※ 3ピースに割れたお茶碗の金継ぎ修理のやり方を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですので「かぶれる」可能性があります。ご注意ください。
STEP 01 刻苧漆の充填
使う道具・材料(▸ 刻苧漆の充填で使う道具・材料の入手先・値段)
- 道具: プラスチック箆、刻苧(こくそ)箆(▸ 刻苧箆の作り方)
- 材料: 生漆、小麦粉、水、木粉
↑の材料を使って穴に埋めるパテ状のものを作ります。
▸ 刻苧漆の作り方
※ このページも刻苧漆の使い方を詳しく説明していますが、もうちょい(くどいくらいに)説明したページを作りました。ご興味のある方は覗いてみてください。
▸ 刻苧漆のつけ方・使い方
大きな隙間に刻苧漆を詰めます。
茶碗の外側
茶碗の内側
STEP 02 錆漆付け
錆付けで使う道具と材料(▸ 金継ぎの錆漆付けで使う道具・材料の入手先・値段)
- 道具: プラスチック箆、付け箆(▸ 付け箆の作り方)、綿棒、豆皿
- 材料: 生漆、砥の粉、水、テレピン
錆漆を作ります。 ▸ 詳しい錆漆を作る方法
茶碗の内側
今回の依頼のお茶碗は釉薬がガサガサしています。
錆漆が入り込むとなかなか除去できないと思いましたので、
作業箇所にはあらかじめマスキングテープで養生を行いました。
茶碗の外側
茶碗内側
錆漆が乾いた後、刃物で削ってそれからペーパーで軽く鑢ました。
茶碗外側
STEP 03 漆の下塗り
継ぎの下塗りで使う道具と材料(▸ 漆の塗りで使う道具・材料の入手先・値段)
- 道具: 小筆、付け箆
- 材料: 漆(今回は弁柄漆)、テレピン、サラダ油、ティッシュペーパー
まずは使う前に筆をテレピンで洗って油を洗い出します。
▸ 詳しい筆の洗い方
とりあえず錆漆を行った面が平滑になっているかどうかをチェックするために
その部分だけ漆を塗りました。
塗り終わったら油で筆を洗います。 ▸ 詳しい筆の洗い方
この後、4回くらい<漆の塗り>→〈研ぎ〉を繰り返します。
次の工程を見る ▸ ③ ~銀蒔絵完成まで(詳述)
前の工程を見る ▸ ① ~麦漆接着まで