割れた角谷啓男さん竹筒カップの金継ぎ方法(詳述) 6/6 ~蒔絵完成まで

bamboo_002※ 3ピースに割れたカップの金継ぎ修理のやり方を説明していきます。本物の漆を使った修理方法ですので「かぶれる」可能性があります。ご注意ください。

 

 

STEP 1 漆の塗り


使う道具・材料(▸ 漆の塗りで使う道具・材料の入手先・値段

  • 道具: 小筆、付け箆 
  • 材料: 漆(今回は弁柄漆)、テレピン、サラダ油、ティッシュペーパー

 

まずは使う前に筆をテレピンで洗って油を洗い出します。
 ▸ 詳しい筆の洗い方

 

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 錆漆を研いだ上に漆を塗っていきます。

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基本的には錆漆の上のみに漆を塗っていきます。
錆漆は完全に漆で覆うけど、それ以外にはなるべくはみ出さないようにする
--が原則なのかなと思います。

でもちょっとはみ出したりしますが。

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今回は、漆の下塗りなし、一発で蒔絵です。
器自体の表面テクスチャーに合わせて
少しゴリゴリした感じを出したいと思います。

漆を塗り重ねて「ふっくら」とした感じでの仕上がりより、
ちょっと錆漆の表情を拾ってしまうくらいの狙いで一発塗り蒔絵です。

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つなぎ合わせたラインに沿って漆を塗っていきます。
漆はやや薄塗りです。

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漆の塗り残しのないようによくチェックします。
線一本の中でも「縁」の部分に塗り残しがあったりするので気を付けてください。

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器の表面の漆塗りが完了しました。

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器の内側も漆を塗り終わりました。

湿度の高い場所(60%~)に置いて少し乾かします。
(乾き始めるまで待ちます)

今回使った私の手持ちの漆は「遅く乾く漆」でしたので、
湿し風呂に2時間半くらい入れておきました。

塗り終わったら油で筆を洗います。 ▸ 詳しい筆の洗い方

洗い終わったら筆にキャップをつけて保管します。
キャップがなかったらサランラップで優しく包んでください。

 

 

STEP 2 蒔絵


蒔絵で使う道具と材料(▸ 使う道具・材料の入手先・値段

  • 道具: 毛棒(または柔らかい小筆)
  • 材料: 錫紛

※ 金粉、銀粉を蒔くやり方のご説明はこちらを参考にしてください。
▸ 欠けた上泉秀人さんカップの金継ぎ方法 4/5 蒔絵

まずは器の内側に錫粉を蒔いていきます。

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包み紙の中の錫粉を筆で少量掬って、漆を塗った部分に蒔きます。
バサッと。

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筆で掃いて錫粉を漆の上に乗せていきます。

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器の外側も同様に錫粉を蒔きます。

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まずは包み紙の中から筆で錫粉を掬って、バサッと漆の上に乗せる。

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そして筆でささっと掃いていく。
錫粉が足りなくなったら包み紙の中から錫粉を掬って足していってください。

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ささっと周りに散らばっている錫粉を漆の上に掃いて乗せていきます。

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蒔絵の完了です。
蒔き終わったら器を軽くこんこんと叩いて余計な錫粉を落とします。

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湿した(湿度65%~)場所に置いて、3日ほど乾かします。

 

STEP 3 蒔絵紛の固め


使う道具と材料(▸ 漆の塗りで使う道具・材料の入手先・値段

  • 道具: 小筆、付け箆 (▸ 付け箆の作り方
  • 材料: 漆(今回は弁柄漆)、テレピン、サラダ油、

まずは筆をテレピンで洗って油を洗い出します。 ▸ 詳しい筆の洗う方法

前回、蒔いた錫粉をその上から薄い漆を浸み込ませていきます。

生漆をテレピンで希釈します。
生漆 10 : 3 テレピン
くらいの割合でよく混ぜ合わせてください。

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蒔絵した錫紛の上に希釈した生漆を乗せていきます。

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このとき、あまりごしごし筆で擦らないように気を付けてください。
完全にはくっついていない錫粉がじょりじょりと剥がれて動いてしまいますので。

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蒔絵をした錫粉を完全に覆うように、塗り残しなく生漆を塗っていきます。

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ちょいはみ出してもいいので塗り残しのないようにしっかり漆を塗布してください。

 

塗り終わったら筆を油で洗います。 ▸ 詳しい筆の洗う方法

洗い終わったら筆にキャップをつけて保管します。
キャップがなかったらサランラップで優しく包んでください。

 

STEP 4 生漆の拭き取り


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先ほど塗布した生漆の拭き取りです。
折重ねたティッシュペーパーを優しく押し当て、漆を吸い取ります。

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飽和して蒔絵紛の間に浸み込んでいかなかった漆が
ティッシュペーパーに吸い取られます。

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この吸い取り作業をティッシュペーパーの吸い取り面を変えつつ繰り返します。

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ティッシュの方に漆がつかなくなるまで繰り返してください。
一か所につき4~5回、ティッシュを当てる感じでしょうか。

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固めに使った漆の拭き取り作業が完了しました。

湿した場所(65%~)に2日くらい置いて漆をしっかり乾かします。

 

金継ぎ修理の完成


 

 

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