ファイツ!
※ 〈新うるし〉のメーカー側の説明です…
植物性のうるし系塗料です。
・本品は毒性の強い物質ではありませんが念の為、食器等口に含む恐れの有る物に塗装しないでください。
とのことですので、これをどう判断するか?ですよね。正直、難しいなぁーというのが私の感想です。
万全の安全性を考えるなら「菓子器」など口を付けたりしないもの、もしくはあまり食品が触れないような器の使い方をされた方がいいかもしれません。
それよりもみなさん、「本漆」、やってみませんか?(笑)
ご注意ください : このページでは合成うるし(※天然の漆ではありません)を使った簡単(簡易)金継ぎのやり方をご説明しています。 |
PAGE 01 ‣ <BOOK k-02>
〈 目次 〉
- STEP 2.1 簡単金継ぎの接着材削り・研ぎ
- STEP 2.2 簡単金継ぎのパテ埋め
- STEP 2.3 簡単金継ぎのエポキシペースト付け
STEP 2.1 簡単金継ぎの接着剤削り・研ぎ |
使う道具・材料・その他
道具 : 刃物(以下のいずれか)
- オルファのアートナイフプロ(ハンズ、ホームセンターで売っています)…本体¥800~
- メス(ハンズ、彫金専門店でとりあつかっています)…本体¥800~
- カッターナイフ
- 彫刻刀
刃物の選定の詳しいご案内はこちらです
→金継ぎで使う刃物の選び方
はみ出した接着剤を削っていきます。
黒く色付けしてあるので見やすいのです。
器の内側もきれいに削ってください。
彫刻刀は表も裏も両方とも使います。
器の形に合わせて使いやすい方で作業してください。
※質問をいただくことなのですが、
「刃物で接着剤やパテを削っているとガリガリ音がします。
これって陶器が削れている音じゃないんですか?」
という質問です。
この音は陶器じゃなくて刃物の先の方が削れている音なんです。
陶器の硬さに負けて刃先がガリガリ削れていきます。
(いや、そんなにあからさまには削れないですよ)
なのでご心配なく。
削り終了です。
内側もきれいに削りました。
はい、終了です。
ご苦労様でした。
STEP 2.2 簡単金継ぎのパテ埋め |
小さな欠けをパテで埋めます。
使う道具・材料・その他
道具 : 刻苧(こくそ)箆 [→コクソ箆の作り方] 、サランラップ
材料 : エポキシパテ(木工用、10分硬化)
掃除用・その他 : 作業板、ゴム手袋、テレピン、ウエス
エポキシパテはとにかくよく練り合わせてください。練りが足りないと硬化がスムーズにいかず、一週間くらいボソボソした感じになります(失敗したことがあります)
エポキシパテは素手で練ると手がベタついて嫌な感覚ですのでゴム手をおススメします。
エポキシパテの練り合わせ方の詳しいご説明はこちらです
→エポキシパテの使い方
箆にパテを適量取り、欠けた部分に置きます。
少しずつ中の方に詰めるようにします。
ジャストかほんの少し多目くらいの分量を目指します。
外側からパテを詰めると内側にパテが飛び出し、
内側からパテを押えようとすると今度は外側にパテが飛び出します。
ので…
小さくちぎったサランラップを使います。
内側にサランラップを当てます。
それを指で押さえます。
サランラップの上からです。
内側から指で押さえながら外側から箆を使って
パテをしっかり詰めていきます。
だいたい隙間なくパテが詰まったらサランラップを表に折り返し、
パテを覆います。その上から指で押さえつつ形を整えます。
ほんの、ほんの少し多目に盛っておいて硬化してから刃物で削ります。
盛り過ぎると後で削るのが大変になります。
サランラップはこのまま放置しておいて大丈夫です。
硬化してくれます。
剥がしたい方は剥がすときにパテが引っ張られて
形がくずれやすいので気をつけてください。
10分硬化のパテでももう少し硬化に時間がかかります。
特に厚く盛った箇所は時間がかかります。
1時間も待てば次の作業に移れます。
STEP 2.3 簡単金継ぎのエポキシペースト付け |
市販のパテでは埋めづらい小さな欠け、
ほんのわずかな隙間、段差はどしたらいいですか?
市販のパテは少しパサパサしていて、
このままだとうまくできないのですが…
「エポキシペースト」
を作るのはどうでしょう?結構、上手くいきましたよ。
エポキシパテ 10 : 2~4 エポキシ接着剤
の割合で混ぜます。
パテ、接着剤ともにそれぞれ別個にA剤B剤としっかりと混ぜてから、
その二つを混ぜ合わせます。
エポキシペーストの作り方、使い方はこちらです
→エポキシペーストの作り方・つけ方
4割くらい接着剤を混ぜると「ネタ」がかなり緩みますので
付け箆で作業できます。
エポキシペーストを埋める箇所の周りには
ペーストが付いて汚れてしまいます。
ですので器の釉薬によっては作業前にマスキングをしておいてください。
マスキングのやり方はこちらです
→マスキングの仕方
〈次の作業〉→簡易金継ぎ 白い湯呑 04 パテの削り・研ぎ
〈目次へ戻る〉→白い湯呑作業手順