ファイツ!
※ 〈新うるし〉のメーカー側の説明です…
植物性のうるし系塗料です。
・本品は毒性の強い物質ではありませんが念の為、食器等口に含む恐れの有る物に塗装しないでください。
とのことですので、これをどう判断するか?ですよね。身体に”いいもの”ではない。正直、難しいなぁーというのが私の感想です。
万全の安全性を考えるなら「菓子器」など口を付けたりしないもの、もしくはあまり食品が触れないような器の使い方をされた方がいいかもしれません。
それよりもみなさん、「本漆」、やってみませんか?(笑)
ご注意ください : このページでは合成うるし(※天然の漆ではありません)を使った簡単(簡易)金継ぎのやり方をご説明しています。 |
簡単(簡易)金継ぎとは
器を修理する方法に漆を使った「金継ぎ」という日本独自の伝統技法があります。
この技法を現代において開発された素材(”新うるし”と呼ばれる「合成の塗料」や接着剤、パテ)で代用しておこなうのが「簡単(簡易)金継ぎ」です。
「かぶれ」の心配がほとんどなく、素材の入手・扱いも漆に比べたら簡単です。
修理期間も1~3日程度でできてしまいます。
(ただし、食器として使うには安全上の保障がされていませんのでご注意ください)
「とにかく器を直してみたい!」という方は、まずはこの簡単(簡易)金継ぎからっチャレンジしてみるのもいいかと思います。
器が直ったとき、とにかく嬉しいですよ◎
〈STEP 01〉 簡単金継ぎする器 information
- 器の特徴 : 磁器
- 器のサイズ : 直径50㎜、高さ65㎜
- 器の釉薬 : ツルツル・ピカピカのガラス質
- 破損状態 : 真っ二つに割れ / 口元に小さな欠け(幅3㎜×長さ5㎜)
以下2枚が破損状況です。
真っ二つに割れてます。
この器は口元が広く、高さもあまりないので
器の内側に手が入りやすいです。
なので比較的修理がしやすそうです。
↑ちょっとした「欠け」が口元部分にあります。
〈STEP 02〉 器の素地調整
金継ぎの素地調整で使う道具: ②③ リューターのダイヤモンドビット (ホームセンター等で入手可能/価格 \200~)、① ダイヤモンドのやすり
まずは割れた各パーツ断面のエッジをやすりで軽く削ります。
ホームセンターなどで売っている
リューターの「ダイヤモンド・ビット」を使って
割れた断面の「エッジ」を軽く研ぎます。
「ダイヤモンド」だと
尖った角も削れるのです◎
〈STEP 03〉 割れたパーツの接着
エポキシ接着作業で使う道具と材料
- 道具: ② 作業板(クリアファイルなど)) ③ 付け箆(▸ 付け箆の簡単な作り方)
- 材料: ① エポキシ接着剤 ④ テレピン
硬化速度の違う接着剤がいろいろと売っていますが、30分~60分くらいのものが使いやすいと思います。5分、10分硬化型はちょっと早すぎて焦りそうです。
今回は30分硬化のものを使っています。
接着剤は60分硬化でもオッケーです。
複雑に割れてしまった器を修理するときなどは硬化時間がゆっくりな方がいいです。
5分硬化はおススメしません。早すぎて焦ります。
硬化時間が早いものほど接着の強度が低いようです。ゆっくりな方がいいのですね。
エポキシ接着剤のA剤、B剤を作業板の上に等量出して、よく混ぜ合わせます。
※ 今回は作業を見えやすくするために松煙(黒色の粉)を入れました。
作業板にある接着剤を少しずつ箆で取って
器の接着する断面に塗っていきます
慣れるまでは
いっぺんに接着剤を多くとらないで
少量ずつ付けていった方が
きれいにいきます。
練り箆を使ってなるべく薄く接着剤を塗布していきます。
接着剤が厚くなると器の破片同士を貼り合わせたとき
ズレが大きくなります。紙が一枚挟まったように
貼り合わせる破片の両方とも、接着剤を塗布します。
しばし放置して接着剤がある程度硬化し始めるのを待ちます。
(割れた破片が多い場合はこんな悠長なことは言っていられないので、
どんどん接着していきます)
硬化し始めたら接着です。隙間ができないように圧着してください。
今回はマスキングテープを使って仮止めしました。
(マスキングテープはあらかじめハサミで短冊状に切って
使いやすいように並べておきます)
上、下、横、斜めといろいろな方向からチェックして
なるべくズレがないようにしてください。
でもちょっとズレますが。
仮止めにマスキングテープを貼っている最中にも
器の合わせ目がズレますので、
再度、チェックしてください。
内側もマスキングテープで仮止めしておいてください。
平らで、安定するところに置いて
接着剤がしっかり硬化するのを待ちます。
30分硬化といっても30分で完全に硬化するわけではありません
のでしばらく待ってください。
1時間も放置しておけば次の作業に入れます。
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