「筆・箆置き」を作ります。
え?いらない?…いやー、欲しいでしょ?本当は欲しいでしょ?
えーっとですね、これを持っていると、テンションが上がるんです。「うっしゃ!金継ぎやるぜ!」っていうやる気度数が50%くらいは上がりますよ。ホント。
最初は「こんなん、いらなわ」と思ってても、使っているうちに「あら、意外と便利ね」となります。
筆・箆置き…といってもこんな感じです。
簡単にできます。
なんと、箆が立てかけられます!
これ、便利です。
(でも金継ぎで使うヘラは幅が狭すぎて立てかけられないかも…)
ほら、こんな素敵に道具が揃えられていたら…
いきなりみなさんの作業場は「金継ぎ工房」になりますよー◎
みなさんのやる気がとことん上がったところで、いざ制作に取りかかりましょう!
筆・箆置きで使う材料と道具
筆・箆置きで使う道具と材料
- 道具: ② カッター(大) ④ 筆記用具 ⑤ 定規 ⑥ 糸鋸 ⑦ 金槌
- 材料: ① 木材 ③ 釘(長さ25㎜ × 4本)
木材…檜のサイズ 900 × 15 × 9 ㎜ / ホームセンターで手に入ると思います。¥100-程度かと思います。
釘…銅製か真鍮製がお洒落です。もちろん鉄でもステンでもオッケーです。
<筆・箆置きの作り方 01> 板材を切る
まずは切るサイズを決定します。今回は130㎜の長さで切ります。
このくらいが金継ぎではコンパクトで使い回しがしやすいかなと思います。
糸鋸で切ります。
糸鋸でなくても全く構いません。ゼットソーの方が切りやすいです。
<筆・箆置きの作り方 02> 切り込みと釘を打つ場所を決める
130㎜で切りました。
次に「切り込みを入れる箇所」と「釘を打つ箇所」に印をつけます。
↑画像、見づらくて済みません。
- 20、40、60㎜の箇所が「切り込みを入れる」箇所です。
- 35、55、75㎜の箇所が「削り始める」箇所です。後程、説明します。見分けやすいように点線を描いておきます。
- 80、90、105、120㎜の箇所は「釘を打つ」箇所です。
だいたいで構いません。
好みで位置を変えても全く構いません。
次に板の側面に「切り込みを入れる”深さ”」の箇所を書き入れます。
4㎜くらいの深さまで切れ込みを入れますので、ひとまず4㎜の所に一本線を引きます。
次に先ほど上の面に書いた「20、40、60㎜の箇所」のラインから線を垂直に下ろします。
↑画像の”水色の線”の所を書き入れてください。
次に上面に書いた「点線35、55、75㎜の箇所」に向かって斜めに線を引きます。
↑画像の”水色の線”を書き入れてください。
斜め上から見ると、こんな感じになります。
大丈夫でしょうか?
相変わらず金継ぎ図書館の説明は分かりづらい!ですが、我慢してください~。
<筆・箆置きの作り方 03> 切り込みを入れる
「切り込み箇所」の20、40、60㎜のところを糸鋸で切り込みを入れていきます。
切っちゃダメですよ。「切り込み」です。
深さ4㎜の所で止めてください。
切ります、切ります。
できました。
切り込みの深さも厳密に4㎜で止まっていなくても大丈夫です。おおよそで。
<筆・箆置きの作り方 04> カッターでギザギザカット
次にカッターナイフ(大)で削ります。
小刀を持っている方はそれを使った方が断然削りやすいです。
まずは右半分にカッターを入れて削っていきます。
この時、注意していただきたいのが…
「削り始める場所」です。
先ほど、点線を引いた35、55、75㎜の箇所が「削り始める」スタートラインです。
そこから斜めに削っていってください。
斜めに削っていきます。
出来ました。
ひとまずこんな感じで。
横から見るとこんなです。
斜めに削れています。
次に左半分を削っていきます。
この時も点線を引いた「スタートライン」から削り始めてください。
カッターナイフは、添えた左手の親指で押して削る感じです。
左半分も削れました。
今度は中央を削ります。
こんな感じでどんどん削っていってください。
左手親指でプッシュです。
削れました!
意外と綺麗に見えます。
残りの2か所も削っていきます。
できました。
ギザギザになりました。
ここに筆を置きます。そうするとコロコロどこかへ転がっていくこともありません。
便利です。
<筆・箆置きの作り方 05> 面を取る
板の両端の角を削ります。
ここがキンキンに立っているとどうも痛々しい感じを受けてしまうので、ちょっとだけ削ってソフトな手触り、印象にします。
これを「面取り」といいます。
「面」を作るからだと思います。
板の両端ともこの面取り作業をやってください。
<筆・箆置きの作り方 06> 釘を打つ
釘を打つ前に釘自体を打ちます。
これはちょっとした「小細工」ですので、やりたい方のみやってください。
釘の「ヘッド」を打ちます。
潰して、細くします。
私は「金床」という金属の厚い板(というより塊ですが)の上で作業をしましたが…
みなさん、「金床」なんて持っていないですよね。
となると…平らな石の上とか、コンクリートの上なんかでやってみたらいけそうな気がします。
真鍮製や銅製の釘ですと柔らかいので比較的、楽に潰せます。
もし、錐をもっているようでしたら、あらかじめほんの少し穴を空けておくと釘が綺麗に入りやすくなります。
釘、打ちます。
手、打たないでください。
7~8㎜入ればいいと思います。
あらかじめ釘の方にマーカーで目印を書いておくと分かりやすくなります。
<筆・箆置きの作り方> 完成
出来ました!
どうですか?いいでしょ。
ぜひ、金継ぎ教室やワークショップに持っていって自慢してください。
おお、何かオブジェみたいですね~。
家に作業スペースがある人は
やっぱりこれがあると”キマリ”ますよ。
箆は釘に立てかけ、筆は彫った窪みに置きます。
いいですねー。