ファイツ!!
「本漆金継ぎ」で使うお薦めの道具や材料と、それらを売っているお店、お値段をわかる限りご紹介していきます。
「作業工程別」の道具・材料を調べたい方はこちら↓のページをご覧ください。
ビギナー・オブ・ビギナー用…迷えるビギナー・キンツギスタはこれを買え!
ホント、まだ本気でやるかどうかわからないし、
「ひとまず」これだけあれば、「そこそこ」金継ぎっぽいことができますよ…
っていう道具・材料をまとめてください!
(せっかく高い道具や材料を買っても、やらなくなっちゃったらモッタイナイしー。
やらなくなっちゃっても痛手の少ないように…)
最低限でいいです。必要最小限でお願いします◎
…というご要望にお応えして。
わかります。そのお気持ち。
金継ぎ図書館の「強い独断と偏見」でまとめてみました。
【ビギ・ビギナー用の金継ぎ道具・材料の一覧】
【必須のアイテム】
① アルコール ② 砥の粉 ③ 木粉
④ 金属粉(真鍮など) ⑤ クリアファイル
⑭ 生漆
【購入おススメ】
⑥ 付けベラ〈小〉(塗布用) ⑦ 刻苧ベラ(パテ盛り用)
⑧ 練りベラ〈中〉(練る用) ⑨ 障子用丸刃カッター
⑩ 毛の柔らかい筆 ⑫ ゴム手袋
⑬ 耐水ペーパー(#400前後) ◯ 1/4計量スプーン
【あると便利】
⑪ 面相筆〈小〉
↑これよりも「インターロン」筆がおすすめ
◯ ゲル板(筆洗い用)
◯ 水桶 〇 小さな水入れ
◯ スポンジ
〇 ダイヤモンドやすり
〇 ダイヤモンドビット(もしくはケガキ)
〇 豚毛の小平筆 〇 アームカバー
〇 平刃のアートナイフ
〇 平丸の彫刻刀 〇 平の彫刻刀
〇 駿河炭 ○ 呂色漆 ○ 弁柄漆
※ ⑥⑦⑧のヘラは「作り方のページ」があります。下へ進んでください◎
この「ビギナー・オブ・ビギナーセット」の
利点: 比較的、手に入りやすい。すごくリーズナブル
欠点: ちょっと使いづらい。作業に手間がかかる。
上記の道具・材料に加えてもう少し必要なものが下記のものです。
だいたい家にあるだろう道具と材料です。(マスキングテープはありませんよね)
① ティッシュ ② 小麦粉
③ ハサミ(ちょっとバカになった)
④ マスキングテープ ⑤ 水差し
⑥ サラダ油 ⑦ サランラップ
〇 大きなカッター
以上が「超・初心者」で「ちょっとやってみたいだけ」という人向けのお薦め道具・材料の一覧です。
それでは一つ一つの道具・材料を詳しく解説していきます。
アイテム01
① 障子用の丸刃カッター ◯ 普通のカッター(大)
② 耐水ペーパー ③ ゴム手袋 ④ アルコール
道具/材料 |
値段/お店 |
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値段: お店: |
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値段: お店: |
② 耐水ペーパー |
値段: お店: |
値段: お店: |
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または |
◯ アルコール ◯ テレピン |
①【障子用の丸刃カッター】
刃先が少し曲線になっているので、器の内側でもある程度作業ができます。刃先は「替刃式」です。
はみ出した錆漆さびうるし(ペースト)や麦漆むぎうるし(接着剤)漆を削ったり、刻苧漆こくそうるし(パテ)を彫ったりします。
「ベスト」の刃物ではないのですが(中級者以上の方には「平丸」の彫刻刀をおススメしています)、初心者の方にはベターな選択かと思っています。
※ 替刃だけ買って、市販の普通のカッター・ホルダーでも使えます。
◯【普通のカッター(大)】
普通のカッター(直刃)の大きいやつもあると便利です◎
ただし、この「直刃」カッターだけだと器の内側の削り作業ができません(涙)
100均のものでもオッケーです。
②【耐水ペーパー(#400~1000)】
錆漆さびうるし(ペースト)や塗った漆を研ぎます。
#320と#800程度の番手を2種類を用意すると便利です。
100均で「耐水ペーパー・セット」が売っているので、それを購入すればいいと思います。
③【ゴム手袋】
「カブレ」に対してディフェンス力を上げる必須ツール。
漆は手強いですので、油断してはいけません◎
ゴム手袋を選ぶ際に気を付けたいことは下記の点です。
- 使い捨て…ゴム手袋は漆が着いてしまうことがよくありますので、使い捨てのものの方が安全です。
- ノンパウダー(パウダーフリー)…パウダーが漆と反応して黒ずみます。それが器についてしまう恐れがあるのでできるだけパウダー「なし」で。
- サイズはSかⅯ…ゴムはよく伸びますので基本的には女性ならS、男性ならⅯがフィットします。
④【アルコール】
ドラッグストアで買った方が安いです。
Amazonで買うと何故かバカ高い!
使う用途:
- 器に付いた油分を拭き取る。
(↑テレピンや灯油でもできますが、アルコールの方が手早く、より強力に油を除去できます) - 漆を薄める(ことにも使える。けど、「薄める」のには揮発性の低いテレピンの方がおススメです。アルコールは揮発が早すぎて、「溶剤」としてはちょっと使いづらいです)
- 筆に含まれた油を除去する。
(アルコールは揮発性が高いので、筆の中の油分を強力に除去します。しかし、それと同時に筆が痛みやすくなります。ですので、「安価な筆」のときにだけ使ってください) - 作業板やヘラについた漆の拭き取り掃除。
…に使います。「工業用」や「燃料用」でオッケーです。
(”灯油”やテレピンでも代用できます)
【鳩屋の使い方】
▪▪▪
私自身の溶剤の使い方としては「アルコール」と「テレピン」「灯油」の三つを、用途によって使い分けています。
【アルコール】
特徴:揮発が早い。強力な除去力
・器に付いた手脂などの除去
・器に漆を塗ってしまったけど、どうしても拭き取ってやり直したい時
(漆を描き損じた時に拭き取る場合に使用)
・自分の手などに漆が付いてしまい、それを拭き取りたい時
…などに使っています。
【テレピン】
特徴:ゆっくりと揮発。
・漆を緩める際に使用
【灯油】
特徴:安い◎
・安い筆の油分を除去するときに使用。
・作業終了後、作業盤やヘラについた漆を掃除するときに使用。
◯【テレピン】
私はテレピンを、
・漆の薄め用
として使っています。
その他の用途としては
・器に付いている油分や、筆に含まれている油分の除去
・ヘラや作業盤の掃除用
としても使えます。
アルコールよりも揮発が遅いので、漆に混ぜても、比較的、長い間、緩い状態が続きます。
アイテム02
① 木粉 ② 砥の粉
③ 面相筆↑これの代わりに「インターロン」という筆がおススメ
④ 水彩用の筆 ⑤ 金属粉(真鍮)
⑥ 生漆 ◯ 1/4計量スプーン
道具/材料 | 値段/お店 |
値段: お店: |
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値段: お店: |
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※100均のナイロン製の細い筆(水彩用・アクリル画用)でも使えます◎ けど、個人的には下記のものが描きやすいのでお薦めです◎ 値段 お店: |
④ 毛の柔らかい筆 |
※100均の動物性のフワフワした毛の筆(水彩用)でも使えます◎ 値段: お店: |
⑤ 金属粉 |
値段: お店: |
値段: ・6.5g/¥580- ▸Amazonで見る
お店: |
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値段: お店: |
①【木粉】
「大きな欠け」や「深い穴」を埋める際に「刻苧漆こくそうるし」というパテ状(粘土状)のものを作るのですが、その材料としてこの「木粉」を使用します。
↓刻苧漆の作り方動画を見る
‣刻苧漆(漆のパテ)の作り方動画
↓刻苧漆の作り方ページへ
↓ちょっと手間ですが、木粉自体を自分で作れます。
②【砥の粉】
「小さな欠け」や「浅い溝」などを埋める際に「錆漆さびうるし」というペースト状のものを作るのですが、その材料としてこの「砥の粉」を使用します。
↓錆漆の作り方動画を見る
▸錆漆(漆のペースト)の作り方動画
↓錆漆の作り方ページへ
③【インターロン筆】
安価な筆でおススメのものは「インターロン」という名前の筆です。
※ 「筆の良し悪しにこだわらない」という場合は、100均のナイロン筆(細めの小筆)でもオッケーです◎
【インターロン】の説明書きによりますと…
穂の毛質…ナイロン毛
ナイロン毛の内側にカールをつけてある。そのため穂先が外側にバラつかず、しなやかなうえに適度な腰の強さと抜群の耐久性がある。
…ということです。(ただし、筆の洗い方がよくないと劣化が早くなります)
亀先生(蒔絵師の先生)自身がいくつかの種類のナイロン筆を試してみた結果、この筆が漆には一番使い勝手が良かったとのことです◎
- (極細筆)インターロン 417 丸0号 ▸外部サイトで見る
- (小筆)インターロン 1026 丸2号 ▸Amazonで見る
ひとまずこの二本があると作業がやりやすくなります。
インターロン 417 丸0号…¥370-
すごく細い筆です。細い線を描くときや、広い面積の輪郭を括る(キワを塗る)ときなどに使います。
インターロン 1026 丸2号…¥450-
ちょっとふっくらとした小筆です。小さめの「面」を塗るときに使います。
世界堂(←大きな画材屋さん)などに売っています。小さい画材屋さんに売っているかは…わかりません。
④【毛の柔らかい筆】
蒔絵紛(金属粉)を蒔くとき(漆の上に掃き込んでいくとき)に使います。
毛が柔らかくて小さければ他の筆でもオッケーです◎
水彩用の小筆で毛がふわふわしたものなら、そこそこ代用が効きます。
⑤【金属粉(蒔絵紛)】
蒔絵をするときに使う金属粉です。
本来なら、「純金/純銀」を使いたいところですが、金だと1g/1万円ほどします(高い!!)。
ですので、特に初心者さんで独学でやる方は「練習用」として、まずは真鍮粉(金色)や錫粉(銀色)を使ってみてもいいかと思います。
⑥【生漆】
生漆は錆漆(漆ペースト)や麦漆(漆接着剤)、刻苧漆(漆パテ)を作るときに使います。
さらには生漆を精製して「塗り用漆」としても使えます。
簡易的な方法ですが、「漆の自家精製のやり方」をご紹介しています↓。
※ 「生漆」は「生もの」と考えてください。ですので「消費期限のようなもの」があります。保存状況、もともとの漆の質によりますが時間の経過とともに少しずつ乾きが悪くなっていきます(やがてほとんど乾かない漆になってしまします)。だいたい半年~1年以内に使い切る方がいいです(できれば半年以内に使い切る)。
それから「生もの」ですので、保管は「冷蔵庫」に入れてください(特に気温が20度以上になる季節は冷蔵庫に入れてください。漆の中の菌などの繁殖などが抑えられるので、劣化を遅くすることができます。漆屋さんの話では冷蔵庫に入れっ放しにすることで漆に悪影響が出ることはないそうです)。
※ 金継ぎでは基本的にたくさん漆は使いませんので、少量ずつ買い足していった方が、漆が”ムダ”になりません。初心者さんが金継ぎで使いきれる分量としては20~30gくらいがおススメです。
【金継ぎ用の生漆を漆屋さんで買う場合のご注意!】
漆屋さんによって(地域によって)、漆の呼び方、種類の分け方が異なります。(ビギナーさんにはわかりづらくて厄介ですよね~)
下記の漆屋さんで購入する際は、それぞれの商品名のものを指定してください。
・【箕輪漆行】→「上生(中国産)」 ¥1,188- (税込)/50g ‣ 外部サイトで見る
・【藤井漆工】→「下地生漆」¥1,112-/50g ‣ 外部サイトで見る
・【渡邉商店】→「瀬〆漆」¥1,100-/40g ‣ 外部サイトで見る
(2020-03-29現在の価格)
初心者さんが金継ぎで使う生漆の量としては「50g」もあれば十分すぎると思います。
20gくらいがベストなのですが、ほとんどの漆屋さんは50gが最小量なのです。
◯【1/4計量スプーン】
他の金継ぎ師さんで、初心者さんに向かって「計量スプーンを使いましょう」なんて教えている人を聞いたことがないので、これは金継ぎ図書館だけかと思いますが、僕の経験上、「使用を強くお奨めするアイテム」です。
麦漆や錆漆を調合する際、漆の配合比を大幅に間違えると「乾かない錆漆」になったり、乾いても「強度の低い錆漆」になったりします。
ですので、漆の比率はすごく重要です。
通常、「目分量」で計るのですが、慣れないうちは失敗するリスクが高くなります。(僕は今でもごくたまにですが、漆を入れ過ぎて軽く失敗しますw)
ですので「計量スプーン」を使って計った方が失敗するリスクを低めることができます。
それから錆漆などを「適当な目分量」で作った場合、ものすごく大量に作ってしまいがちです。
使わなかったネタ(錆漆や麦漆など)は捨てることになりますので、勿体ないですよね。
それで金継ぎ図書館ではいくつかのサイズのスプーンを比べた結果、金継ぎのネタ作りに最適な大きさの計量スプーンとして「1/4サイズ」をおススメしています。
ただしこの1/4サイズの欠点は「普通のお店に置いてない」ということです。大きなハンズでも置いてありませんでした。
ですが、初心者さんには特にお奨めのアイテムですので、ぜひぜひ入手してみてください。
東京浅草の合羽橋道具街の入り口にあるお店「ニイミ洋食器店(だったと思います…)」でも取り扱っていました。ECサイトよりもお店で買った方が安く、¥200-くらいだったかと思います。
ファイツ!!
アイテム03
① クリアファイル ② 塗布用の竹べら〈小〉
③ 練る用の竹べら〈中〉 ④ パテ用の竹べら
道具/材料 | 値段/お店 |
値段: お店: 作り方: |
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②~④ 竹べら
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値段: お店: 作り方: |
①【クリアファイル】など
クリアファイルはどこにでも売っているので(家に余っているファイルがあったり?)、入手が簡単です。
「簡易的な作業盤」として使います。
この上で錆漆(漆ペースト)を作ったり、生漆を精製したりします。
アルコールやテレピンなどで掃除すれば使い続けられます。
◯ タイルまたはガラス板
・タイルはホームセンターで売っていることが多いです。
10×10㎝なので初心者さんが作業するにはちょっと小さいですが、簡単に入手できます。
・ガラス板は「100均のフォトフレーム」を使います。
↓下記の動画またはWebページを参考に自作してみてください。
‣ ガラス定盤の仕立て方動画
②【付けベラ(塗布用)】
竹べらは「塗布用/練り用/パテ用」の3種類用意すると金継ぎの作業がスムーズにできます。
竹製の割り箸または平竹串を使って自作します。
錆漆(漆のペースト)を塗布したり、麦漆(漆の接着剤)を塗布したりするときに使います。
↓下記の動画またはWebページを参考に自作してみてください。
‣塗布用ヘラの作り方動画
③【練りベラ(練り用)】
錆漆や麦漆を練り合わせる際に使うヘラです。少し幅広のものを使います。
↓下記の動画またはWebページを参考に自作してみてください。
④【刻苧ベラ(練り用)】
刻苧漆(漆のパテ)を充填する際に使います。
↓下記の動画またはWebページを参考に自作してみてください。
アイテム04
① ティッシュ ② 小麦粉
③ ハサミ(ちょっとバカになった)
④ マスキングテープ ⑤ 水差し
⑥ サラダ油 ⑦ サランラップ
道具/材料 | 値段/お店 |
値段: お店: |
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値段: お店: |
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③ ハサミ |
値段: お店: |
値段: お店: |
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値段: お店: |
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値段: お店: |
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⑦ サランラップ ※ 旭化成の「サランラップ」のみオッケーです。ほかのラップは漆には使えません。 |
値段: お店: |
①【ティッシュペーパー】
以下のことに使います。マルチに使います。
- 作業板の掃除
- 筆の掃除
- 漆の拭き取り(素地固め、蒔絵紛固めの時)
②【小麦粉】
以下の材料として使います。
- 麦漆むぎうるし(接着剤)
- 刻苧漆こくそうるし(パテ)
クッキングみたいですね。
③【はさみ】
紙ヤスリを小さく切るときに使います。
ですので、一度紙ヤスリを切ってしまうと、はさみが「バカ」になって、
他のモノがきれなくなります◎
「使い古しの切れ味の落ちたハサミ」や「100均で買ったハサミ」で十分です。
④【マスキングテープ】
- 金継ぎ作業時に器の修理箇所以外が汚れないように
養生ようじょうします。→汚れ防止です◎ - 割れた破片を接着する時のサポート
⑤【水差し】
以下の作業時に使います。
- 麦漆むぎうるし(接着剤)
- 刻苧漆こくそうるし(パテ)
- 錆漆さびうるし(ペースト)
- 紙ヤスリで研ぐとき
⑥【サラダ油】
以下の時に使います。
- 漆を使った筆を洗うとき
- 皮膚についた漆を洗う
⑦【サランラップ】
以下の時に使います。
- 刻苧漆こくそうるし(パテ)を充填する時のサポート
- 余った漆、錆漆、麦漆などを包んで保存するとき
サランラップ以外のラップを使うと、中に包んだ漆が徐々に乾いていってしまいます。
なので、必ずサランラップを購入してください。
アイテム05
① ゲル板(筆洗い用)
② ダイヤモンドやすり
③ ダイヤモンドビット(もしくは④ケガキ)
⑤ 豚毛の小平筆 ⑥ 水桶
〇 小さな水入れ
⑦ スポンジ 〇アームカバー
〇 平刃のアートナイフ
〇 彫刻刀(平丸刃、平刀)
〇 駿河炭 ○ 呂色漆 ○ 弁柄漆
道具/材料 | 値段/お店 |
値段: お店: |
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もしくは |
ケガキ お店: |
⑤ 豚毛の小平筆 |
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⑥ 水桶 〇 小さな水入れ |
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⑦ スポンジ
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〇化粧用スポンジ 〇PVAスポンジ |
〇 平刃のアートナイフ | |
彫刻刀
〇 平の彫刻刀 |
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〇 駿河炭 |
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精製漆
○ 弁柄漆
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①【ゲル板】(筆洗い用)
筆を洗う際に下に敷きます。
筆を使い終わった後、ヘラで軽くしごきながら筆を油で洗うのですが、その時なるべく筆にダメージを与えないように柔らかめのマットを敷くことをおススメしています。
本来、この「筆洗い」の作業は「人差し指の上」でおこないます。(なんと!!)
けど、やっぱり初心者さんにはカブレるリスクだったりのハードルが高いと思いますので、「指」の代用として「ゲル状の柔らかいマット」の使用をおススメしています。
※100均でも売っています。(ちょっと小さいですが)
②【ダイヤモンドやすり】
③【ダイヤモンドビット】
④【ケガキ】
⑤【豚毛の小平筆】
用途:
・素地固め(割れたパーツの断面に生漆を薄く塗る)
・麦漆塗り(割れたパーツの断面に麦漆を薄く塗る)
両方とも「割れた断面」に筆を擦りつけていく作業なので、毛先がどんどん痛んでいきます。
(粗いヤスリに擦りつけているようなものですので)
ですので、毛質が「硬め」で「安価」なものを使うのがいいと思います。
毛質が硬い「豚毛」の筆は、「麦漆(漆の接着剤)」を塗るときに腰が強いので、麦漆を引っ張りやすく、かなり重宝します。
コストパフォーマンスも考えると100均で売っている「豚毛」がおススメです◎
↑ダイソーで売っていました。
⑥【水桶】
錆漆や塗った漆を研ぐときに、研いだ泥水をスポンジでちょくちょく拭き取るわけですが、その際ほどよい大きさの「水桶」があると便利です◎
水が入れられれば何でもいいのですが、僕が使っている「ほどよい大きさ」のものは
直径14㎝×高さ5㎝ のものです。
※ ダイソーで買った琺瑯のボウル?(¥200-)です。
このくらい径と高さがあると、スポンジを洗う時、水の中に手を入れやすいし、スポンジを絞った際にも水が飛び散ることがありません。
〇【小さな水入れ】
⑦【スポンジ】
錆漆や塗った漆を研いだ際に泥水が出てきますが、それを拭き取るのに適当な大きさのスポンジがあると作業がしやすくなります。
何を使ってもいいのですが、ひとまずのお薦めとしてはお化粧で使う「ブロックに切り分けられているスポンジ」が入手もしやすく便利かなと思います。
100均でも売っています。
上記のスポンジでも用は足りるのですが、もっと効率よく作業がしたいという方は…
こちらの「PVAスポンジ」がおススメです。
「吸水性のよいスポンジ」なので、拭き取り作業がはかどります。
研ぎの作業中は頻繁に「研いで⇆拭き取って」を繰り返すので、吸水性が高い方が断然、作業がしやすくなります。
使い方:
この「でかいまま」だと使いづらいので、小さく切ります。
スポンジを乾かして硬くなってから、カッターで切ります。
お薦めカットサイズは 3×2×4.5㎝前後 です。
このくらいの大きさにカットすると、使いやすいと思います。
◯【アームカバー】
◯【平刃のアートナイフ】
◯【彫刻刀】
〇【駿河炭】
これを初心者さんにおススメするのもいかがなものか?とは思ったのですが、やっぱり「めちゃくちゃいい」ので、一応、ご紹介だけはさせてください。
金継ぎ師ならみんな使っている道具です。
● 【駿河炭のメリット】
耐水ペーパーで研ぐと、実は、薄っすらとですが器に傷が入ってしまうのですが、「炭」を使うと器が傷つかない!!のです。スゴイですよね!
● 【炭の購入先】
↓こちらの漆屋さんでは少量の50gから売っています。
炭の「50g」というのは素人の方なら数年かかっても使いきらない量です。
金継ぎ仲間がいるようでしたら、2,3人でシェアするのがいいと思います。
駿河炭のことについてもっと知りたい方は↓こちらのページをご覧ください。
〇【呂色漆】
〇【弁柄漆】