自分で作る金継ぎ用ひのき箆・完全ガイド 02/市販の板材とカッターで作る

金継ぎの道具・素材

 

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今回はヘラの板厚を削って薄くしていきます。

 

 

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〈檜箆の作り方 05〉 箆の厚みを薄く削る


 

※ カッターナイフはかならず「大きい」ものを使ってください。
小さいカッターじゃ、無理だと思います。

金継ぎで使う檜箆の作り方

ヘッドの先から100~110㎜程度の箇所から薄く削り始めます。

 

箆の板厚を薄くする手順としましては、まずはガシガシ大雑把に削って「量を落とす」。
ある程度の厚みになったところで今度は慎重に薄く削っていく…という2段構えです。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

まずはヘラの右半分を削ります。
この要領は竹でヘラを作った時と同じです。

半分ずつ削った方が刃にかかる「抵抗」が少ないので削りやすいです。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

薄く削っていく時のポイントとしては
①のように直線的に均一に薄くなるよう、削っていくのではなく
②のように削って、ヘラの先から50~60㎜あたりの箇所に「しなりの強い」ポイントがくるようにします。

②のラインを意識しながら板を削っていってください。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

カッターの刃は進行方向に対して「斜め」に構えると削りやすくなります。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

右側半分が削れました。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

ヘッドの正面から見るとこのような台形になります。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

次に左半分を削ります。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

ヘッド正面から見ると三角形になります。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

再び右半分を削ります。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

 

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

今度は左半分です。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

 

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

結構、板厚が薄くなってきました。

そろそろ慎重に削り始めます。
箆のしなり具合をチェックしながら少しずつ削っていきます。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

箆の全体に刃を当てながら少しずつ削っていきます。

くれぐれも薄くし過ぎないように気を付けてください。
↑一般の方から「折れる」「割れる」という声を頂きました。
ということで、ちょい厚目の方がおススメです◎

薄くなると「腰」がなくなって、錆漆や麦漆、刻苧漆が作りづらくなります。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

↑ここまで「しならない」段階でストップしてください!
初心者の方は、ヘラを扱うときに「力をいれてしまう」傾向があります。
なので薄いと折れてしまいます(涙)

しなり具合のチェックです。
しなり始めるポイントのチェックと、しなりの腰の強さをチェックします。

やや「腰」が強い段階でストップしておきます。
今回は「練り箆」ですので、腰は強めでいきましょう。
(↑つまり、「厚目」です)

錆漆を付ける用の「付け箆」の場合はもう少し腰が柔らかい方が使いやすいです。

 

金継ぎで使う檜箆の作り方

横から見るとこんな具合のラインです。

 

  金継ぎで使う檜箆の作り方

箆の先っちょがまだ厚いですが、この後の作業でもう少し薄くしていきます。

 

 

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