エポキシペースト…?ん?なもの売ってませんけど。
はい、売っていません。
なので作ります◎
細かい穴や欠け、ちょっとした隙間、段差を埋めるときに重宝します。
パテだとボサボサしてきれいにできません。(私の場合。ヘタなのかしら)
金継ぎ本によってはアルコールなどを加えて緩める方法も書いてあります。
アルコール、テレピン、水などなどでいろいろ試してみたのですが、
少し緩めるくらいでしたらそれでも上手くいきました。
が、ペースト状にするまで緩めるとどうもバサバサした感じになってしまい、
扱いにくく、仕上がりもあまりきれいにいきませんでした。(私の場合)
鳩屋の追記 2016-05-17
エポキシペーストではやりづらい「ほんのわずかな隙間、段差、極小の穴」の処理について「新うるし錆」なるものを提案してみました。
パテ、ペースト、新うるし錆の使い分けについて下記の表を参考にしてみてください。
穴、欠け、段差の深さ | 使う素材 |
3㎜以上 | エポキシパテ( ▸ パテの使い方 ) |
2㎜くらい | エポキシペースト |
1~2㎜ |
新うるし錆を2回に分けて |
1㎜未満 | 新うるし錆を1回 |
step 01 エポキシペーストの作り方
ということで
エポキシパテ 10 : 1~2 エポキシ接着剤 (体積比)
(2016-06-27改訂:接着剤の割合を少なくしました)
をご提案させていただきます。いかがでしょうか?
エポキシペーストで使う道具と材料
- 道具: 付け箆( ▸ 付け箆の簡単な作り方 )、ビニール手袋
- 材料: エポキシ接着剤(硬化が遅い方が使い勝手いいです。60分硬化型とか。早いと焦ります)、エポキシパテ(こちらもできれば硬化が遅い方が使いやすいです)
※今回、画像で見えやすいように弁柄(赤い顔料)を少量入れます
エポキシ接着剤とエポキシパテをそれぞれ別に練り合わせてから、その二つを混ぜ合わせます。
まずはエポキシ接着剤の方から用意します。
A剤、B剤を等量、作業板の上に出します。(弁柄も少量出しています)
詳しく知りたい方は→エポキシ接着剤の使い方
と言っても、ここでもあらかた説明しています。
A剤、B剤をよく混ぜます。
エポキシ接着剤に弁柄を混ぜます。※皆さんは特にやる必要はありません。
次はエポキシパテの準備です。
エポキシパテを少量、指に取りました。
こちらもA剤、B剤のように2種類に分かれているので、それをエポキシパテを指で練り合わせます。
ここはしっかりと練り合わせてください。練り合わせが甘いと硬化が極端に遅くなります。
エポキシパテの詳しい扱い方→エポキシパテの使い方
エポキシ接着剤とエポキシパテがそれぞれ用意できたのでいよいよ練り合わせます。
パテの方に少量の接着剤を混ぜていきます。
パテの緩み具合を見ながら接着剤を加えていきます。
ヘラでよく混ぜます。
練り合わせるとだんだん緩んできます。
チューブ入りの「練りからし」くらいの硬さが使いやすいかと思います。
ですが、お好みで緩さ、硬さを調整してください。
2016-06-27加筆: 基本的に接着剤少な目の方が硬化後の削りがスムーズにいく感じがしています。
「エポキシ錆」の作り方
そのエポキシパテを使う他にも
エポキシ接着剤 + 砥の粉(ベビーパウダーでも可?)
という手もあります。
手順
- エポキシ接着剤のA材とB材を混ぜる
- 砥の粉をよく擂り潰して細かくする
- 接着剤を少しずつ砥の粉に混ぜていく。ヘラでよく練る。
(以前までの説明では「接着剤の方に少しずつ砥の粉を混ぜていく」と書いていました。逆ですね。済みません。「砥の粉」の方に「接着剤」を少しずつ混ぜていってください)
「エポキシ錆」は接着剤が少な目の方がいいと思います。「練りワサビ」くらいがいいかと。
以前は接着剤多目の方が使いやすいかと思って試していたのですが、砥の粉の割合が多い方が、硬化後の削りがやりやすいことが分かりました。
ですので「砥の粉多目」をおススメします。
「砥の粉」は粒子のすごく細かい土です。東急ハンズや大きなホームセンターでも売っています。漆屋さんにもあります。
砥の粉が手に入りにくければ「ベビーパウダー」もありかな?と思います。ちょっと調べただけですが、有害なものが含まれていないようです。そもそもエポキシパテよりもマシな気がします。ですが、このへんはわたしの知識が不十分なのでとりあえず「砥の粉」の方をお勧めします。
step 02 エポキシペースト・エポキシ錆の使い方・つけ方
それではエポキシペーストを修復箇所に付けていきます。
が、エポキシペーストを付ける作業では修復箇所周辺もペーストがついてしまいますので、必要であればしっかりマスキングしておいてください→マスキングのやり方
ペースト付けをする時に便利な箆の作り方です。
あんなどでかいプラベラで作業するなんてやりづらくてしょうがなくないですか?
おススメです。竹串とカッターで作るので安くて、お手軽ですよ。