もの」への欲求が少なくなりつつある…と多くの社会学者や思想家が話しています。
どれだけ「いいもの」「ブランドもの」を手に入れても、それだけで心が満たされるわけではない…ということを心の底から実感している人たちが、物欲を煽ってくるような商品に対して、もう「うんざりしている」ということですよね。

 

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「本 当に必要なもの、心を満たしてくれるものって何だろう?」と根源的な問いを発したとき、”外側”に新しく何かを求めるのではなく、”自分自身の内側に積み 重ねてきた時間”こそが「かけがえのないもの」であったという「自己を肯定し、受け容れる」動きへと繋がってきたのだと思います。

この「自己受容」の一つの現れが、自身の何でもない日常の記憶が蓄積された器を直す「金継ぎ」なのではないでしょうか。
そして実は器を直すことによって、事後的に「自分の積み重ねてきた時間」に対して揺るぎない「価値」を自分で賦与しているのだと思います。
「今」、自分が取っている行動によって、「過去」の自分が肯定され、「間違いなく幸福であった」というある種の「物語」を紡ぐことができます。「私は素晴らしい時間をこの器と共に過ごしてきた。だから直すのです」と。

 

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▸ 本漆金継ぎの学び方

▸ 簡漆金継ぎの学び方

▸ 簡易・簡単金継ぎの学び方

 

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