韓国作家さんの欠けた茶碗金継ぎ 2/2 蒔絵完成まで

お茶碗の金継ぎ修理が完成

※ 縁が少し欠けたお碗の金継ぎ修理のやり方を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですので「かぶれる」可能性があります。ご注意ください。

今回は金継ぎの工程のうち、〈錆漆で欠けを埋める2回目~蒔絵完成まで〉のやり方を解説していきます。

 

金継ぎstep 06 錆漆付け2回目


金継ぎの錆漆付け工程で使う道具の画像

金継ぎの錆付けで使う道具と材料(▸ 錆漆付けで使う道具・材料の入手先・値段

  • 道具: ①プラスチック箆、②付け箆(▸ 付け箆の作り方)、
  • 材料: ④生漆、⑤砥の粉、⑥水、③作業板(クリアファイル)

錆漆を作ります。 ▸ 詳しい錆漆の作り方

 

錆漆の1回目をおこなった上に塗り重ねていきます。

その前に錆漆をヘラで取る方法をご説明します。

  1. 錆漆を薄く均一に広げる。
  2. ヘラを少し寝かしつつ、横から滑り込ませる。
  3. 右側から左側へ通す。
  4. そうするとヘラの先っちょだけに錆漆がつきます。

こういう「型」のような動作がリズムよくスムーズに行えると意外と愉しいのです。ぜひマスターしてください。

 

 

金継ぎの錆漆付け行程

 一回目の錆漆である程度欠けが埋まりましたので、2回目でフィニッシュしたいと思います。

器の欠けた部分に錆漆を盛っていく

 ヘラの先に取った錆漆を欠けの上部分に置いていきます。
口元部分のエッジで切るようにしてヘラをスライドさせます。

器の欠けた部分に錆漆を盛っていく

 次に置いた錆を1回目の錆漆に圧着させるような感覚で、ヘラを左から右へと通します。
(↑画像では錆漆が少し乾いてきていてボソボソしています。)

器の欠けた部分に錆漆を盛っていく

ヘラを返して逆に通します。こうしてヘラを左右に通すことで錆をわずかながら動かして、中の空気を抜いたり、塗り面に対して密着を良くしたりします。

器の欠けた部分に錆漆を盛っていく

ちょっと錆の表面がガサガサしていますが、まぁオッケーでしょう。
しっかりと固まってくれればよしとします。

金継ぎの錆漆つけ作業が完了

 1~2日、錆漆の硬化を待ちます。

 

 

 

金継ぎstep 07 ペースト削り・研ぎ


金継ぎのペースト削り作業で使う道具

エポキシペースト削りで使う道具(次のいずれか、もしくは複数) ▸ 金継ぎで使うおすすめの刃物のご説明

  • 道具: ① メス(先丸型) ② オルファのアートナイフプロ(先丸型) ③ カッターナイフ(大) ④ 彫刻刀(平丸)

おススメは平丸の彫刻刀です。かなり作業が楽にきれいに、さらには楽しくできます。(言い過ぎかしら) ▸ 金継ぎで使う彫刻刀のカスタマイズ方法

 

金継ぎの錆漆削り作業

口元のラインを削るときは彫刻刀の刃裏を周りの器の縁に当てて、それをガイドにします。

錆漆を彫刻刀で削っていく

器の外側を削るときも基本的には彫刻刀の刃裏を器に当てながら作業をおこないます。
彫刻刀は進行方向に対して斜めに構え、スライドさせながら削ります。

錆漆を彫刻刀で削っていく

今回の依頼品はテクスチャーがゴツゴツしているので、欠けの直しも「きれいに」というよりは少し凹凸のある感じにしてみます。

 

 

続いて耐水ペーパーで水研ぎします。

金継ぎのエポキシペースト研ぎ作業で使う道具と材料

エポキシペースト研ぎで使う道具と材料

  • 道具: ③ 豆皿(水入れ用) ④ ウエス ⑤ はさみ(ペーパー切り専用にしたもの)
  • 材料: ① 耐水ペーパー(今回は#600) ② 水

 

耐水ペーパーをハサミで小さく切って、それを三つ折りします。
ペーパーに水を少量つけながら研ぎ作業をおこなってください。

 

錆漆のペーパー研ぎ作業

↑画像では「木賊(トクサ)」を使っています。植物です。独特な研ぎ心地です。
いろいろと使い勝手がいいようです。ノウハウがたまったらご紹介します。

木賊は結構、手に入りやすいです。繁殖力がすごいらしいので家の庭に興味本位で植えるのはやめておいたほうがいいようです。

錆漆のペーパー研ぎ作業

いろいろな角度からチェックして出っ張った部分を中心に研ぎます。
が、研ぎで錆漆の「形」の修正はあまりきれいにいかない気がします。ペーパーって、あくまでも表面の肌を整える感じです。形をきれいにするにはやはり彫刻刀です◎

金継ぎの錆漆研ぎ作業が完了

回りとラインがきれいにつながりました。

 

 

 

金継ぎstep 08 漆の上塗り


金継ぎの漆の上塗り作業で使う道具と材料
漆の下塗りで使う道具と材料

  • 道具: ② ティッシュペーパー ③ 付け箆 (▸ 付け箆の作り方) ④ 小筆 ⑦ 作業板(クリアファイルなど)
  • 材料: ① サラダ油 ⑤ 精製漆(今回は弁柄漆) ⑥ テレピン

 

まずは使う前に筆をテレピンで洗って油を洗い出します。 ▸ 詳しい筆の洗い方

作業板の上で筆の中の漆の含み具合を調節する

作業板の上で筆に漆を馴染ませます。
それから作業版に何本か線を引いて漆の含み具合を調整します。

 

金継ぎの漆塗り作業

漆を塗っていきます。

漆を薄く均一に塗っていく

なるべく薄めに、全体が均一な厚みになるように気を付けます。

漆を薄く均一に塗っていく

今回は錆漆に凹凸を残していますので、漆を塗ってもゴリゴリしています。
このテクスチャーを生かした仕上がりになればいい味がでそうかなと。

漆を薄く均一に塗っていく

梅干しみたいでいいですね。
塗り終わりました。

漆が塗り終わったら湿した場所に置きます。(湿度65%~くらい)
30分~50分くらい漆が乾き始めるのを待ちます。(多分、書いている時間が毎回違っていると思います。済みません。けど漆によってまちまちなのです。)

 

その間に塗り終わった筆を油で洗います。 ▸ 詳しい筆の洗い方 

筆は付属のキャップを嵌めて保存します。キャップが無かったらサランラップを丁寧に巻いてください。

 

 

 

金継ぎstep 09 蒔絵


金継ぎの蒔絵作業で使う道具と材料
蒔絵で使う道具と材料

  • 道具: ① あしらい毛棒(柔らかい毛質の筆) ③ 重石
  • 材料: ④ 蒔絵紛(今回は真鍮粉を使用)

 

 漆の乾きかけを狙って蒔絵紛を蒔いていきます。
乾きかけというのは、息を吐きかけると一瞬「青白く(虹色)」になる頃合いです。「青吐(あおと)」とか「青息(あおいき)」と呼んだりします。地域によって他の呼び方もあるかと思います。

このタイミングですと、べたべたと接着力もありながら金属粉が漆の中に沈み込んでいかない半乾き状態なのです。半熟卵みたいな感じですかね。例えが間違っているかな。

タイミングが判断できなかったら念のため、早めに金属粉を蒔いちゃいましょう。

金継ぎの蒔絵作業

毛棒の穂先で蒔絵粉を掬います。それを漆を塗った部分の横にのせます。

漆の上に蒔絵紛を蒔いていく

毛先で優しく軽やかに履いて、漆の上に乗せていきます。

漆の上に蒔絵紛を蒔いていく

蒔絵粉を包んでいた紙の上で作業をすると、落ちた蒔絵粉がそのまま回収できます。

漆の上に蒔絵紛を蒔いていく

口元の縁にも蒔きます。ちょっとやりづらいですが。

漆の上に蒔絵紛を蒔いていく

筆で掬った真鍮粉をのせていきます。

金継ぎの蒔絵作業が完了 蒔き終わりいました。終了です。
テクスチャーが少しついています。

それを湿した場所(湿度65%~)に置きます。
3,4日、漆の硬化を待って完成です。

 

 

 

韓国作家さん茶碗の本漆金継ぎ完成


茶碗の金継ぎ修理が完成

茶碗の金継ぎ修理が完成

茶碗の金継ぎ修理が完成 茶碗の金継ぎ修理が完成 

茶碗の金継ぎ修理が完成
 

 

 

前回の作業を見る ▸ ① 錆漆の1回目まで

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