※ このページ、実は1年以上、封印していました。ダサいからです。「げっ、ダサいじゃん!」というのは無しで◎
どこの家にでもある、無かったら近所のスーパーでもらえる「段ボール」で漆用の「風呂(もしくはムロ)」を作ります。
段ボールを使った、ダサくてカッコ悪い「漆風呂」の作り方です。
(もちろん、ナイスでカッコいい漆風呂を作った方が気分が上がりますよ!)
でもこれなら簡単です◎3歳児でもできる!
caution!!
やっぱり段ボールですので、お客様が来る部屋とか、ちょっとカッコつけなきゃいけない場所には設置ができません。(彼女、彼氏が来るときは隠してください◎)
ちなみに
漆が最もよく乾いてくれるのは高湿度(75%~85%)、高温度(25~30度)くらいです。
ただ、この数値は「最もよく乾く」ということでして、この温湿度よりある程度低くても、ゆっくりとになりますが乾いてくれます◎
【ステップ 01】 道具・材料を集める
漆風呂作りで必要なもの:
- 適当な大きさの段ボール
- ビニール袋(2枚)
- テープ
- 要らない布
- 大き目のクリップもあるとちょっといいです
【ステップ 02】 外壁と内装を整える
段ボールの蓋(?扉??)の部分を処理します。
カッターで切り取ってしまってもいいと思いますが、テープで動かないように固定してしまえば、空間が広がります。
それから、このあと濡れた布を箱の内側に置くので、段ボール濡れてヘナヘナしないようにビニールを敷いておきます。ビニールはテープで固定してください。
ここで鋭い突っ込みが入ると思います。
「段ボールをただ倒して、それをそのまま使っちゃダメですか??蓋を締めれば湿度も保てそうですし」
はい、それでオッケーです◎ナイス!
いや、ほんとそれで大丈夫なんです。
だからわざわざこんなコンテンツ作るのが嫌だったんです~(涙)
でも、まぁ、今回はもうちょっとだけ手を加えてみましょう◎
【ステップ 03】 箱の中に器と濡れた布を置く
布は水を固く絞ってください。
それから器の修理部分に近づけすぎないようにしてください。
布の近くは部分的に猛烈に湿度が高くなってしまう(と思われます)。すると例えば漆の塗った箇所をその近くに置いてしまうと、急激に漆が乾きすぎて「縮み」という現象が起こる可能性が高くなります。
ですので、
- 布は水を固く絞る
- 修理箇所を布から遠ざける
【ステップ 04】 箱の前面にビニールを垂らす
箱の中の湿度を保つために、前面にビニール袋を垂らします。
ビニールは垂らしているだけです。
なので、「重し」を付けた方がよさそうです。(なくてもオッケー)
ビニールの端をクリップで挟んで重しとしました。
えっ!?こんなんでいいの??密封しなくていいの?これじゃ湿度が逃げていかない?
そうですね。「こんなん」でいいと思います◎
それほど厳密に湿度をキープしなくても漆は乾いてくれます。(意外とちゃんと乾いてくれるものなのです!)
ところで「温度」についてですが、すごく気にしている方もいらっしゃるかと思います。
あたしんち、寒いから漆が乾かないかも…と。
漆がよく乾いてくれるのは高湿度(75%~85%)、高温度(25~30度)くらいなのですが、寒くても結構頑張って乾いてくれます。私は関東に住んでいますが、冬場の室内温度が15度くらいの時でも乾いてくれます。ちょっと乾きがゆっくりになりますけど(丸二日とか)。だけど大丈夫です◎
↑ もうちょっと綺麗な段ボールでやってみました。
金継ぎ初心者が漆風呂を用意するとしたら
ひとまずこれでいいのではないでしょうか?
機能的には問題はありません◎
【この後、漆風呂のランクアップを狙うとするなら】
段ボール箱
↓
アクリルのケース(衣装ケースやコンテナ)
…ヘナヘナしない!
↓
園芸用のビニールハウス(小さいやつ)
…居間に置いても恥ずかしくない!
※ ただし「開け閉め」を頻繁に行うので、チャックの部分が壊れやすいです。非常に壊れやすいです。注意しようがありませんがご注意ください。
↓
オール木材の風呂
(ホームセンターで安い板材を買ってきてDIY!)…これであなたは金継ぎ職人!!
↓
↓
オール高級木曽檜の鳩ログハウス
【読者投稿】 私の大好きな漆風呂コーナー
金継ぎ図書館利用者さんからの投稿画像です。
「私の漆風呂も見て!」とい方がいらっしゃいましたら、コンタクトページからご応募ください◎
鳩ぽっぽからの「やや上から目線」の審査が入ります◎
【飛騨高山の あずき屋 さん】
漆器も作っている作家さんからのご応募です◎
あずき屋さん談
部屋が狭いので、道具棚も兼ねた漆風呂として、SPFで組みたてました。
寒さ対策に内部をぐるっと発砲スチロールで囲みました。
引き戸はホームセンターで売ってる、プラスチックとプラダンの内窓セットです。
漆風呂の右側にはデロンギの小型オイルヒーターが入ってます。
これで高山でも大丈夫…なはず?
いつか作業部屋を大きくして、オール木材のきちんとした室を作りたいです。
インタビュアー
「どうですか?先生、住み心地の方は??」
施主:セニュール・鳩吉
「おー、ゴージャスな漆風呂!
木材と発泡スチロールの見事なコラボ。
構造材を敢えて見せることで、その素材感のコントラストが美しく見えるね!
さすが、あずきッチョ!」
【立川美術学院ご出身の(←なぜ予備校表記?)シミさん】
住み心地を施主の鳩吉にインタビューしてみたいと思います。
インタビュアー
「どうですか?先生、住み心地の方は??」
施主:セニュール・鳩吉
「そうだね、意外と住み心地、いいよ◎ シミ!
プチプチが効いてるね。レンゾ・ピアノの銀座エルメスビルを超える光のページェントが本当にステキさ。しかもこのプチプチは視覚効果だけじゃないんだ。保温効果の機能も果たしているのさ◎ 細部まで考え抜かれた漆風呂の設計。さすがシミちゃんだぜ!ナイス!!」