ガラス金継ぎ修理 ワイングラスのステムを直します。Page 02

ガラスの金継ぎのやり方

※ ステム(手で持つ部分)が割れたワイングラスの金継ぎ修理のやり方を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですので「かぶれる」可能性があります。ご注意ください。

今回は金継ぎの工程のうち、〈前回おこなった目隠し蒔絵の金属粉を固める~錆漆二回目を研ぐまで〉のやり方を解説していきます。

 

ワイングラスの金継ぎ ページ01 を見る▸

 

 

 

Step 01 蒔絵紛固め


金継ぎの漆の上塗り作業で使う道具と材料
漆の下塗りで使う道具と材料

  • 道具: ② ティッシュペーパー ③ 付け箆 (▸ 付け箆の作り方) ④ 小筆 ⑦ 作業板(クリアファイルなど) ⑧ あしらい毛棒(柔らかい穂先の筆)
  • 材料: ① サラダ油 ⑤ 生漆 ⑥ テレピン

 

 

漆での固めの作業に入る前に、余計な蒔絵紛を払ってしまいます。

ガラスに行った蒔絵紛を払う

あしらい毛棒(もしくは柔らかい穂先の筆)で粉を払います。

 

 

続いて、蒔絵紛を漆で固めます。

まずは使う前に筆をテレピンで洗って油を洗い出します。 ▸ 詳しい筆の洗い方

毎回、作業が終わったときに筆を”油”で洗います。 ですので使うときにはまず筆の中の油を取り除きます。

  1. 作業板の上に数滴テレピンを垂らす。
  2. その上で筆を捻ったりしてテレピンをよく含ませる。
  3. ティッシュペーパーの上でヘラで筆を優しくしごく。

 

 

次に、蒔絵紛に浸み込みやすくするために生漆をテレピンを混ぜて希釈してください。
作業板の上でヘラを使ってよく混ぜ合わせます。

生漆10 : 3テレピン
くらいの割合で希釈してください。

 

ガラス金継ぎの蒔絵固め作業

蒔絵紛に浸み込むよう十分に漆を含ませてください。

ガラス金継ぎの蒔絵固め作業

 

 

蒔絵に塗布した漆をティッシュで拭き取る

蒔絵紛に浸み込まなかった余計な漆をティッシュで吸い取っていきます。
折り畳んだティッシュを優しく押し当てます。

蒔絵に塗布した漆をティッシュで拭き取る

浸み込まなかった漆がティッシュにつきます。
ティッシュの面を替え、ティッシュに漆が付かなくなるまでこの作業を繰り返します。

ガラスの蒔絵固めが完了

紛固め作業が終了しました。

そうしたら湿した場所(湿度65%~くらい)に置いて、漆を乾かします。
1~2日乾かしてください。

 

塗り終わったら油で筆を洗います。 ▸ 詳しい筆の洗い方

筆は付属のキャップを嵌めて保存します。キャップが無かったらサランラップを丁寧に巻いてください。
キャップがない、もしくはキャップを作りたいという方向けに ▸ 筆のキャップの作り方 ページを作りましたので、ご覧ください。

 

 

 

Step 02 錆漆付け1回目


金継ぎの錆漆付け工程で使う道具の画像

金継ぎの錆付けで使う道具と材料(▸ 錆漆付けで使う道具・材料の入手先・値段

  • 道具: ①プラスチック箆、②付け箆(▸ 付け箆の作り方)、
  • 材料: ④生漆、⑤砥の粉、⑥水、③作業板(クリアファイル)

錆漆を作ります。 ▸ 詳しい錆漆の作り方

 

接着した箇所の凹みに錆漆を充填していきます。

その前に錆漆をヘラで取る方法をご説明します。

  1. 錆漆を薄く均一に広げる。
  2. ヘラを少し寝かしつつ、横から滑り込ませる。
  3. 右側から左側へ通す。
  4. そうするとヘラの先っちょだけに錆漆がつきます。

 

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

箆先に付けた錆漆を接着箇所の溝に置いていきます。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

ヘラを横にスライドさせて錆漆を伸ばします。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

次にヘラを「上→下」へ細かく通します。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

今度は逆に「下→上」へとヘラを通します。

溝に対して直行させるようにヘラを通すことで錆漆を溝の中に押し込んでいきます。

 

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

錆漆が盛り足りなかったので、再度、付け足します。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

ヘラを横にスライドさせつつ、錆漆を置いていきます。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

ヘラを通します。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

最後に余裕があったら、周りについてしまった余計な錆漆をヘラ先で掃除します。

盛った錆漆に触れないように気を付けてください。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

とりあえずこんな感じです。

ガラス金継ぎの錆漆付け作業

錆漆が乾くまで1~2日待ってください。

 

 

 

一回目の錆漆で溝がきれいに埋めきれなかったので、もう一度錆漆付けを行います。
私はだいたいいつも2回錆漆付けをしています。

Step 03 錆漆付け2回目


2回目の錆漆付けなのですが、その前に簡単に一回目の錆漆を削っておきます。

tools-w_a004 

錆漆の削り・研ぎ作業で使う道具と材料

 

錆漆を削って研ぐ

二回目の錆漆付けを行う際に邪魔になりそうな錆漆の出っ張りを削っておきます。

錆漆を削って研ぐ

ペーパー研ぎも簡単に行っておきます。
ペーパーは水をつけながら研ぎます。

 

一回目の錆付けと同様に作業を行います。

錆漆付け二回目

凹んでいる部分にだけ、錆漆を補充します。

錆漆付け二回目

錆漆がしっかりと溝に入り込むようにヘラを動かしていきます。

錆漆付け二回目

盛った錆漆のレベルが整うように最後にヘラを通します。

1~2日間、錆漆が乾くのをお待ちください。

 

 

Step 04 錆漆の削り・研ぎ


金継ぎのペースト削り作業で使う道具

錆漆削りで使う道具(次のいずれか、もしくは複数) ▸ 金継ぎで使うおすすめの刃物のご説明

  • 道具: ① メス(先丸型) ② オルファのアートナイフプロ(先丸型) ③ カッターナイフ(大) ④ 彫刻刀(平丸)

おススメは平丸の彫刻刀です。かなり作業が楽にきれいに、さらには楽しくできます。(言い過ぎかしら) ▸ 金継ぎで使う彫刻刀のカスタマイズ方法

 

 

錆漆を削って研ぐ

今回は彫刻刀の「刃表」を使って削りました。
彫刻刀の表、裏、削る場所に応じてどちらでも使いやすい方で削ってください。

錆漆を削って研ぐ

彫刻刀の刃を斜めにスライドさせるように削ると比較的きれいに削れます。

盛った錆漆を削りすぎて凹ませないように気をつけながらちょっとづつ削ってください。
もし、削りすぎたら…再度、錆漆付けです。

 

続いて耐水ペーパーで水研ぎします。

金継ぎのエポキシペースト研ぎ作業で使う道具と材料

エポキシペースト研ぎで使う道具と材料

  • 道具: ③ 豆皿(水入れ用) ④ ウエス ⑤ はさみ(ペーパー切り専用にしたもの)
  • 材料: ① 耐水ペーパー(今回は#600) ② 水

耐水ペーパーをハサミで小さく切って、それを三つ折りします。
ペーパーに水を少量つけながら研ぎ作業をおこなってください。

 

錆漆を削って研ぐ

平滑な面ができるまで研いでいきます。

錆漆を削って研ぐ

ちょくちょくウエスで研ぎ汁を拭き取って、研ぎ面をチェックしてください。
何処が研ぎ足りていないか?を確認し、そこの箇所を重点的に研いでいきます。

研ぎ過ぎて凹ませないように気を付けてください。

錆漆を削って研ぐ

錆研ぎ終了です。

次は漆の塗りに入ります◎
それではみなさま、ページ03でまたお会いしましょう。
ごきげんようー。

 

 

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