割れたマットさん平皿の本漆金継ぎ修理 4/5 ~下塗り研ぎまで

平皿の金継ぎ修理で漆を塗っていく

 ※ 3ピースに割れた平皿の金継ぎ修理のやり方を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですので「かぶれる」可能性があります。ご注意ください。

 

 

STEP 1 漆の下塗り


漆の下塗りで使う道具と材料(▸ 漆の塗りで使う道具・材料の入手先・値段

  • 道具: 小筆、付け箆 
  • 材料: 漆(今回は呂色)、テレピン、サラダ油、

 

 錆漆を研いだ上に漆を塗っていきます。

まずは筆をテレピンで洗って油を洗い出します。 ▸ 詳しい筆の洗い方

 

 

錆漆を研いだ後、黒い漆を塗っていく

どこを塗っていってもよいのですが、塗っていくうちに器を持つ場所や筆を持つ手の置き場がなるべく確保できるように考えて塗っていきます。

基本的には器の内側から塗っていって、縁の部分は最後にまとめて塗ってしまう方がいいかと思います。

塗りやすい場所から塗っていくが、あとあと手を置く場所やお皿を持つ場所がなくならないように気を付けて塗る順番を決めていく

なるべくはみ出さないように気をつけます。

矢印方向に黒い漆を塗っていく

 錆漆が付いている場所は完全に覆うように塗っていってください。
錆漆は防水ではないので、最終的に仕上がった時に表面に出ているとそこから剥がれる原因となります。

器の表面の漆塗りが完了

 器の表面の漆塗りが完了しました。

 続いて器の裏側です。

器の裏側も同様に漆を塗っていく

 

 

矢印の方向にはみ出しすぎないように気を付けて漆を塗り進める

塗りが厚すぎると「縮み」という現象が起こりますのでご注意ください。
「薄め」に塗っていった方が安全です。

錆漆を完全に覆うように、塗り残しの内容に気を付けながら漆を塗り進める

無理して一筆描きに拘らなくていいと思います。
塗るラインが細かったり、すごく太かったりするので一筆じゃ無理ッス。

器の縁、側面も気を付けて漆を塗る

器の縁の部分もお忘れなく。ちょっと塗りにくいですが。

器の裏側も漆の下塗り完了

はい、完了です。

湿度の高い場所(60%~)に置いて乾かします。

漆の乾きは早いものでしたら1日、遅いものだと3~4日かかります。
乾きの悪いうちに研ぎますと、カブレやすかったりしますので少し余裕を見た方がいいと思います。

塗り終わったら油で筆を洗います。 ▸ 詳しい筆の洗い方

洗い終わったら筆にキャップをつけて保管します。
キャップがなかったらサランラップで優しく包んでください。

 

 

STEP 2 漆の研ぎ


漆の研ぎで使う道具・材料(▸ 使う道具・材料の入手先・値段

  • 道具: はさみ、豆皿
  • 材料: 耐水ペーパー(600番)、水

 

私は耐水ペーパーを1㎝×1㎝くらいの小ささにはさみで切り、それを三つ折りにして使っています。豆皿に出した水を少しだけつけて錆漆を研いでいきます。

 

漆の下塗りを研いでいく。耐水ペーパーを小さく折りたたんだものでなるべくピンポイントで研いでいく

研ぎます。釉薬も痛みますので必要最小限を心がけます。

小さく折りたたんだ耐水ペーパーで器の縁側面も研いでいく。水を少量付けながら作業を行う。

器の縁も研ぎます。ちょっと研ぎづらいです。でも研ぎます。

器の表側、下塗りの漆を研ぎ終わる

器の表側、終了です。

器の裏側も同様に耐水ペーパーで研いでいく

裏側も同様に研ぎました。

完了。

 

 

次の作業工程に進む ▸ ⑤ ~完成まで

その他の修理工程を見る

▸ ① ~接着まで
▸ ② ~錆漆付けまで
▸ ③ 錆漆の削り・研ぎ

 

 

 

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