筆作業を始める前に「筆を洗い」ます。
どうしてわざわざ使う前に洗うの？と申しますと…
漆を使った筆は作業が終わった時に「油」で洗っているので、筆の中に油が含まれています。
漆は油との相性が悪く、油分が入ると乾かなく（もしくは極端に乾きづらく）なります。ですので使う前にはその油を除去してあげなければなりません。
揮発油（テレピン、エタノールなど）で油を洗い出します。
※「漆で洗う」こともできます。揮発油を使うと筆の痛みが早くなります。蒔絵筆などの高級な筆を使うときは少量の漆を含ませて、油を掻き出すやり方もあります。
2016-12-14 動画を作りました◎
- ティッシュを置く
- テレピン（もしくはアルコールなど）を数滴垂らす
- 筆に含ませ、作業板の上で優しく捻る
- ティッシュの上で「ソフト」に箆で掻き出す
- 以上の作業を3回ほど繰り返す
作業盤の上にテレピンを4，5滴垂らします。
テレピンを筆に含ませ、作業盤上でチョチョチョチョと筆を回したり捻ったりします
見えづらいですが作業盤の上にはテレピンが出ています。
そのあと折りたたんだティッシュの上で
穂先に含まれた油とテレピンをやさしくしごきます。
筆の毛先が痛まないように優しくです。筆の根元からおこなってください。
もう一度筆にテレピンを含ませ回したり、捻ったりします
ティッシュの上で優しくしごきます。根元から。
これを3回くらい行って筆の穂先に含まれた油分をしっかり除去します。これで漆が使えます。
