【麦漆の早見表】
漆の接着剤(麦漆むぎうるし)
小麦粉:生漆 = 10:10 ※ 目分量の体積比 作業工程 |
(ちなみに「錆漆(漆のペースト)」の割合は 砥の粉10:7~8生漆 )
- ① 漆接着剤(麦漆)の作り方 作業時間/約10分(慣れれば2~3分程度)
- ② 麦漆の使い方(済みません。ページ構築中です)
-1. さっ着作業で使う道具・材料
-2. 接着作業の手順
1.漆の接着剤(麦漆)の作り方
金継ぎでは割れたパーツをくっつける時に使う「接着剤」を漆で作ります。
これを金継ぎ用語では「麦漆むぎうるし」と呼びます。
接着剤が自分で作れるの?かなり専門的な知識と熟練した技術が必要なのでは??…と思われますよね。でも実はかなり簡単なんです◎
手順としては…
①小麦粉を水で練って…
②漆と混ぜ合わせるだけ!
です。
これだけで「漆の接着剤」ができちゃいます。料理よりも簡単ですね!
ただし、注意点としましては小麦粉と漆との割合を「ある程度、正確にする」ことです。
「厳密に」やる必要はありませんが、割合が偏りすぎると、接着強度が弱くなったり、極めて乾きづらい(もしくはほとんど乾かない)接着剤となってしまいます。
そこで金継ぎ図書館では「漆と小麦粉との割合をある程度、正確にする」ために、「小型の計量スプーン」を使うことをおススメしています。
これを使えばほぼ「おおよそ正確な分量が測れる」ので、間違いなく「ちゃんと乾いて接着力の高い麦漆」を作ることができます◎
-1. 麦漆作りで使う道具・材料
道具
② 作業板 ▸作り方 ③ 練りベラ ▸作り方 〇 軽量スプーン(1/4)
材料
① 水 ⑤ 生漆 ⑥ 小麦粉
〈作業盤の掃除用として〉
⑨ テレピン ⑪ ティッシュ(もしくはウエス)
※ 使う計量スプーンは「1/4」か「1/10」サイズがお薦めです。
よほど大量の麦漆が必要でない限り1/4サイズで十分です。1/10サイズはほんの少し作りたいときに使います。
※ 「作った」麦漆むぎうるしについての注意点ですが、”正味期限”は2~3日くらいと考えてください。
作った時が一番「乾き」がよく、時間が経つほど、どんどん乾きが悪くなってきますので、基本的に「使うときに作る」が原則です。
保存があまり効かないので、「作り置き」は避けてください◎
-2. 麦漆を作る
~ 麦漆(接着剤)を作る~
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道具・材料
・小麦粉 ・水 ・生漆 ・軽量スプーン(1/4) ・ ヘラ ・作業盤
作業工程 作業時間/約10分(慣れれば2~3分程度)
① 計量スプーン1杯分の小麦粉を掬い、軽く上からヘラで押える。その後、ヘラで擦切る。
② 作業板の上に小麦粉を出す。
③ 小麦粉の脇に少量の水を出す。
④ 小麦粉にちょっとずつ水を加えつつよく練る。水練りした小麦粉が「耳たぶ~つきたてのお餅」くらいになるまで徐々に水を加えて、練っていく。
⑤ 計量スプーン1杯分の生漆を水練りした小麦粉の脇に出す。
⑥ 水練りした小麦粉にちょっとずつ生漆を加え、よく練っていく。
⑦ 全ての生漆を練り合わせたら完成です◎
まずは計量スプーン1杯分の小麦粉を掬い、軽く上からヘラで押えます。
あまり「ギュッ」と押えると、小麦粉の分量が多くなってしまいますので、「軽く」でお願いします。(感覚値ではありますが~)
ヘラで切って、「スプーン擦切り1杯」とします。
それを作業盤の上に出します。
小麦粉の「少し脇」に少量の水を出します。
小麦粉の上に直接、水を加えようとした場合、うっかり水が多く出過ぎて失敗…ということがよくあります。
ですので、大事をとって「少し脇」に水を出してください。
作業盤に出した水溜まりからヘラでちょっとずつ水を掬って小麦粉と練り合わせていきます。
この時も一気に多くの水を混ぜようとすると、水の分量が多くなり過ぎることがあるので、慎重にちょっとずつ水を取っていってください。
水を練り合わせていく最初のうちは、↑このように「バサバサ」になりますが、気にせず、ちょっとずつ水を加えていってください。
さらに水を加えて練っていくと、だんだんと↑このようにまとまってきます。
さらに少しずつ水を加え練っていくと、モチモチしてきます。
このくらいで止めておいても大丈夫です◎
「耳たぶ~つきたてのお餅」
くらいになったらオッケーです◎
次に生漆を用意します。
こちらの分量も計量スプーン1杯です。
小麦粉:生漆 = 10:10
※ 目分量の体積比
ちなみに「錆漆(漆のペースト)」の場合は
砥の粉10:7~8生漆
です。麦漆と錆漆、、どっちがどっちの割合だったか…なかなか覚えられませんよね(笑)
間違わないようにメモしておいて、毎回、作る前にチェックしてください。
作業盤の上に生漆を出し、そこからヘラで少し(1/3程度)取って、水練りした小麦粉に加えます。
しっかりと練り込んでいきます。
1回漆を加えるごとに、ヘラで20回くらい練ればいいと思います。50回も100回も練る必要はありません。(もちろんやってもいいです◎)
漆を加えていくと最初はネタが「バサバサ」してきます。
「えっ!どしたの??大丈夫??」とビビりますが、ダイジョブです◎
このまま続けていきます。
さらに漆を加えて練っていくと、先ほどのバサバサはなくなり、だんだんと滑らかになってきます。
全部の生漆を練り合わせたら完成です◎
「トルコアイス」のようですね。(←これって分かりますか?)
繰り返しになりますが…
「完成した」麦漆むぎうるしについての注意点です。
サランラップに包んで保存することができますが、”正味期限”は2~3日くらいと考えてください。
作った時が一番「乾き」がよく、時間が経つほど、どんどん乾きが悪くなってきますので、基本的に「使うときに作る」が原則です。
保存があまり効かないので、「作り置き」は避けてください◎
申し訳ございません。
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2.麦漆の使い方
-1. 接着作業で使う道具・材料
道具
② 作業板 ▸作り方 ④ 付けベラ ▸作り方 ⑦ マスキングテープ ⑧ 小筆(豚毛)⑨ テレピン
最近の気付きで、麦漆の塗布には「ヘラ」よりも「豚毛の筆」の方が圧倒的にパフォーマンスが高いということに気が付きました。
ヘラでも慣れてくると、麦漆を均一に薄く付けたり、早く作業ができるようになりますが、「豚毛筆」だったら、不慣れな初心者の人でもかなり上手くいきます。しかも作業が爆速になります。
特に「割れた断面がギザギザした器」の時に威力を発揮します。
割れ面がギザついている場合、おそらく熟練した職人さんでも「均一に薄く付ける」こと自体がかなり難しいと思います。
-2. 接着作業の手順