ほんのちょっと欠けた珉平焼小皿の金継ぎ修理 3/3 蒔絵完成まで

上塗りした部分を優しくなでるようにする 本漆金継ぎ

前回行った金継ぎの漆の下塗りを研いでいく※ 縁の欠けた小皿の金継ぎ修理の方法を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですので「かぶれる」可能性があります。ご注意ください。

今回は金継ぎの工程のうち、〈漆の下塗り研ぎ~蒔絵完了まで〉のやり方を解説していきます。

※今回、修理完成写真を撮り忘れました…すみません。

  〈 目次 〉   

 

STEP 3.1

漆の下塗り研ぎ

耐水ペーパーを使って漆の下塗りを研いでいきます。

金継ぎの漆研ぎに使う道具 : 

  • 耐水ペーパーの#600、
  • さみ(ペーパー専用にしてしまいます)
  • 豆皿
  • ウエス

 

 

私は耐水ペーパーを1㎝×1㎝くらいの小ささに
はさみで切り、それを三つ折りにして使っています。

豆皿に出した水を少しだけつけて
錆漆を研いでいきます。

金継ぎの下塗り研ぎのやり方。ペーパーを三つに折り畳んで、指先でつまみながら研いでいく。

金継ぎの漆研ぎ工程ではなるべく錆漆の部分だけを研ぐようにします。
(あまり器の方は研がないように気をつけます)

ちょくちょくウエスで研ぎ汁を拭き取りながら
研ぎ具合を確かめてください。

金継ぎの漆の下塗り研ぎ完了

 ペーパーが当たっている部分は白っぽくなり
当たっていない部分はピカピカ光っています。

なるべくピカピカの部分がなくなるように
(全ての部分にペーパーが当たるように)
研いでいってください。

 

STEP 3.2

漆の上塗り

金継ぎの漆の上塗りで使う道具と材料

  • 道具: 小筆、付け箆
  • 材料: 漆(今回は呂色漆)、テレピン、油、ティッシュペーパー

 

まずはテレピンで筆の中の油分を洗い出します。
▸ 使う前の筆の洗い方やや詳しい説明です

 

金継ぎの上塗り工程では漆はなるべく薄く均一に塗っていく。

金継ぎ工程の漆の上塗りは「薄塗り」を心がけて
塗っていきます。

下塗りした部分を完全に覆うように塗っていってください。

金継ぎ工程の漆の上塗りでは、欠け部分に漆を塗っていく。なるべく下塗りぶぶんからはみ出さないように気を付ける。

極小の欠けの部分も忘れずに漆を塗ります。

金継ぎの上塗り工程が終了。湿した風呂に入れてしばらく待つ。漆が硬化を始めるころまで待つ。

塗り終わったら筆を油で洗います

 

▸ 使用後の筆の洗い方やや詳しい説明です

 

続いて蒔絵をおこないます

STEP 3.3

金継ぎの蒔絵

金継ぎの蒔絵で使う真鍮粉を用意する。包み紙は小石で押さえる。金継ぎの蒔絵で使う道具・材料

  • 道具: 柔らかい穂先の小筆
  • 材料: 金属粉(今回は真鍮粉)

上塗りした漆の「乾きかけ」の時に蒔絵を施すのが理想的です。
が、なかなかそのタイミングを掴むのは難しいです。

金継ぎの蒔絵作業では筆に真鍮粉をつける

毛先に真鍮粉を少量掬い取ります。

上塗りした部分を優しくなでるよう蒔絵をしていく

その真鍮粉を器の欠けた部分に載せます。バサッと。

金継ぎの蒔絵を、欠けた器の上にやっていく方法で行う

筆の毛先で真鍮粉をササッと軽く掃いていきます。

次は小さい方の欠けに蒔絵を施します。

小さい欠けも同様の方法で金継ぎの蒔絵を施す

毛先で掬い取った真鍮粉を漆の部分に載せます。

金継ぎの蒔絵工程を小さな欠けにも施した。小筆でササッと掃くように載せていく。

サラサラ掃きます。

金継ぎ蒔絵方法が完了した。

 これで金継ぎの蒔絵作業は完了です。

作業が終わったら蒔絵に使った筆を
エタノールかテレピンで軽く洗ってください。

筆にエタノールを含ませ、ティッシュに吸い取ってもらいます。

 

 すみません。
この後の「完成写真」を取り忘れてしまいました。

無念…

 

 

他の作業工程を見る

▸ ① 錆漆付けまで
▸ ② 漆の下塗りまで