「合成接着剤」や「合成うるし」を使った【簡易（簡単）金継ぎ】のやり方を説明していきます。
本物の漆は使っていませんのでご注意ください。
前回の作業を見たい方は↓こちらのページをご覧ください。
STEP4 接着剤の削り
道具：下記のいずれか
◯ 障子用のカーブ刃カッター ▸Amazonで見る
◯ 普通のカッターナイフ（大） ▸Amazonで見る
◯ 彫刻刀（平丸） ▸Amazonで見る
※ 簡易金継ぎで使うおススメの道具・材料一覧を↓こちらのページにまとめました。
初心者さんには「障子用のカーブ刃」のカッターが扱いやすいかと思います。
替刃式なので、切れ味が落ちたら刃を変えられますし◎
「普通のカッターナイフ（大）」も100均で購入できるので、できれば「障子用カッター&普通のカッター」の二刀流で作業してもらえたらはかどると思います。
刃物を砥石で研ぐことができる方におススメの刃物は「平丸」の彫刻刀です。かなり作業が楽にきれいに、さらには楽しくできます。（言い過ぎかしら）
▸ 金継ぎで使う彫刻刀のカスタマイズ・ページ
はみ出した接着剤を刃物で削っていきます。
が…、、、今回は接着が上手にいって、接着剤が全くはみ出しませんでした（涙）
ですので、写真がありません。
ということで他の器の修理写真を使って説明させていただきます。
はみ出た接着剤を削ります。ささっとで大丈夫です。
器の表面は彫刻刀の刃裏を器に当てて削ります。
カッターナイフでこの作業をおこなってもオッケーです◎
ただ、器の内側の削り作業は「カーブした刃」を使わないとやりづらいです。
器の内側も同様に作業をします。
STEP5 マスキング作業
今回はパーツの接着箇所にできた隙間にペースト状のものを充填していくのですが、その際、修理箇所の周りが汚れないようにマスキングをします。
道具・材料
- マスキングテープ（すでに千切って茶碗の口にいくつも付けいています）
‣マスキングテープのちぎり方ページを見る - はさみ
- 細い棒
（アイスピックのようなものとか、割り箸、竹串、楊枝、刻苧箆でもオッケーです）
それではマスキングをやっていきます。
接着したラインに沿って千切ったマスキングテープを貼っていきます。
（この器はツルツルしているので本当はマスキングをしなくても大丈夫です。参考のためにやりました）
千切ったテープを貼ります。
あらかじめマスキングを大量に千切っておいた方が作業効率は良いかと思います◎
2枚目を貼ります。1枚目と少し重ねるようにして貼ってください。
隙間がないように
3枚目を貼りました。
が、テープの上の部分が少し接着箇所にはみ出しています
ですので、細い棒で突っつきながらちょちょちょっとはみ出したテープの部分を動かします。
はい、動きました。
意外とすんなり移動してくれます。
接着箇所に沿ってラインの上の部分にマスキングテープを貼り終えました。
ラインの下部分も同様にマスキングができました。
テープが接着したラインにはみ出したら…
刻苧箆を使っても修正ができます。
はい、全部マスキングができました◎
マスキングはちょっと面倒ですが、器の表面がザラザラしているときにはやっておいた方がいいです。
だんだんと作業が早くなってきます。
ジグソーパズルのような感覚になってきて面白味も出てきます。
STEP6 エポキシペースト付け
接着した箇所の僅かな隙間を埋めたいので、エポキシ接着剤とエポキシパテとを混ぜ合わせて、ペースト状のものを作りたいと思います。
本漆金継ぎでいうところの”錆漆”になります。
道具：
② 作業盤（クリアファイルなど）
③ 付け箆 ▸作り方ページ ‣作り方動画
材料：
① エポキシ接着剤 ▸Amazonで見る
④ エポキシパテ ▸Amazonで見る
※ 簡易金継ぎで使うおススメの道具・材料一覧を↓こちらのページにまとめました。
エポキシ接着剤とエポキシパテをそれぞれ別に練り合わせてから、その二つを混ぜ合わせます
※今回、画像で見えやすいように弁柄（赤い顔料）を少量入れます
まずはエポキシ接着剤の方から用意します。
A剤、B剤を等量、作業板の上に出します。
（弁柄も少量出しています）
A剤、B剤をよく混ぜます。
エポキシ接着剤に弁柄を混ぜます。
※ 皆さんは特にやる必要はありません。
次はエポキシパテの準備です。
エポキシパテを少量、指に取りました。
エポキシパテを指で練る。
ここはしっかりと練り合わせてください。
エポキシパテの詳しい扱い方↓
‣エポキシパテの使い方ページ
エポキシ接着剤とエポキシパテがそれぞれ用意できたのでいよいよ練り合わせます。
パテの方に少量の接着剤を混ぜていきます。
パテの緩み具合を見ながら接着剤を加えていきます。
混ぜます。
練り合わせるとだんだん緩んできます。
マヨネーズくらいの緩さ～チューブ入りの練りからしくらいの硬さが使いやすいかと思います。
ですが、お好みで緩さ、硬さを調整してください。
それではエポキシペーストを修復箇所に付けていきます。
が、エポキシペーストを付ける作業では修復箇所周辺もペーストがついてしまいますので、必要であればしっかりマスキングしておいてください。
小さな箆（付け箆）の先にペーストを少量とります。
ペーストを溝や穴、段差のある箇所に置きます。
再び箆先にペーストを少量とります。
ペーストを置きます。
はい、ペーストが置かれました。
これを繰り返します。
ペーストの塗布が完了しました。
小さい穴、欠け、段差がこれで埋まります。
簡易（簡単）金継ぎで使う程よいペースト状のものが手に入らなかったので自作してみました。
この方法が今のところベターかなと思っています。
また他のいいやり方が見つかったらご報告します。
※ （2020-04-04） ↑「ペースト状のパテ」▸Amazonで見る を使うのがベターだと思います。
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簡易金継ぎの他の修理例を見る↓
簡易金継ぎで使う道具・材料をチェックする↓
【2020-04-04追記】
現在、同じ損傷の器を簡易金継ぎで修理するとすればおそらく 「ペースト状のパテ」▸Amazonで見る を使うよいと思います。
「泥状」の素材で、ヘラで伸ばして付けることができます。
こうゆう商品があったんですね～。
※ この元記事を書いた当時、世の中に「ペースト状のパテ」が売っているとは知りませんでした。
プラモデルや車修理の世界だと当たり前の商品だったんですね～。