蒔絵教室レポート3日目②/高蒔絵の高蒔き一回目・銀粉を蒔く

size19

   修行のお時間!!

 

※鳩屋が蒔絵の技術を習いに蒔絵師さんのところに通い始めました◎
そこで習ったことをひとまず備忘録的な感じでまとめ、その情報を多くの方とシェアしよう…というがこのシリーズです。

※作業工程や説明が間違っていたら、後日、師匠や同門の生徒さんからツッコミが入ると思います(苦笑) そうしたら訂正してきます。

 

 

前の作業工程を見る

▸ 3-1 高蒔絵/高上げ一回目の絵漆を塗るまで

 

 

「漆工房 皎月こうげつ」の蒔絵教室


 

かめばかむほど蒔絵の奥深さよ

金継ぎ図書館は現在、「漆工房 皎月こうげつ」の↑かめ師匠のところで修行中です◎

 

漆工房皎月は東京の「駒込」「練馬」「青梅市」「あきる野市」金継ぎ教室も開催しています。
輪島で蒔絵の修行をされたかめ師匠と、東京藝大出身の女性(僕の先輩です)の二人体制で丁寧に教えてくれます。至れり尽くせり!
都内で金継ぎ教室をお探しの方、金継ぎ図書館が100%の自信をもっておススメします◎(はっきり言って、最強の金継ぎ教室だと思います。)

詳しくは皎月さんのHPでチェックしてください。
▸ 漆工房 皎月Facebookページ

 

 

本日の蒔絵 Memo-02/銀粉を蒔く


【使った道具・材料】
道具: 紛筒、粉盤、粉匙ふんさじ、粉鎮、粉塵取り、あしらい毛棒(片斬り)
材料: 銀の丸紛7号

 

前のページでは高蒔絵の「高上げ一回目」の作業で、弁柄漆(絵漆)を使い抑揚を付けて線描きしました。

 

その作業の続きをおこないます。

 

 

 

漆の線描きが終わったら手早く「粉蒔き」作業に入ります。

 

漆塗りの施された(できれば磨き上げられた)箱の上で作業をします。この箱のことを「粉盤ふんばん」と言います。

粉盤の上で粉蒔き作業をすれば、飛散した蒔絵粉がきれいに回収できます◎

 

蒔絵粉の包み紙を広げ、「粉鎮(文鎮みたいな金属製の重石)」で両端を押えます。粉鎮は何で代用してもいい気がしますが、蒔絵粉が飛び散って付着した際に、なるべく簡単に掃除できるものの方がよさそうです。「金粉」を使った時は、できるだけ回収したいですよね◎

あしで作った「粉筒」の中に蒔絵粉を入れます。銀や竹で作った「粉匙」を使って入れます。

これらの道具は自作します。銀の匙は「銀の棒」を彫金屋さんで買ってきて、叩いて延ばしたり、広げたりして作るそうです。(僕は作ったことがありません)
先生は竹製の粉匙を使っています。

 

粉筒のおしり(?)の方に蒔絵粉を入れたので、ひとまず筒を叩いて、筒の先っちょに粉を移動させます。

粉筒を叩く…??ってどうやって??
と言いますと、粉筒を持っている手の中指や薬指で筒をはじくようにするのです。

 

先ほど漆の線描きをした手板を粉盤の上に持ってきます。この粉盤の上で蒔き作業をします。

 

粉筒の先っちょを下に向けます。この先っちょには布の「メッシュ」が貼ってあります。麻布だったかな?次回、先生に確認します。

粉筒は蒔く粉の大きさによって、それに適した粗さのメッシュが必要になります。何本も(何十本も)粉筒が必要ということになります。
細かい粉を蒔くときに粗いメッシュのものを使うと、ドバっと一気に粉が落ちてしまいます。蒔く…って感じに作業ができません。
かたや大きい粉を蒔くときに細かいメッシュのものを使うと、目が詰まって粉が出てこない…ってことになります。

粉筒に使うメッシュはどうやって手に入れるのかというと…よく分かりません(笑)
どうやら適当に(?布屋さんや骨董市で??)「ほどよい粗さのメッシュを見つける」ってことだと思います。これも後日、先生や先輩方に確認してみます。

 

薬指でビシバシしばきながら、粉を落としていきます。↑画像のNN子先輩は薬指でしばいています。僕は中指を使います。

この粉蒔き作業は「一気に、手早くおこなう」のが肝要です◎

 

漆の線描きをした箇所にどんどん蒔絵粉を蒔いていきます。
躊躇しちゃダメです◎

「粉筒を指で弾く」…というのが、初心者にとっては難しいところだと思います。僕も初めのころは全然、弾けませんでした。指がスムーズに動かないのです(涙)
だけど、これも慣れだと思います。だんだん弾けるようになってきますし、この粉筒を使った蒔絵作業というのは結構、楽しいです◎

 

全体に粉が蒔けました◎

粉筒はいろいろな大きさ(太さ)のものがあると便利です。太い葦、細い葦などなど。素材としては葦以外では、竹や鳥の軸を使うようです。この「鳥の軸」…ってどういうことでしょうね?? 次回、先生に確認を取っておきます。

 

蒔絵粉を手早く粉筒で蒔いたら、続いて「あしらい毛棒」を使って、蒔いた粉を漆で描いた線の上に掃いていきます。

この作業も「手早く」おこないます。

 

サササっと粉を掃いて漆の線の上に乗せます。「乗せる」といっても、線の上にぼってりと乗せたままにしちゃダメです。線の上を「通す」といった感じです。

 

 

乗せっ放しにすると、Ⓐのように漆が周りの蒔絵粉にじわじわと滲んでいって、線が太く、低くなります。
Ⓑのように漆の線の上を通し、漆の周りに粉を残さないようにすると、描いた漆の線どおりの太さ、高さになります◎

ということでよかったでしょうか?先生?

 

掃いていきます、掃いていきます。
これは手前に掃いています。

 

今度は奥の方に掃いています。
この作業を手早くおこないます。

 

そして、蒔絵粉が入っている包み紙に粉を落とします。

 

おっけーおっけー◎

暫く待つと(3~5分くらい?)、漆の中に粉が沈んでいきます。そうしたらもう一度、この作業を繰り返します。(粉を蒔いて、毛棒で掃く)

 

蒔き終わったら、湿した風呂に入れて硬化させます。

ちなみに↑これはNN子先輩の手板です。

 

↑画像の手前の手板が私のもの、奥が先輩のです。先輩のとは微妙に線の抑揚や太さが違います。
きっと、作業が進むにつれてどんどん見え方が違ってくると思います(笑)

 

今日の作業はここまでなので、掃除をします。

作業中に粉盤に落ちた蒔絵粉を回収します。
この回収に使うのが「粉塵取り」です。小っちゃいです(笑)

 

あしらい毛棒を使って、粉塵取りの中に粉を回収していきます。

 

回収した蒔絵粉は包み紙の中に戻します。おー、無駄が出ない◎

 

この粉塵取りは先生が作ったものです。柘植つげの木を削って作られています。削ってから拭き漆を5回くらい重ねたそうです。

粉塵取り」に必要な条件としては塵取りの先っちょ(地面と接するライン)がビシッと綺麗なラインが出ていることと、塵取りの肌がすべすべ・ツルツルしていること…でしょうか。(今、思いつく限りではこんなところです)

何で塵取りの先っちょを「ほんのり」カーブさせた方がいいかと言いますと、地面(粉盤の底板)が「完璧な平面」ということは、ほぼあり得ないわけです。やんわり凹んでいるかもしれないし、部分的にほんのちょっとデコボコしているかもしれない。 
それに対して塵取りの先っちょを「完璧に近い直線」にしてしまった場合、先っちょが地面に接しない可能性が出てくる。ちょっと隙間ができちゃうわけです。そうすると細かい蒔絵粉がどうしても回収できなくなる。
…のではないかな??と考えています。これが「カーブ」させる理由です◎ハズレているかもしれませんが。

 

 

包み紙を押さえていた粉鎮をどかして、包み紙を元に畳んで終了です◎

 

 

 

ぷち備忘録/その①


「炭」です。はい。
先生のところで↓これを見せてもらいました。

「朴ほおの木」を焼いて作った「朴炭」です。漆塗りした塗り面を研ぐ時に使います。そう、「炭」って「研げる」んです!びっくりですね~◎何で研げるんでしょうね?意味わかりませんね。

「硬くて粗質。漆の下塗りや中塗りの研ぎに用いる」(漆芸辞典p281/光芸出版より)

僕は今まで「駿河炭するがずみ」という炭と「呂色炭ろいろずみ」という炭しか使ったことがありませんでした。下塗りや中塗りの研ぎには砥石を使ったり駿河炭を使っていたので、とくに朴炭はいらないでしょーと思っていました。

 

けど、↑この「大きさ」を見て、これは試してみたい!と思ったんです。直径7,8㎝くらい(?)ありました。

大きな塗り面(仏像の台座など)を研ぐ場合に駿河炭ではちょっと小さい気がしていたんです(駿河炭は朴炭よりもっと小さいのです)。炭が小さいと「平滑な面」が作りづらいと思うわけです。

特に上塗り研ぎの時、「研ぎ始め~7,8割」くらいまで「朴炭」で研いで平滑面をしっかり作り、その後は「駿河炭」を使って、朴炭の研ぎ足をとっていく…という作業手順でやってみようと思います。

ちなみに「朴炭…粗い砥石のようなもの」「駿河炭…細かい砥石のようなもの」と考えてください。でも、こう書くと「それじゃ、砥石でいいんじゃない??」って思いますよね。
いや、でも、そこは違うんです。炭の場合は「ピタっと」吸い付くように研ぎ面を「切っていく」感じがします。刃物みたいな感じです。
なので、炭で研ぐと研ぎ面も「ピタッと」した平滑面が出ている気がします。

砥石の場合は「紙ヤスリがすごく硬くなったもの」というような感覚がします。小さな粒子でゴリゴリ研ぎ面を擦っていく感じでしょうか。

↑このへんの解説、意味わからないですよね。はい。済みません。
僕もよく分かっていません(苦笑) もうちょっと考察がしっかりできたら、また書きたいと思います。

 

 

ぷち備忘録/その②


蒔絵師さんが使う漆は「種類が多く、量が少ない」ので、漆の保存に小さな「御猪口」を使います。(お椀などを塗る塗師さんは飯碗やどんぶりを使います)

漆は外気に触れていると硬化していってしまうので、空気と遮断するためにラッピングをします。その際、蒔絵師さんたちはパラフィン紙(薬包紙)などを使います。御猪口などの小さい器のラッピングは、パラフィン紙を使うとすごく便利です◎
(現在、漆を扱う人のほとんどが「サランラップ」を使っています)

パラフィン紙でラッピングする際の手順はまたの機会に説明します◎ 今回は写真を撮り忘れました(涙) 済みません。

 

 

ぷち備忘録/その③


↑これは何かというと簡易的な「回転研ぎ機」なんです。小っちゃい!!電動です。このくらい小さいと持ち運びが簡単にできて、いいですね~◎(僕はもっとデカい回転研ぎ機を持っているのですが、それは持ち運び…たくないです(苦笑))

回転部分にいろいろな番手のペーパーを装着することができます。電動工具の「ディスクグラインダー」と同じような感じです。

ちょっとした「研ぎ」を手っ取り早く済ませたい時にすごく便利です。↑の画像では「木綿針」の先っちょを丸く研いでいます。蒔絵の「掃除」に使うのですが…また、今度ご説明します◎

結構、古いもので、今も現役で使っているそうです。かめ先生、物持ちがいい◎

 

 

漆工房皎月は東京の「駒込」「練馬」「青梅市」「あきる野市」金継ぎ教室も開催しています。
輪島で蒔絵の修行をされたかめ師匠と、東京藝大出身の女性(僕の先輩です)の二人体制で丁寧に教えてくれます。至れり尽くせり!
都内で金継ぎ教室をお探しの方、金継ぎ図書館が100%の自信をもっておススメします◎(はっきり言って、最強の金継ぎ教室だと思います。)

詳しくは皎月さんのHPでチェックしてください。
▸ 漆工房 皎月Facebookページ

 

 

 

 

Pocket