「新うるし」っていったい何?簡易金継ぎで使う合成うるしのご説明です。

 

 

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ファイツ!

「新うるし」って何?(本物の漆じゃありません!)


「新うるし」とはいくつかのメーカーが出している「合成うるし」の中の一つの商品名です。
他に「高級うるし」「特性うるし」…などなど、いろいろなメーカーがそれぞれ名前を付けて販売しています。
「合成うるし」とは植物性の樹液を主原料とし、「漆に似せて」開発された釣り具塗装のための合成塗料です。本物の天然の漆ではありません

釣り具に塗るための塗料として開発されたもので、食器用に作られたものではありません

本物の「漆」じゃないのに、「うるし」って表記していいの?「平仮名」だといいの?それって消費者を騙していない??
そうですね。そこらへんのところは私は詳しくないのです。「経産省」の「生活製品課」に問い合わせれば答えてくれるようです。
「私」が問い合わせればいいのか…はい、近いうちに訊いてみたいと思います。

 

 

ブランド名/メーカー

メーカーの説明

ふぐ印の「新うるし」

/桜井釣漁具株式会社

植物性のうるし系塗料です。
本品は毒性の強い物質ではありませんが念の為、食器等口に含む恐れの有る物に塗装しないでくださ

”鉛”が含まれています。ただ、金継ぎで使用する「量」が微々たるものなので、気にするレベルではないと思いますと説明されました。…パッケージの裏書きをなぜ、書き直さないのでしょうね?不思議ですね。)

うらしま印の「高級うるし」

/サンコー商会

「うるし」はウルシノキから採取された樹液、うるしの特性により、肌に直接ふれるとまれにかぶれるおそれがあります。ご使用時には必ず手袋などをご利用ください。

「特製うるし」

/東邦産業

主原料は、熱帯植物中の漆科植物から採取した特殊うるしです。

・本品は食品衛生法の基準に適合しておりませんので、食器など直接口にふれる物への塗装にはご使用いただけません

正直な感想としましては、「歯切れの悪い言い方をするなー」というところですよね。
「主原料は”植物性のもの”です」…ってことは主原料以外のものは何が入っているの??と気になりますが、成分表示はされていません。

 

 

 

簡単金継ぎで使う新うるし

←「新うるし」は東急ハンズで取り扱っています(2015.6月現在)

 

 

 

簡単金継ぎで使う高級うるし

←「高級うるし」は釣りの上州屋でも取り扱っています(店舗によりけりだと思いますが。2015.8月現在)

 

 

価格(メーカー、店舗によって値段は異なります)

10g入りチューブ = 価格 ¥300~ (金色、銀色 価格 ¥500~)
25g入りチューブ = 価格 ¥620~

ちなみに本漆は…生漆50g = 価格 ¥1140-、 黒漆50g = 価格 ¥1620-
(価格は漆屋さんによります)…ということで、漆も新うるしも値段的にはあまり変わりません。

 

合成うるしの特性

・長所

  • カブレにくい(ほとんどカブレる人はいないと思います。が、今のところ一人だけいました。けど軽いカブレでした)
  • 塗膜表面の初期硬化が早い
  • 手に入りやすい(ハンズ、ホームセンターで入手可能)

・欠点

  • 食器に使うには安全上の保障がない
  • 漆ほどには塗膜が強くない(感じがする)…なぜなら、合成うるしで直された器で「剥げ」ているものをよく見かけるのです
  • 硬化速度がコントロールできない
  • 作業中に粘りが強くなってきて、ちょっと作業がやりづらい(硬化が早すぎる…ということですかね)
  • 塗膜表面の初期硬化は早いけど、「中まで硬化」するのは遅い!!(本物の漆の方が早い!と思います)

 

「新うるし」ってどうやって使うの?と、ご興味のある方はこちらへ ▸ 合成うるしの使い方

 

で、「金継ぎ図書館」では、新うるしを使った金継ぎ方法もご紹介しているわけですが、「安全性」についてどう考えているのか?

はい、私の答えは「黒に近いグレー」と言ったところです。
どのメーカーも「食器の修理用として作っているわけじゃない」と明言しています。(釣り具の塗料です)

( 新うるし商品の裏書の説明で…本品は毒性の強い物質ではありませんが念の為、食器等口に含む恐れの有る物に塗装しないでください…と記載されているのですが、これをどう解釈するか?ですよね)

メーカー側の立場に立ってみると、もし食品衛生法の検査に合格できるものだったら、とっととそこを通して堂々と「食器にも使える安全な合成うるし」として売りたいところだと思います。その方が絶対に売れるから。
でも、一社もそういうことをしていない。となると食品衛生法を通すのが無理な材料が使われているということなんだろうな~と怪しむわけです。(粘度を調整するために混ぜている溶剤とか)

 

 

 

 

 

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