ファイツ!!
鯛牙の磨き棒の作り方
金継ぎの蒔絵をした後、最後の金属粉(金粉など)の磨き工程で使います。
市販のメノウ棒などでも磨けますが、「鯛牙」を持っていると「玄人」っぽさがでます。かなり出ます。なのでぜひご一緒に作りましょう。
鯛牙棒を作るときに必要な道具と材料
- ①糸鋸(なるべく刃の細かいもの)
- ②瞬間接着剤(ゼリー状のものの方が使いやすいと思います)
- ③鯛の歯(は?)
- ④割りばし(木の棒)
- ⑤大型のカッター(ジャンボのやつです) ※写真を撮り忘れました。
所要制作時間: 20~30分
Step 01 鯛牙の準備
まずは鯛の牙の準備です。
鯛の顎です。なるべく大きな鯛がいいと思います。私は小さめの鯛牙しか持っていないので、そのうちおおきな牙が欲しいです。(使い勝手も違うのかしら?)
鯛の頭を買ってきます。もしくは釣ってきます。
そして…それを焼いたらダメです。多分、炭化して使えなくなってしまいます。煮てください。煮ると簡単に肉が取れます。生だと取れません。
この前歯(とは呼ばないのかな?)2本くらいが使うのに勝手がいいです。
これを糸鋸で切ります。
な?糸鋸で切れるの?と思いますよね。切れるんですー◎
この糸鋸は彫金屋さんで買ったものです。たまにホームセンターでも売っています。これでなくても金工用の細かい刃を付けられるものだったら案外いけます。
小学生以来の糸鋸だと思います。糸鋸はなるべく立てて使います。
牙の根元からカットしてください。
糸鋸で完全に切り取れなくても、ある程度刃が入れば、あとは指でポキリと折れます。
Step 02 棒の準備
次に牙を付ける棒を作ります。
割りばしを適当な長さに切ります。私は13cmくらいの長さに切りました。
長さはお好みでどうぞ。
ジャンボカッターで、割りばしのエッジを削ります。削って触り心地をよくします。
それから牙を付ける先端を少し細く削ります。
鯛牙を接着した後に仕上げ削りをしますので、この段階ではそこそこ細くなっていればオッケーです。
Step 03 接着作業
接着します。
瞬間接着剤を使います。エポキシでも構いません。
棒の先端に接着剤を点付けします。
牙の根元の方にも接着剤を点付けします。
くっつけます。
接着剤がある程度乾いたら、牙と棒の接着ポイントの補強として、その周りを接着剤で薄くコーティングします。
接着剤が完全に乾いてから、仕上げの削りです。
ラインをかっこよくしたり、盛り上がってしまった接着剤を削ったりして仕上げてください。
最後、ペーパーの#320くらいでさらさらと木地を研いで完成です。
牙の方にはペーパーをかけちゃダメですよ。
完成です◎
これ持っていると…テンション上がりますよね。「ザ・金継ぎ師」って感じが出ますね。
周りの人に「金継ぎってどうやって磨くの?」と聞かれたら、得意げに
「ふふふ、知りたい?それはね、鯛の歯よ。”た・い・き”で磨くの。簡単よ◎」と遠くを見ながら答えてください。