取っ手の壊れた急須の「布着せ」金継ぎ修理03/~布着せ2回目

本漆金継ぎ

 

 

”金継ぎスピリット”とは「モッタイナイ」や「侘び寂び」ではない
「自我を超えて他者へ繋がろう」とする渇望にも似たその志向性のことである

 

※ 「取っ手がバラバラに割れてしまった急須」の金継ぎ(金繕い)修理のやり方を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですのでかぶれる」可能性があります。ご注意ください。

※ 万が一、漆が肌に付いた場合はすぐに「油(サラダ油など)」でよく洗って下さい。 油?? そうです。「油」をつけ、ゴシゴシ漆を洗い落としてください。その後、その油を石けんや中性洗剤で洗い流してください。

今回は金継ぎ工程の内の〈一回目に貼った布のはつり~布貼り二回目(持ち手の外側に布を貼ります)〉までのやり方を解説していきます。

※ 今回は非常に画像が多いです。非常にです。何で多いのか?それは滅多に「布を貼って補強する修理」が無いので、くどいくらいに画像を載せて説明させてもらいました。ご理解の程、よろしくお願い致します◎

 

【金継ぎ図書館クライシス!】
私事ですが、先ほど大量の豆乳をノートPCの上にこぼしたので、いろいろ不具合が出てきています(涙) キーボードタッチが硬くなってきたし(多分、時間が経って、キーボード内に入り込んだ豆乳が乾いて固化してきたのだと思います)、CDを入れるところが勝手に開くし…(何も入れるものなんてないのにー!)。これってお店に持って行った方がいいんですかね?お店の長期保証に入っておけばよかった~。でも豆乳こぼすなんて思ってなかったしなー。

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

うー、キーボードがマズイぞ~。おのれ、豆乳め~(しかも”特濃”だから固化障害が強く出てます◎)

 

 

さてと、そんなアホな金継ぎ図書館はほっておいて、説明に入りましょう◎

 

前回の作業を見る

▸ Page 02/一回目布着せまで

size19  ファイツ!!

 

 

作業を始める前に…

 

 金継ぎでは「本物の漆」を使うので、直接、漆に触れると「カブレる」可能性が高くなります。「ディフェンシブ」に行きましょう。ゴム手袋はマストです◎

 

 

06 (一回目の)布払い、布目揃え


 

  道具  ①彫刻刀(平丸刀) ②彫刻刀(平刀) ③障子紙用丸刃カッター ④カッターナイフ(大)
▸ 道具と材料の値段/販売店


上記以外で必要な道具… 〇空研ぎペーパー(紙ヤスリです)の#240~320

※ 今回は主に④のカッターナイフの(大)を使いました。持ち手の付け根・内側の布を削るときにはカッター(小)の方が作業がしやすいと思います。

 

布を払う…って何ですか??払う?

はい、払います◎ 端っこの余った布や、はみ出した余計な布端を刃物で削って払い除けます。

あ~、また私の苦手な「刃物」使うんですね~(泣)

いやいや、これは難しいことはありませんよ◎ カッターナイフで地道にジョリジョリ削っていけばいいんです。意外とこういう単純で細かい作業って、やっていると面白いですよ◎

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

 今回使ったのは↑この「カッターナイフ(大)」です。彫刻刀よりもカッターの方が作業しやすかったです。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

 布の「はみ出し」ってなに??かと言いますと、↑この部分です。周りにはみ出した「ビロビロ」です。

 

 

 この「ビロビロ」と、それから右画像の「持ち手の付け根に貼った布の余り」を削っていきます。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

 まずは持ち手・サイドのびろびろから削ります。

カッターを持っていない方の手(右利きの場合は左手)の親指でアシストします。画像のA方向(斜め後方)に親指で押し出します。カッターの持ち手はB方向 (後方)に引く感じです。カッターの刃自体はC方向にスライドするようにします。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

 カッターは↑この方向にスライドです。斜め後方。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

「器の素地」と「カッターの刃」で布を挟み込むような感じにカッターを動かして削っていきます。↑画像の左側の画は布を挟み込んでいます。右側は布が挟まっていません。この位置関係で削ると布が剥がれる場合があります。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

何となく「ハサミで切る」イメージでしょうか。下の刃が「器の素地」で、上の刃が「カッターの刃」と考えと分かり易いかと思います。(伝わりますか??)

 

 

そうすると、布にストレスがかかりづらくスムーズに削ることができます。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

 付け根部分のサイドは片手で削りました。この時もカッターの刃と器の素地とで「ハサミ」のように「挟んで切る」ような感じにカッターを動かしてください。

 

持ち手のサイドのびらびらが削れたら、今度は持ち手の付け根の余計な布を切ります。

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

↑この部分です。布を削るときに、短く切り過ぎて、補強効果が無くならないように気を付けてください◎ この布は「補強」のためにしていますのですー。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

カッターで削っていきます。この持ち手の内側は「小さい」カッターの方が作業がやりやすいと思います。刃が大きいと、持ち手に当たっちゃって少し作業しづらかったです。
カッターは手前に引くように刃を動かしていきます。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

この時の注意点としましては布に対して「垂直」に刃を入れると布の断面も垂直に「バツン!」って感じの面となります。ですので、そうではなく、「布が薄くなっていくように斜めに刃を入れる」ようにしてください。端っこの1~2㎜幅分です。

なんでか??この後の作業で錆漆さびうるし(ペースト)で布を「埋めて」表面をきれいにしていくのですが、布の「切れ端」というのは結構、表面に「ぴょこっ」と出てきやすいのです。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法垂直に布が断ち切られていた場合は図の左のようになります。ペーストを付けて、それを研いでいる時に、布の「エッジ」が出てきやすくなります。
布を斜めに薄くなるように削った場合は図の右のように「布目」が表面に出づらくなります◎

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

布は僅かな厚みですが、それを斜めに薄くなるように削っていきます。「こんなに薄い布を”斜めに”なんて、ムリムリ!」って思いますよね。でも、やってみると「あ、なんだ、こういうことか◎ できちゃった」ってなりますよ。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

刃が入りづらい部分もなるべく「斜めカット」を心掛けます。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

できました!

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

余計な布を削り取ったので次の錆漆さびうるし(ペースト)作業に移りたいところですが、もうちょっとだけ事前作業をしておきます。

 

何をしておくのか?といいますと、軽く布の表面にペーパーをかけておきます。

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

空研ぎペーパー(紙ヤスリ)の#240~320くらいを用意してください。「空研ぎ用」がなかったら「耐水用」でも構いません。(空研ぎするときは「空研ぎ用」の方がペーパーの目詰まりがしづらいと思います)

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

麻布を研いでいきます。

 

 

取っ手の内側も満遍なく研いでいきます。「軽く」研いでください。「思いっきり」研いじゃダメです◎

これは何のための作業かといいますと、この後に付ける錆漆さびうるし(ペースト)の食いつきをよくするため(←これがメインです)と、布の表面を滑らかにするためです(時々、布目に”ダマ”のような箇所があったり、麦漆が厚盛りになってしまった個所などがあるので、それを平均化します)。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

↑こんな感じになるくらいで結構です。「軽く」です。研ぎ過ぎると布が薄くなってしまいます。そうすると布の強度が落ちて「補強効果」も弱くなりますので、ご注意ください。

布が麦漆むぎうるし(接着剤)で表面コーティングされていて、「テカっ」としています。これをペーパーで荒らして布地を出し、食いつきをよくするのです◎

 

 

こんな具合です。

  取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

研いだ粉が表面に残っていると、錆漆さびうるし(ペースト)の食いつきが悪くなるので(サラサラパウダー状の上に何か塗っても剥がれてしまいます)、布で拭き取ります。

布は軽く湿らせて使います。その方が粉が拭き取れます◎

 

 

持ち手の内側も拭き取ります。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

できました!
…おー、やっと終わった。説明が長い~。でも、次の作業もこのページで書いちゃいます。よろしくどうぞ。

 

 

 

07 布着せ(二回目)


  道具  ②作業板 ▸作り方 ③練りベラ ▸作り方 ④付けベラ ▸作り方 〇先丸ヘラ(先っちょがカーブしているヘラ) ⑦マスキングテープ
  材料  ①水 ⑤生漆 ⑥小麦粉

▸ 道具・材料の値段/販売店 


 

今回は持ち手の「表側」に麻布を貼っていきます。やり方は一回目の布着せと同じです。

接着剤は何を使うの?かといいますと、いつも使っている麦漆むぎうるし(接着剤)です◎

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理のやり方

麻布(目が細かいもの)」と「布を切るためのハサミ」を用意してください。

麻布は 1m×1m/¥2,000くらい(だったかな??)です。漆屋さんで購入できます。
目の細かい麻布は手に入りづらい(扱っているお店があまりない)ので、「綿布(ガーゼなど)」でもいいと思います。かなり布としての「強度」は落ちますが、それでも張った方が全然いいです。お値段、入手の容易さを考えると「ガーゼ」が程よい「落としどころ」かなーと思います。
※ 基本的には金継ぎ図書館は「最高級の直し」をやろう…ってことでは運営していません。多くの方がちょっと頑張ってできるくらいの「落としどころ」を見つけることが最重要課題だと考えています。ですので、道具・材料・工程など「いい案配」のものをご紹介していきます。

 

それでは布を貼るための接着剤を作ります。※使うのは「竹練りベラ(幅広のヘラ)」です。
 ▸ 麦漆むぎうるし(接着剤)の詳しい作り方

そう、漆と小麦粉で「接着剤」が出来ちゃいます。料理??

※ 麦漆むぎうるし(接着剤)の”消費期限”は2~3日くらいと考えてください。基本的に「使うときに作る」が原則です。保存があまり効かないので、「作り置き」は避けてください◎作った時が一番「乾き」がよく、時間が経つほど、どんどん乾きが悪くなってきます。

 

【 麦漆むぎうるし(接着剤)漆の作り方 】

 

【体積比/目分量】小麦粉 1:1 生漆  ※水は適量


  1. 小麦粉、水を出します
  2. 水を少しずつ足しつつ、練っていきます(ガムみたいに粘るまで)。※使うのは「竹練りベラ(幅広のヘラ)」です。
  3. 生漆を少しずつ足しつつ、練っていきます
  4. 完成です◎

 

【 麦漆むぎうるし(接着剤)の作り方動画 】

初めのうちは失敗しないように、小さな計量スプーンを使うといいです。
(ベストは1/4サイズです。けど、滅多に売っているお店がありませんー)

 

 

持ち手に貼る布を切っておきます。持ち手の幅を計っておいて、その幅よりも広めに布を切ります(今回は左右の糊代を2~3㎜にしておきました)。
「長さ」も長目に切っておきます。

ここで重要なのは布を「バイアスになるように切る」ということです。糸の織ってある方向に対して、「斜めに切る」ということです。せっかくの布に使わない「無駄な部分」が出てしまってもったいないのですが、ここはより良い仕上がりのために我慢してください◎

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

実際に持ち手に布を当ててみて、長さを決めます。鋏で切ってください。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

布は以下のようになっているかチェックしてください。

  • Aの箇所…持ち手の接着箇所ギリギリで布が終わらないように、余裕をもって長めにする。
  • Bの箇所…持ち手の幅よりも広め

これで布の準備ができました。

 

 

布を貼る場所にあらかじめ麦漆を薄く塗っておきます。今回の布貼りの手順としては、次の3ステップを考えています。

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理のやり方

  1. 素地に麦漆を薄く塗る
  2. 布を置いて、ヘラで上からしっかり押さえつつ、密着させる
  3. 布の上から、さらに麦漆を塗る

 つまり「布を麦漆で挟む」感じでしょうか。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

少量の麦漆をヘラの先に取ります。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

それを付けて…

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

延ばしていきます。
これを繰り返していきます。麦漆が足りなくなったら付け足して、延ばしていきます。

 

 

破片を接着した時のように「極薄」にする必要はありませんが、「やや薄目」に塗っていってください。厚塗りすると極端に乾きづらくなりますのでご注意です。

なるべく「均一の厚みで、薄く」です。

     取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

布を持ち手の内側に少し織り込んで貼るので、内側にも麦漆を付けていきます。

ヘラに取った少量の麦漆を、持ち手のエッジに擦りつけるようにして、切ります。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

その麦漆をヘラの面で延ばしていきます。

これを繰り返してください。

 

薄目、均一…です◎

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

「取っ手付け根」部分は普通の「平」のヘラだと麦漆を付けられないので、↑このような「先っちょがカーブ」したヘラを使います。
ぜひみなさんも作ってみてください。普通の「付けベラ」を作るのと同じ要領です。最後に先っちょを削ってカーブさせるだけです◎ ▸作り方

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

「ピタっ」と嵌まる形にする必要はありません。その隙間に入り込めばいいので、ちょい「小さめ」にしてください。

 

 

少量の麦漆をヘラで取って、急須の付け根に置きます。それを延ばしていきます。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

これで全部、塗り終わりました。「薄目」ですが、薄すぎないように気を付けてください。↑この画像くらいです。って言われてもよくわかないですよね~。「てんこ盛り」しなければ、大体、乾きますのでビビらずにやってくださいね◎
↑意外と漆作業の許容範囲は広いのです。と思っていると失敗する。けど、ビビらずに◎

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

 

私には「ヘラ」でこんな作業をやるテクニックはないの…(泣) という方、大丈夫です◎ 「筆」でやりましょう。簡単にできますよ。

 

↑”固めの毛(豚毛など)”の筆で塗ることもできます◎ 筆は100均で大丈夫です。3本組とか5本組のものでオッケー。
豚毛でしたら毛が硬いので、麦漆の粘りにも負けず「引っ張る」ことができます。この後おこなう「布を押える作業」もできます。
柔らかい毛質のものだとこれらの作業がやりづらいので、ご注意ください。使用後は他の筆と同じように「サラダ油」で洗って下さい◎

 

漆の塗りで使う平筆の洗い方▸ 平筆の洗い方

 

 

麦漆を「薄く、均一に」塗り終わったら、次に麻布を貼っていきます。

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

この麦漆を塗った上に麻布を「パサッ」と置きます。

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

皆さんはゴム手袋をしてくださいね。素手で麦漆に触るとカブレる可能性が高くなりますので。

まずは布をパサッと置いて、それからヘラで位置をずらしてちょうどいいポジションにします。
ゴム手袋をした手でつまんで布を置いてもオッケーですし、もうちょっとカッコよく作業をしたいのでしたら、ヘラを使って布を置きます。

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理のやり方 ヘラの先にちょっとだけ麦漆つけ、置いてある布をその部分で引っ付けて持ち上げます。意外とこんなんで出来ちゃうものです◎

 

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

布を置きます。一応、持ち手の下の部分まで布が間違いなく届くか、確認します。
一回、取っ手に沿うように布を下まで軽く押さえていきます。それで布の位置を確認してください。ズレているようでしたら、ヘラで正しい位置にずらしていってください。

ポジションが決まったら、今度は布を「本押し」していきます。しっかりとヘラで押して、あらかじめ塗っておいた麦漆が浸み込むようにします。

 

しかりと布を押えていきます。この時、なるべく布を引っ張らないように注意してください。
それで、順番に布を押えている最中に、既に抑えたはずの部分の布が「ペロリ」と浮いてきてしまう場合があります(複雑な形状や、今回のようなきついカーブの形が場合)。
そういった場合は部分的に上から麦漆を付けてしまって、ある程度固定させてしまってください。

 

 

徐々にジョジョに、取っ手の下の部分へとヘラを移動し、布をしっかりと密着させていきます。
※ この「布押さえ作業」も硬い毛の筆で出来ます◎

 

布全体が間違いなく予定のポジションに密着していることが確認できたら、次は布の上から麦漆を塗っていきます。麦漆を塗った後に布のズレを修正しようとすると結構、面倒なので、この時点でしっかりとズレを直しておいてください。

 取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

麦漆を塗っていきます。少量ずつ布の上から麦漆を塗り込んでいきます。布の目が完全に埋まるように、ヘラはいろいろな方向から通してください。

 

 

持ち手の表側を塗り終えてしまいます。
塗り終わったら、今度は持ち手の両サイドです。

 

   取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

このサイドの「糊代」を折り込んでいきます。
まずは麦漆は付けずに、ヘラだけで折り込んで急須の素地に密着させたいところですが、角度が急なため、布がめくれ上がってきてしまいました。
ということで、ここは麦漆を付けつつ、折り込んでいきます。

 

 

ヘラで折りつつ、素地に密着させます。浮かないように要チェックです。

 

   取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

織り込んだ布は↑こんな感じで、重なります。
布を重ねないで、ピタッと隙間なく「一枚張り」ってやり方でもいいと思いますが、今回は「強度アップ」(布が重なった方が強度は上がります)とこの後の作業(ペースト付け)で布が見えなくなるので、重ねるやり方でいきます◎

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

密着させたはずの布がぺろりとめくれてしまうことがありますので、時々、チェックして、またヘラで押さえ付けます。
最初は布が上手く形に密着してくれていなくても、時間が経つと、布に麦漆が沁みて、柔らかくなってきます。そうすると案外、しっかりと形に沿って密着してくれます。粘り強く作業をしてください◎

 

 

ひたすら麻布を織り込んで密着させていきます。

 

 

反対サイドも同様に布を織り込んでいきます。

 

サイドが貼り終わったら最後、持ち手の付け根部分の作業をします。

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

同様に麦漆を布の上から付けます。

 

 

ヘラでしっかりと延ばしつつ、布の目に入れ込んでいきます。

 

  取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

ようやく作業完了です!!長かった~(苦)

最後に全体のチェックです。(←これ忘れずに!)

  • 浮いてきている箇所がないか?
  • 麦漆が付いていない箇所がないか?
  • 麦漆が厚くなり過ぎているかしょがないか?

などを確認しながら、いろいろな角度からみてください。

 

 

麦漆の「厚み」としては↑こんな感じになります。厚く付け過ぎないように気を付けてください。でも大体、何となく上手くいくものです◎

   取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

今回は長かった~。最近のページ作りは何か大変だはぁ(苦笑)

 

取っ手の壊れた急須の金継ぎ修理の方法

 

 

 

 

 

 

【 次の作業を見る 】

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