〈金継ぎRECOVERYシリーズ〉02 合成うるしを削って、本漆金継ぎでやり直したい!

テクニック・コツ

「ひび」の簡易金継ぎ修理→本漆金継ぎでやり直したい!


A子さん「あの頃は簡易金継ぎで十分だと思っていたのです。はい。だって実際きれいに直ったし。でも…でもやっぱり本物の漆でやり直したいんです!」

という方、いらっしゃると思います。はい、そのお気持ちわかります。さぁ、やり直しましょう。

ということで早くもリカバリーシリーズ第2弾「合成うるしの除去」です。

といってもただ合成うるしを削るだけです。それだけです。
説明するまでもないのですが「本当にきれいに削れるのかしら?」と迷っている方もいらっしゃるかと思います。
そういった方に「なんだ簡単にできそうね」と確認していただければこれ幸いということでご説明させていただきます。ね。

 

実践!合成うるしを削る


使う道具: 彫刻刀かメスなど(カッターでもオッケーですが、器の内側が削りにくいです)

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↑ひびを簡易金継ぎで修理しました。
このとき使った合成うるしを削っていきます。

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使うのは彫刻刀(平丸)とメスです。
どちらの方が削りやすいか試してみました。

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まずは彫刻刀で。
指を怪我しないようになるべく刃物の先には置かないようにします。
指を置かざるおえない場合は注意しながら刃物を動かします。

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左手の親指を刃物に添えてコントロールします。
ただゴリゴリ削るだけです。

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結構きれいに削れています。
これは釉薬にもよるかと思います。釉薬によってはきれいに削れない場合もありそうです。

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今度はメスで削ってみました。

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メスも左手の親指を添えてコントロールします。

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ゴリゴリ削ります。
簡単に削れます。メスの方がちょっと削りやすかったです。小回りが利くというか、ピンポイントで削れて使い勝手が良かったです。

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 削り終わったら、テレピンを2~3滴含ませたウエスで拭きます。
合成うるしの削りカスと、器に残った頑固な削り残しをごしごし拭き取ります。

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 今回はウエス拭き取りでほとんどきれいに除去できました。
焼き締めの器などでは「激落ちくん」を使えばきれいに取れそうな気がします。

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 器の内側もテレピン+ウエスできれいに拭き取ります。

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できました。きれいです。

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合成うるしはほぼ残りませんでした。
さぁ、これで晴れて本漆金継ぎへと進めます◎