金継ぎ修理した器の取り扱い方
「げっ、面倒そう!」と思えるかもしれませんが、慣れてしまえば全くそんなことはありません。です◎
基本的には「漆器」の取り扱いと同じと考えてください。
① 電子レンジ、食器洗い乾燥機、オーブンは使えません。直火も避けてください。
② クレンザー等の研磨剤、硬いスポンジ(スポンジの「固い側」)、タワシで洗わないでください。
③ 修理箇所を硬いもので引っ掻いたりしないようにしてください。
④ 他の陶器と「直接」重ねないようにしてください。重ねる場合は修理部分が当たらないよう、十分ご注意ください。もしくは器と器の間に紙などを挟んでください。
※ 他の陶器と擦れると、その陶器が”ヤスリ”の役を果たして、修理部分の漆が少しずつ削られていきます。
⑤ 金属のナイフやフォーク、ナイフ等は使わないでください。もし使用する場合は修理部分に当たらないように十分にご注意ください。(できれば木製のものをお使いください)
⑥ 冷蔵庫に入れておくと修理部分と陶器の部分との乾燥速度に差が出て、ひび等が発生する場合がありますので、避けてください。
⑦ 水につけたまま、あるいは水分のあるものを入れたまま、長い間放置しないで下さい。(剥離の原因となります)
ピッチャー、急須などの「注ぎ口」を直した場合
ピッチャー、急須などの「注ぎ口」を直した場合、洗って「逆さまに」乾かす時には「タオル」などの柔らかいものを下に敷いて乾かしてください。
↑「口元」を直した場合
洗った時に「逆さま」にして乾かすと、修理部分に「器自体の自重」がかかります。
一回くらい自重がかかっても壊れるものではありませんが、これが一年、二年と繰り返されると、やがて壊れてしまう可能性が高くなります。
「逆さま」に乾かした際に、なるべく修理した口元部分に負荷がかからないように、逆さに置く際は「タオル」などの柔らかいモノの上に置いて、負荷を軽減してください。
…諸注意が多くて済みません。よろしくお願い致します。