【漆のパテ】 意外とカンタン!初めての刻苧漆の作り方 ▸ 動画有

※ 本物の漆を使いますので「かぶれる」可能性があります。ご注意ください。

 

 

【作業手順】

  1. 麦漆を作る
  2. ちょっとだけ、麦漆を予備としてとっておく
  3. 木粉を少しずつ混ぜて、練っていく
  4. ヘラがぎりぎりくっつかなくなるまで木粉を混ぜる
  5. 完成

※ もし、木粉を入れ過ぎて「ポソポソ」になってしまったら、予備として取っておいた麦漆を加える。

 

 

使う道具・材料(金継ぎで使う刻苧漆の作り方)


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使う道具・材料(▸  刻苧漆の充填で使う道具・材料の入手先・値段

 

刻苧漆とは…

金継ぎ修理で大き目の欠けた部分の補修や大きな穴を埋めるときに使う刻苧漆を作ります。小さな欠け、穴、わずかな隙間などを埋めるときは錆漆を使います。( ▸ 錆漆の作り方

 

 

step 00 漆と砥の粉の分量比


刻苧漆は<麦漆>に細かい木の粉を混ぜることで作れます。おっ!簡単!

刻苧漆 = 麦漆 + 木粉  

師匠のおひとりから教わったレシピです。
まずは麦漆を作ります。配合は

小麦粉 4 : 水 4 : 漆 5 (重量比)  ▸ 麦漆の詳しい作り方)

この比率で作った麦漆 に対して

麦漆 10 : 木粉 4~6 (重量比)

の割合で木粉を足していきます。
あくまでも目安です。わざわざ木粉の重量を計らなくても多分ミスなく作れると思います。

 

 

step 01 麦漆を作る


それではまずは麦漆を作ります。ここでは簡略的に麦漆の作り方をご説明します。詳しく知りたい方は ▸ 麦漆の詳しい作り方

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  • 道具: ①プラスチック箆(幅の小さいものの方が使いやすいです。25㎜か30㎜)
  • 材料: ③生漆 ⑤小麦粉 ⑥水
  • その他: ④作業板 ○テレピン ○ウエス

 

水、小麦粉、生漆で麦漆を作ります。

刻苧漆用に麦漆を作る

小麦粉と水を練り合わせます。
水は小麦粉がガムのようになるまで少しづつ足していきます。

もし、水が多くなりすぎたら小麦粉を足してください。

刻苧漆用に麦漆を作る

漆を出します。
小麦粉の左隣の茶色い液体が生漆です。

とりあえずの目分量としては体積比で

<水ねり小麦粉 1 : 1 生漆>

といったところでしょうか。刻苧漆用に麦漆を作る

水ねり小麦粉に少しずつ生漆を混ぜていきます。
いっきに生漆を多く混ぜる「だま」のようになってしまうので気を付けてください。

刻苧漆用に麦漆を作る

このようになるまで練ります。

練るのを止めて2~3秒するとじわっと漆がうっすら沁みだしてくるくらいがいい状態かと思います。

じわっとしてこないようだったら少しずつ漆を足してください。

これで刻苧漆のベースとなる麦漆は完成です。

 

 

step 02 麦漆に木粉を練り込む


麦漆に木粉を混ぜていきます。
(木粉、持ってませーんという方は ▸ 木粉の作り方

と、その前に「ヘラ」のチョイスのお話です。

刻苧漆を作るときに使う箆は腰の強めのものが使い易いです。断然。
市販のものだと白いプラスチック箆が固めのものが多いので、それがお勧めです。

金継ぎで一度に作る刻苧の量はすごく少ないので、箆も小さ目の方が扱いやすいです。
「ヘラがうまく使えない」「使いづらい」という方はもしかしたら金継ぎで使う材料の分量に対して箆が大きすぎるのかもしれません。(60㎜幅は明らかにデカすぎますよね~)

市販品ですと幅25㎜(ハンズですと30㎜幅が最小でした)がいいと思います。「箕輪漆工」の通販で買えます。
金継ぎで使うならベストのヘラ幅は10~15㎜、長さ170~180くらいがいいと思います。が、市販品ではなさそうなんですよね。どこかのメーカーが作ってくれたら有り難いのですが。

…と思っていたら、解決案が浮かんできました(というほどのものではありませんが)。
上手くいくようでしたらまた金継ぎ図書館の方に載せますね。「練り箆」の作り方/箆の作り方第3弾…ですね。
「入手が容易な素材で、初めての人でも加工がしやすく、かつ作ったものは使い勝手がいい」というのはなかなか落としどころが難しいですね。

 

へら話が長くなってしまいました。すみません。
刻苧漆を作ります。

 

金継ぎで使う刻苧漆を作る

次に木粉を作業板の上に出します。
ひとまずの木粉の目分量は < 麦漆1:1木粉 >といったところでいかがでしょうか?
実はこのへんはいつも適当にやっています。木粉が足りなかったら後で足していきます。

で、この時に重要なのは
少量の麦漆(1~2割)を脇に避けて取っておく
です。

万が一、木粉を入れ過ぎて刻苧がボソボソになってしまったときにこの取っておいた麦漆を加えて難を逃れるのです。後程、画像でもご説明します。

麦漆、取っておいてくださいね。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

木粉は少しずつ麦漆に足して、練り合わせていきます。
とりあえず作業板の上に出ている木粉の1/3くらいを箆で取って練り合わせます。
少量ずつ木粉を足していった方が効率がいいと思います。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

箆でよく練ります。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

しっかり練り合わせたら、再び木粉の1/3くらいを箆で取ります。
そして練ってください。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

残っていた木粉も足して練ります。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

作業板に出ている木粉を全部混ぜたのですが、↑画像のように刻苧漆がべちゃべちゃしています。木粉がからっきし足りていません。のでもう少し木粉を足します。

もしこの状態で刻苧として使った場合、かなり乾きの悪い刻苧漆になります。

それじゃ、どのくらい木粉を混ぜればいいの?と思われますよね。
目指す刻苧漆のゴールですが、刻苧箆で触ったとき、「ギリギリ箆離れがいいくらい」です。何のことやら分かりませんよね。

まぁ、下の画像に進んで行ってください。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

追加で木粉を足し、練り合わせます。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

いい具合に刻苧がまとまるようになってきました。

※木粉を足して練っているとき、最初はすこしパサついていても
すこし時間が経つと(1~2分)漆や水分が木粉に浸みてきてベタベタして
きます。ので、木粉の混合量は少し待ってからジャッジしてください。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

↑画像のように刻苧からパッと箆が離れました。
よさそうです。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

簡単に団子状にまとめて作業板から剥がせます。このくらいがいいです。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

竹串で作った刻苧箆をペタペタ押し当ててみます。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

 パッと箆が離れます。竹の刻苧箆でペタペタ触っても
箆離れがよく、ギリギリべたつかないくらい

このくらいだと刻苧自体に接着力もあり、適度に
乾くスピードもあるので使い勝手がよいと今のところ思っています。

 

 

金継ぎで使う刻苧漆を作る

刻苧漆を使う際は↑画像のように、刻苧箆で少量の刻苧を取ります。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

 これを欠けた箇所や穴に埋めていきます。

 

 

 

step 03 刻苧がボソボソになってしまったときのリカバリー


麦漆に木粉を混ぜていったとき、うっかり木粉を入れ過ぎてしまった!

金継ぎで使う刻苧漆を作る

あうち!刻苧がボソボソです。
そんなこと、あります。はい。

でも大丈夫◎

金継ぎで使う刻苧漆を作る

みなさん、最初に「少量の麦漆(1~2割)を脇に避けて取っておく」と言ったのをしっかりと順守してくれていたでしょうか?
この時のための予備の麦漆だったのです。この麦漆があれば大丈夫。

ボソボソになった刻苧漆に予備の麦漆を混ぜていきましょう。ちょっとずつ様子を見ながら麦漆を足していってくださいね。

金継ぎで使う刻苧漆を作る

 オッケーです。刻苧漆が蘇りました!(いや、もう少し麦漆を足した方がいいかもしれませんね)

 

 

刻苧漆ですが、保存が利きません。どんどん固まってきてしまいます。
ので使いきりです。余ったら捨ててください。残念ながら。

 これで金継ぎ修理で使う刻苧作りは終了です。ご苦労様でした。

 

刻苧漆の使い方のコツ
 ▸ 刻苧漆のつけ方・使い方パート1(小さめの欠け
 ▸ 刻苧漆のつけ方・使い方パート2(大きめの欠け

その他の素材の調合のやり方
 ▸ 麦漆の作り方(接着剤)
 ▸ 錆漆の作り方(漆で作るペースト)

 

 

 

 

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