01 「竹の割箸」で幅広(12㎜幅)の”練りベラ”を作るやり方

 

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ファイツ!!

 

※ 腰が強く、折れづらい「竹のヘラ」!初心者にとってはすごく使いやすいと思います◎

「練りベラ」ですか。なるほど。で、「練りベラ」って何ですか?

はい、以下の作業時に使います◎

  • 麦漆むぎうるし(接着剤)を練ったり
  • 錆漆さびうるし(ペースト)を練ったり
  • 刻苧漆こくそうるし(パテ)を練ったり

これらの「練り作業」をするときは腰の強い、折れにくいヘラが必要なんです。

金継ぎを学んでいるみなさん、「練る」時に、何を使っていますか?
もしかしてプラスチックべらを使ってます?(←なんかわざとらしい)

いやー、あれ、デカすぎませんか?使いづらくないですか?
金継ぎだと、麦漆などを作るとしても「ほんのちょっとの分量だけ」
作れば十分ですよね。

僅かな分量しか作らないのに、その作業にプラスチックの30㎜幅のヘラは…
かなり使いづらくないですか?
(↑というか、どう考えたってデカすぎます!)
きっとみなさんも今まで「こんな大きなヘラを使わなくちゃいけないのかしら?」
って疑問に感じていたかと思います。
( ▸ 多くの金継ぎ教室でプラスチックべらを使わせている理由 )

それ、全然、使わなくていいです◎

これまでご自身の金継ぎ作業が「あまりうまくいかない」
「きれいにいかない」「やりづらい」と感じていたとしたら、
それは「ヘラ」が原因の可能性が「大」です◎

ということで、ご自身で作業に適したヘラを作ることをおススメします。
(大丈夫です◎ できます! できるところまでナビします!!)

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

竹の割り箸」!

おっ!そんなんでいいの??
はいー、大丈夫そうです◎

いや、今までもこれは気にはなっていたのですが、
「竹の表皮」が残っていないし、
お箸だから途中まで「切れ込み」なんかが入っちゃっているし、
「割り箸じゃ無理でしょー」ってずっと思っていたのです。
(↑「切り込みなし」のお箸…って無いですかね?
あっ、それじゃ「お箸」にならないですね。
あっ、でもこのHPを割り箸会社の社長とかが見ていて、
「それじゃ、100本に1本”切れ込みなし”の割り箸を洒落でいれちゃいなさい」
ってことにならないとも限らない。このご時世ですからね~◎)

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

でも、↑これでもイケそうです◎

まだ、耐久性が保証できませんが、ひとまず「ちょっと金継ぎをやってみたい」
という感じの人には十分過ぎるくらいだと思います。

 2017-04-10
ちょい、使ってみた感じ、

  • 初心者には十分 ◎
  • 本格派にはちょい物足りぬ △

といった感じです。
竹の皮の近くになるほど、繊維が「密」になって繊細なヘラが作れます。
ですが、「割りばし」で作ろうとするとどうしても竹の内側の繊維の
「粗い」部分を使うことになってしまいます。
ヘラの先っちょが「密には揃っていない」感じです。

とはいえ、決して使い捨てるような「やっつけヘラ」ではなく、
十分耐久性もありそうです。ひとまずこれで行きましょう◎

※ 竹の割り箸だったら何でも大丈夫ですか??という
ご試問にお答えします。まだ不十分ですが。
 ▸ このページの下の方で。

 

(2017-04-16 追記)
幅広のヘラについては、このページの他に
「ヒノキで作る幅広のへら」ページがあります。
▸ ヒノキで作る幅広のへら

で、「ヒノキと竹とでは何がちがうのですか??」の疑問に
お答えしたいと思います。

【 ひのき 】

 メリット 

加工がすごく楽
・ヘラの先の形を簡単に変えられる

 デメリット 

・ホームセンターで売っているヒノキだと、
力を入れるとちょっと折れやすい
(→なので”ちょい厚目”に加工してください)

【 竹 】

 メリット 

ほとんど折れない

・弾力性がある

・加工して使いやすい「しなり」にできる

 デメリット 

・幅広のものの入手が難しい

・加工がちょっと厄介(かも)

【 プラスチック 】

 メリット 

折れない
・加工しなくて、そのまま使える

 デメリット 

幅広のものしかない(30㎜幅以上)

・「しなり方」が悪い→扱いづらい

・加工ができない

 

といことで私の結論としては、
ビギナー向けには「竹」をおススメします

 

 

幅広の練りベラ作りに必要な道具・材料


金継ぎで使う練る用のヘラ

① 竹の割り箸 ② テープ ③ 鉛筆 ④ 大きなカッター

その「竹の割り箸」って何処で手に入るの??
についてはページのお終いでご説明しています◎

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

今回使った割り箸の大きさ

  • 195㎜ × 12㎜

※ この割り箸の「身元」が割れました!「7&i」です。セブンアンドアイですね。



ということはヨーカドー系スーパーでもいいし、セブンイレブンでもお弁当を買えば貰える…
ということだと思います◎

※ 買うなら、
セブンアンドアイ・ホールディングスのスーパーで

「割りやすい 竹箸 元禄箸 」 ¥250-/50膳入(セブン・オリジナル商品)
今のところ、これが一番よさそうです。

おーこれで「ヘラ」類の問題は全て突破したかもしれません!

 

ちなみに、持ち手の部分に「節」がないものを使ってください。

「節」って何ですか?

↑ この部分です。
竹の「くびれている」部分です。この部分は折れやすいので
「節」がないお箸を使うか、節のない箇所がヘラの先になるようにしてください。

 

 

 

 

STEP 01 削るための下準備


 

おおよその削りはじめの箇所と
「削る側」を確認しておきます。←この「削り面」の見極めは重要です!

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

まずはおおよその削りはじめポイントに
線を引っ張って、目印にします。

どこからでもいいのですが、
ひとまず65㎜→(訂正)75㎜~80㎜くらいから削るとします◎

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

お洒落に斜めに線を引いておきます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

反対の面にも線を描いておきます。
65㎜→(訂正)75㎜~80㎜の箇所に。

 

 

ここがすごく重要なのですが、

竹の表側」を確認します。

竹の表側=竹の表皮(皮)側をなるべく残して削りたいので、
どちらが表側かを確認することが重要です。

竹の表皮の方は繊維が緻密で「弾力性」があるので、
そちらの側をヘラとして使いたいのです。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

↑ うーん、どっちが表皮側なんでしょうね??

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

お箸の両面をチェックして、「色が濃い」側が竹の表側(表皮側)
と判断していいと思います。(茶色っぽい方)
もしくは竹の断面をチェックして、
「目が詰まっている側」が表皮側かと思います。
(竹のお箸に詳しい方がいらっしゃいましたら、
コンタクトページからアドバイスをいただけたら有り難いです。
宜しくお願いします!)

ちなみに↑の写真では下側が竹の表皮の方でした。
お箸の持ち手部分の先端が写真のように斜めにカットされている場合、
多分、「長い方」の側が表皮側になると思います。
(↑今、100均で見たところ、そうではないことが判明しました!)

 

 

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

削り始める前に
お箸が割れてしまわないようにテープで固定します。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

「きつめに」ぐるっと巻きます。

  金継ぎで使う練る用のヘラ

2か所→(訂正)5ヵ所固定しました。

ひとまず補強完了◎

これ、「切れ込み」の隙間にに接着剤を塗って、
しっかりと接着させてから、テープで固定すれば
もっと強度が上がりそうですね。

 

 

 

それでは削りに入りましょう◎
いつも通りの削る手順となります。
(鳩屋っていつもこの手順で削るわよね~。
アホなのかしら??)

STEP 02 裏の面をフラットに削る


まずは裏の面(…ということは、竹の「表面」側です)を削ってフラットな面を作ります。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

竹の皮の側です。カワです。
分かりづらいかもしれませんが、お間違いなく。

分からなかったら、ひとまず両方、削っていみましょう。
硬くて、削りづらい方が竹の皮側です◎

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

お箸の片面を↑の図のように「斜め」に削ります。
このように削った方が、刃への抵抗が少なくて楽に削れます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

カッターの刃をぐっと食い込ませてから
スルスルと刃をスライドさせていきます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

片面が斜めに削れました。
けど、写真のライティングが悪くて、「斜め感」がでていません。
ごめんなさい。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

今度は反対側を斜めに削っていきます。

カッターの刃は進行方向に対して、斜めに当てます。
(”斜め”ばかりですねー)
そして、刃を進めつつ、右側に引いて行きます。(スライドさせる

こうするとさらに抵抗が少なくなって、削りやすくなります◎

 

 金継ぎで使う練る用のヘラ

こちらも斜めに削れました。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

今度は山形に残ったトップの部分を削ります。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

フラットになってきました。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

特にヘラの先っちょ20~30㎜がきれいに
フラットになるように仕上げていきます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

オッケーです。
できました◎

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

フラットな面ができました◎

裏側は「硬い」ので削るのがちょっと大変です。
頑張ってください◎

 

 

 

STEP 03 表の面を薄く削っていく


 

次に表の面を削ります。

こちらはやや柔らかいので、結構、サクサク削れると思います。

 

この後は基本的には
 ▸ 「平竹串」から作る、付け箆の簡単な作り方
と同じです。↑の方がもうちょっと詳しく書いています。

↑こちらは「平竹串」から作る手順ですが、同じですので、ご参考にしてください。

 

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

線を引いた当たり方削っていきます。

 

削りの手順は裏側をやった時と同じです。

金継ぎで使う練る用のヘラ

斜めに材を削っていきます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

カッターの刃をしっかりと材に食い込ませてから
刃を滑らせて行きます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

斜めに削れました。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

今度は反対側。
こちらも斜めに削っていきます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

こちら側も斜めに削れました。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

 正面からみると「山」の形になっています。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

この「トップ」の部分を削っていきます。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

刃は進行方向に対して、「斜め」になるように
当ててください。
さらに、刃を右側にスライドさせていくと
切れ味がよくなります。

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

 

金継ぎで使う練る用のヘラ

トップ部分が削れました。

だけど、まだまだ「厚み」があります。
また「斜め」に削る工程に戻り、これを薄くしていきます。

今回はここまでです。

次回、ヘラを完成させます。

 

次のページを見る

▸ Page 02

 

 

 

竹の割り箸だったら何でも大丈夫ですか??


どれでもよいわけじゃありません◎
只今、検証中ですが、ひとまず確認できたことをご報告します。

おそらく竹の割り箸を手に入れるには「20本入り」とか「30本入り」とかで
買うのかと思います。

ひとまず注意点です。

  • 「利休箸」と呼ばれる、両端が細くなっているお箸はNG
    手持ち側の先端が「平たく」なっているものをチョイスしてください。
    おそらく「斜めカット」のモノがいいのだと思います。
    (↑そうでもありませんでした)
  • 手持ち側に「節(ふし)」があるものはヘラとしては不適合です。
    節…??ってどこが節なの?
    えーっと、他の部分と違って、竹の繊維が「すーっと通っていない箇所」
    です。(そのうち画像で説明します)
    「節」の部分は繊維が通っていないので、折れやすいです。ご注意ください。
  • 100均の「ダイソー」には、ヘラに使えそうな竹の割り箸はありませんでした。
    もしかしたら100均はクオリティーが低いのかもしれません。
    ホームセンターやドラッグストアなどで、ちょっと割高のものを
    購入した方がいいのかもしれません。
    ↑これを今後、検証してきます◎

 

 

(2017-04-19 追記)

更に見つけました!
ヨークマート、つまりセブンアンドアイ・ホールディングスのスーパーで
「割りやすい 竹箸 元禄箸 」 ¥250-/50膳入(セブン・オリジナル商品)
です。これが一番よさそうです。

(切れ込みの残り…約45㎜~50㎜)

(2017-04-18 追記)

見つけました!
カインズホーム(ホームセンター)で売っている
¥200-/20膳入
幅12㎜ × 長さ210㎜ (切れ込みの残り…約45㎜)
のモノがよさそうです◎
きっと皆さんの近場のホームセンターでも売っているんじゃないでしょうか?

後ほど、画像、注意点を載せます!

セブンアンドアイ (切れ込みの残り…約32㎜)

 

(2017-04-13 追記)

埼玉県の大宮ハンズには使えそうな竹の割り箸がありませんでした×

東武ストアで竹の割り箸を見たら、よさそうなものがありました◎!
持ち手の先っちょが四角いし。
(”切れ込み”が深かったのが気になるところでしたが)
が、100本入り/500円くらい…だったので買いませんでした。
100本、要らないしなー…。でも、こういう「テスト」を勝手にキンツギストを
代表してやるのが金継ぎ図書館の役割でもある気もするしなー…。

もうちょっと探して、見つからなかったら東武ストアします。

 

 

 

金継ぎ教室でプラスチックべらを使わせている理由


職人さんや金継ぎ作家さんは普通、
木の板からヘラを自作しています。
(プラスチックべらも使いますが、それは”ちょい役”としてです)

じゃあ、何で一般の初心者さんに扱いづらくて
あんなデカいプラスチックべらを使わせるのさ??
と言うと…楽に安く手に入るからです。デカいですけど。

どの金継ぎ先生もそのプラベラが「いい」なんて思っていません。
だけど、それに代わる「代替道具」が見つけられなかったから、
不本意ながら仕方なくプラスチックを使わせているのです。

良心的な金継ぎ教室では先生が「ヒノキ」で
小さめのヘラを作ってくれたりします。
でもこれって手間がかかりますし、
初心者の方はヘラを扱うときに意外と「力」を入れてしまうので、
折れることが多いのです。

ということで「いい案配」の解決案がなくて
「じゃ、まぁ、プラスチックべらでいいでしょ。
他の金継ぎ教室もプラベラだしね」
となっているのが現状です。

で、このままでいいわけがない。
金継ぎ図書館はそこを解決したくてたまらなかったわけです。
(初心者にあの”でかいプラベラ”は…ちょっと許せなかったのであります)
このへんは本当に勝手な使命感です。

金継ぎ図書館の解決案は、「作業者本人に”自作”してもらう」です。

「えっ!あたし”自分で”作れるかしら…??」

↑ダイジョブ、大丈夫です◎

  • 一般の方でも手に入りやすく加工しやすい材料
    (「折れにくい」材で)
  • 手元にある道具を使う
  • 初心者でも無理なくできる手順

…これらを念頭に解決案を作りました。(このコンテンツのことですが)

このコンテンツがいままでプラベラで作業が上手くできずに
困っていた方々のお役に立てたなら本望です◎

 

 

 

 

 

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