ファイツ!!
※ 腰が強く、折れづらい「竹」のヘラ!初心者にとってはすごく使いやすいと思います◎
「付けベラ」??ってなに?何に使うの??
はい、以下の作業に使います。
- 麦漆むぎうるし(接着剤)の塗布
- 錆漆さびうるし(ペースト)を付ける時
です。
金継ぎを学んでいるみなさん、何を使っていますか?もしかしてプラスチックべらを使っているのですか?(←なんかわざとらしい)
いやー、あれ、デカすぎませんか?使いづらくないですか?金継ぎみたいな手元のちょっとした作業に30㎜幅のヘラは…ちょっとミスマッチですよね。(←というか、どう考えたってデカすぎます!)
きっとみなさんも今まで「こんな大きなヘラを使わなくちゃいけないのかしら?」
って疑問に感じていたかと思います。
それ、全然、使わなくていいです◎
これまでご自身の金継ぎ作業が「あまりうまくいかない」「きれいにいかない」「やりづらい」と感じていたとしたら、それは「ヘラ」が原因の可能性が「大」です◎
「竹の割り箸」!
おっ!そんなんでいいの??はいー、大丈夫そうです◎
【 ひのき 】 |
メリット ・加工がすごく楽 |
デメリット ・ホームセンターで売っているヒノキだと、 |
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【 竹 】
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メリット ・ほとんど折れない ・弾力性がある |
デメリット ・幅広のものの入手が難しい ・加工がちょっと厄介(かも) |
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【 プラスチック 】 |
メリット ・折れない |
デメリット ・幅広のものしかない(30㎜幅以上) ・加工ができない |
ということで私の結論としては、ビギナー向けには「竹」をおススメします◎
付けベラ作りに必要な道具・材料
①竹の割り箸 ②テープ ③鉛筆 ④大きなカッター
その「竹の割り箸」って何処で手に入るの??
今回、使っているのは
セブンイレブンやヨーカドー系列のスーパーでお弁当を買った時に貰える「竹の割り箸」です。この割り箸には「節」がありますので、持ち手の部分に節がないものを使ってください。
「節」って何ですか?
↑ この部分です。
竹の「くびれている」部分です。この部分は折れやすいので「節」がないお箸を使うか、節のない箇所がヘラの先になるようにしてください。
※ 竹の割り箸はセブンアンドアイ・ホールディングスのスーパーで
「割りやすい 竹箸 元禄箸 」 ¥250-/50膳入(セブン・オリジナル商品)
今のところ、これが一番よさそうです。こちらには「節」がありません◎
STEP 01 削るための下準備
おおよその削りはじめの箇所と「削る側」を確認しておきます。←この「削り面」の見極めは重要です!
まずは割り箸を割ります。
ここがすごく重要なのですが、
「竹の表側」を確認します。
竹の表側=竹の表皮(皮)側をなるべく残して削りたいので、どちらが表側かを確認することが重要です。
竹の表皮の方は繊維が緻密で「弾力性」があるので、そちらの側をヘラとして使いたいのです。
お箸の両面をチェックして、「色が濃い」側が竹の表側(表皮側)と判断していいと思います。(茶色っぽい方)
もしくは竹の断面をチェックして、「目が詰まっている側」が表皮側かと思います。
※ 今回使った竹のお箸は「斜めにカット」されて断面が見えている側が「竹の内側」でした。これはお箸によって逆側だったりするので、ご注意ください。
先端から80㎜くらいの箇所に線を引きます。(表も裏も)このあたりから徐々に削って薄くしていく…という目印です。ちなみに「ヘラ」にするのは「持ち手側(太くなっている方)」です。
STEP 02 裏の面をフラットに削る
まずは裏の面(…ということは、竹の「表面」側です)を削ってフラットな面を作ります。
竹の皮側にあたる方を削っていきます。
こちらを削るときはちょっと硬いので頑張ってください◎
何度かカッターの刃を通して、徐々に削っていきます。
なるべく「最大幅」に近くなるまで削っていきます。
綺麗なフラットな面が出来ました◎
平面です。
STEP 03 表の面を薄く削っていく
次にヘラの表の面を削ります。こちら側は竹でいうところの「内側」に当たります。こちらはやや柔らかいので、結構、サクサク削れると思います。
この後は基本的には
▸ 「平竹串」から作る、付け箆の簡単な作り方
と同じです。↑の方がもうちょっと詳しく書いています。
↑こちらは「平竹串」から作る手順ですが、同じですので、ご参考にしてください。
こちらはガシガシ「量」を削って薄くしていかなくてはいけませんので、斜めに刃を入れて削っていきます。
斜めに刃を入れた方が「抵抗」が少なくなって削りやすいです。
まずは左半分くらいを斜めに削ります。
左手の親指で押し出すようにします。右手で削るのではなく、左手の親指で削ります。
斜めに削れました◎
先っちょの方から断面を見ると斜めになっています。
次に右半分くらいを削っていきます。
こちらも刃を斜めに入れて削っていきます。
右側も削れました。
今度は「山のトップ」のラインを削っていきます。
カッターの刃をしっかりと食い込ませて、滑らせるようにスライドさせていきます。
左手の親指で押し出すようにします。
薄くなってきました。
でもまだちょっと厚い。
さらに厚みを薄くしていきます。
薄くなってくると、ヘラの先がしなって不安定になります。なので、作業台に押し当てて安定させます。
ヘラの先をちょっとずつ削っていきます。このへんになったら極々、慎重に作業をしてください。
「薄っすら、皮一枚を削る」…という作業はカッターだとすごくやりづらいです。けど、ここは頑張ってやってください◎
この作業のコツとしましては刃を「かなり横滑りさせる」です。
途中途中でヘラのしなり具合を確かめます。
柔らかすぎず、硬すぎずです。が、こればかりは実際、ご自分で金継ぎ作業をしながら好みの「しなり具合」を見つけていってください。
ヘラ先をさらに調整。薄くします。
STEP 04 ヘラの先っちょを斜めに削る
ヘラの先を斜めにカットします。
鉛筆で目安としてラインを引いておきます。
竹の真横からカッターの刃を入れていきます。
ちょっとずつ、ほんのちょっとずつ削っていきます。
まずは端っこのほんのちょっとだけ、削ります。
一気に削れるものなら削りたいところですが、硬くて削れません。なので、ちょっとずつ削ってください。
今度は角度を変えて、またちょっと削ります。
繰り返していって、なんとなく斜めに削れました。
↑画像では不格好ですが、ひとまず良しとします◎
最後の仕上げに紙ヤスリで形を整えますので、そこまで神経質になる必要はありません。
先ほどカットしたラインに対して90度に線を引きます。
ちょちょっとカットします。
できました◎
ヘラっぽいです。
ヘラの「面」や「横のライン」がガタピシしていますが、これも最後に紙ヤスリで整えます。
一応、確認です。竹の「皮側」の方より、「内側」の方が、深く削られています。↑画像でいうと、下側が竹の「皮側」になります。
↑画像のように「なだらか」に削っていきます。
STEP 05 ペーパーで研いで綺麗に仕上げる
最後、ペーパーの#320で研いで、ちょっとした凹凸などを消します。
- #320 …形を作る用
- #800 …仕上げ用 (←もし持っていれば使ってください)
(↓ 実はここからは「ヒノキべら」を作った時の画像を借りています~。許してくださいー)
ペーパーの#320で研いで形を作ります。
先端ラインを研ぎます。ほんの少し凸形に丸くなるように研ぎます。
薄っすら丸みをつけます。
このRはヘラを使っているうちに少しずつなくなっていきます。削れていっちゃうんですね。それでいつの間にか凹みのRになってきます。
凹んだ形になっているときれいな錆付けができませんので、定期的にこの先端ラインをチェックしてください。凹んでいればペーパーで研いで凸Rにします。
一応、全部の側面にもペーパーをかけます。
意外と側面にささくれがあったりしますので、しっかりと綺麗な面ができるまでペーパーをかけます。
箆の表面、裏面もペーパーをかけます。箆の厚みを薄く削れなかった人はこの作業を頑張ってください。
最後にペーパーの#800でさささっと全体を研いで仕上げます。