欠けた八角小鉢の簡易金継ぎ方法 2/2 削り・研ぎ/塗り

ご注意ください : 合成うるし(※天然の漆ではありません)を使った簡易金継ぎ(簡単金継ぎ)です

 

※ 〈新うるし〉のメーカー側の説明です…

植物性のうるし系塗料です。
・本品は毒性の強い物質ではありませんが念の為、食器等口に含む恐れの有る物に塗装しないでください。

とのことですので、これをどう判断するか?ですよね。正直、難しいなぁーというのが私の感想です。
万全の安全性を考えるなら「菓子器」など口を付けたりしないもの、もしくはあまり食品が触れないような器の使い方をされた方がいいかもしれません。

それよりもみなさん、「本漆」、やってみませんか?(笑)

 

 

 

PAGE 02  ‣ <BOOK k-04> 八角小鉢 


 

 

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  〈 目次 〉  

 

 

 

 

 

エポキシパテがしっかり硬化したら削ります

STEP 2.1  削り

 

使う道具: 刃物…彫刻刀かメス、オルファのアートナイフプロ、カッター(大)など
刃物のおススメです→金継ぎで使う刃物の選び方

 

 

今回はオルファのアートナイフプロを使用しました。

 

 

先っちょが鋭角です。
もう少し丸い方が使い勝手がいいのです

オルファは替刃式なので研ぐ必要なし、なので
初心者向きの刃物です。

 

 

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器の形に合わせてパテを削っていきます

 

 

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が、けっこう削りづらいです。

アートナイフプロ

刃がふにゃふにゃしていてちょっと安定しません。
メスもそんな感じなのですが。

 

 

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削りにくいなりに削っていきます

曲線刃の一本だけではきれいに削るのは
なかなか難しそうです

アートナイフプロは3種類の刃が付いていて直線刃もあるので
それも併用したらもう少し楽にきれいに削れそうです。

でもいちいち刃を変えるのもかなり面倒ですね。

カッターナイフ(大)も併用でいったらよさそうです。

 

 

 

 

とりあえず、こんな感じで仕上げました。
そこそこきれいに削れたかなと思います。が…

 

 

 

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で、ここで問題がでました。

器の内側

この刃物ではこの形を削るのは無理です。無理でした。はい。

 とんがり過ぎだよ、オルファさん。

 

なのでズルして彫刻刀の蛤型(平丸)にチェンジしました。
いや、オルファじゃ無理っす。

 

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何とか削れそうです

 

 

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刃先の両端をうまく器の形に合わせながら
スライドさせつつ削ります

実は蛤型(平丸)の彫刻刀も2種類使っています

曲線の緩いもの(直線に近いもの)と
曲線のきついものの2種です

この2種類を持っていると便利です。この2種でほぼ用が済みます。

 

 

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削ります。

ちょっと削ったら指で触ってチェックします。

目で見ても分かりませんので指です

 

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ちょっとづつ削っていってください。

 

 

 

 

何とか削れました。

いや、なかなか手ごわいです。

 

 

こうなるとオルファの仕上がりでは納得できなくなってきます。
あれじゃイカンでしょ

 

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結局、彫刻刀で仕上げ彫りです

彫刻刀だと刃裏の平面が使えるのが最大の魅力なんですね。

↑の画像のように刃の半分くらいを器の本体に当てて
それをガイドにパテのキワを削ります

と、きれいに削れますよ。

ね。

 

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こちらも刃裏を使います

 

 

 

きれいに器の形に削れたらペーパーで面を整え、
肌をきれいにします

STEP 2.2  研ぎ

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 耐水ペーパーの#320です

 

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 なるべく欠け部分以外は研がないように
気をつけます。
が、しっかりキワまで研ぎます。
キワのほんのちょい外側まで研ぐってことですね。

 

 

 

 

こんな感じです。はい。
これならまぁ、納得です。

 

 

では、器の内側も研ぎます

 

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はい、ズルして砥石使います。

みなさん、持っていませんよね。参考にならんよ、はとや!

 

内側は刃物だけではあまりきれいに形ができなかったので
砥石も使います。

砥石だと研ぎながらある程度、形が作れます。
ペーパーだと形が作れません。かなり甘くなります。

細い砥石は…砥石屋さんで売っていたりします。
彫金屋さんでも売っています。東京なら御徒町界隈です。

でも買ったままでは形が器に合いませんので
他の砥石に当てて(研いで…砥石で砥石を研ぐのです。何か変ですね)
形を作ります。

 

 

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 ↑画像の砥石は先っちょの面が少し曲面になっています。

 

 

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研ぎます。
パテの充填した以外の部分はなるべく
研がないように気をつけます。
でも、キワはしっかり研ぎます。

 

 

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最後にペーパーの#320で面を均します。

 

 

 

 

器の内側研ぎ、完了です。

 

 

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パテの研ぎ終了です

 

 

 

 

 

パテ埋めの後、塗り一回で仕上げたことがなかったので
「いきなり上塗りとしたらどうなるだろう?」
ということで、今回はやってみました。

ちなみに、塗りは1回で終わらせてもオッケーです。
いや、やっぱ100回塗らなきゃ気がすまんという人はどうぞ頑張ってください。

ちょっと見てみたい気がしますが。

 

STEP 2.3  上塗り一回目

使う道具・材料

  • 道具: 小筆、付け箆
  • 材料: 合成うるし(新うるしなど)の金色、テレピン、サラダ油

 

 

 

 

まずは筆をテレピンで洗います
詳しくはこちらをご覧ください→使用前の筆の洗い方

 

今回はいきなり上塗りのつもりで
金色を使ってみました。

金属粉と合成うるし(新うるしなど)を
箆で手早く混ぜてください

 

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塗り面は広いです

合成うるしはすぐに粘ってきてしまうので
素早く塗っていきます

 

 

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 はみ出し過ぎないように気をつけつつ
塗っていきます

 

 

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意外や、広い面に塗るときれいですね

 

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どんどん塗っていきます

うるしが粘ってきたらテレピンを1,2滴垂らして
箆でよく混ぜ、うるしを緩ませます。

 

 

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塗り終わりました

 

 

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本漆ではできない表情です

うー、これもなかなか素敵です
合成うるし、いいじゃん。

 

 

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表情がデコボコしているのもいいですね。
これはこれとしてすごく魅力的です

 

 

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器の内側も塗りました

 

 

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反射光で塗り面がきれいに見えます

素敵じゃないですか

 

 

 

 

合成うるしはどんどん固まってきてしまうので
筆を洗います
詳しくは→使用後の筆の洗い方

 

 

 

 

 

魅力的な表情が出ました。

 

これで完成でも大丈夫です。
もう少し、塗り面をきれいにしたいという方は
上塗り二回目に進んでください。

 

いやー、今まで合成うるしをナメていたんですが
見直しました。

 

 

 

 

STEP 3.1  上塗り研ぎ

使う道具: 耐水ペーパーの#600、水

 

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一回目の塗りがしっかり硬化するのを待ちます
2日間

 

 

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 これを研いでいきます

 

 

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 研ぎます、研ぎます

 

 

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 はみ出し過ぎないように研ぎます

柔らかい釉薬だとペーパーに負けて
研がれてしまいますので、ご注意。

 

 

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ちょこちょこウエスで研ぎ汁を拭き取って
研ぎ具合をチェックしてください

 

 

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うむ、まあまあ

 

 

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 研ぎます、研ぎます

 

 

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はい、こんなもんでいかがでしょうか?

キラキラ金色に光っているとこは
まだペーパーが当たっていないところです

 

 

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 この金色のキラキラがなくなるまで研ぎつけると
すごく平滑な面が出来上がります。

が、まぁこのへんでいいでしょう。

やりたい方はとことんやってください。

 

 

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内側も研ぎました

 

 

 

STEP 3.2 上塗り二回目

使う道具・材料

  • 道具: 小筆、付け箆
  • 材料: 合成うるし(新うるしなど)の金色、テレピン、サラダ油

 

一回目の塗り同様に手早く塗っていきます。

今回は塗り作業の画像はありません。

 

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 二回目、塗り終わりました

 

 

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 一回目よりツルツル、ピカピカしています

 

 

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 光をきれいに反射しています

 

 

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 器の内側も塗りました

外側よりはちょっとガタガタした面になっていますが
まぁ、いいでしょう。

 

 

 

 

 

一回目の塗りで
パテの細かな穴が埋められていますので

その上に塗られた二回目はピカピカよく光ります

 

 

で、一回目と二回目でどちらがお好きですか?

私は正直一回目のほうがグッときました。

あのパテのテクスチャーを拾っている感じに
魅力を感じてしまいました。

 

ということで、一回塗ろうが、二回塗ろうが構わないということですね。

一回だけの方がいい場合もありそうです。
器の雰囲気に合わせてチョイスしてもいいですね。

 

下の画像は一回目と二回目の比較ができるように
ご用意しました。

一回目の塗りと二回目の塗りが交互に並んでいますので
見比べてください。

 

 

 

 

ちなみにこれを研いで、さらに三回目を塗ったら…
もう少しツルツル、ピカピカすると思います。

 

ではではお疲れさまでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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〈 工程の目次に戻る 〉→八角小鉢の作業手順

 

 

 

 

 

 

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