段ボール漆風呂の作り方…簡単です◎(けど、ダサカッコ悪い)

金継ぎの道具・素材

 

size19

 

※ このページ、実は1年以上、封印していました。ダサいからです。「げっ、ダサいじゃん!」というのは無しで◎

 

どこの家にでもある、無かったら近所のスーパーでもらえる「段ボール」で漆用の「風呂(もしくはムロ)」を作ります。

段ボールを使った、ダサくてカッコ悪い「漆風呂」の作り方です。
(もちろん、ナイスでカッコいい漆風呂を作った方が気分が上がりますよ!)
でもこれなら簡単です◎3歳児でもできる!

 caution!!
やっぱり段ボールですので、お客様が来る部屋とか、ちょっとカッコつけなきゃいけない場所には設置ができません。(彼女、彼氏が来るときは隠してください◎)

 

 

 

ちなみに

漆が最もよく乾いてくれるのは高湿度(75%~85%)、高温度(25~30度)くらいです。
ただ、この数値は「最もよく乾く」ということでして、この温湿度よりある程度低くても、ゆっくりとになりますが乾いてくれます◎

 

【ステップ 01】 道具・材料を集める


漆風呂作りで必要なもの:

  • 適当な大きさの段ボール
  • ビニール袋(2枚)
  • テープ
  • 要らない布
  • 大き目のクリップもあるとちょっといいです

 

 

 

 

【ステップ 02】 外壁と内装を整える


簡単な漆風呂の作り方

段ボールの蓋(?扉??)の部分を処理します。
カッターで切り取ってしまってもいいと思いますが、テープで動かないように固定してしまえば、空間が広がります。

それから、このあと濡れた布を箱の内側に置くので、段ボール濡れてヘナヘナしないようにビニールを敷いておきます。ビニールはテープで固定してください。

ここで鋭い突っ込みが入ると思います。
「段ボールをただ倒して、それをそのまま使っちゃダメですか??蓋を締めれば湿度も保てそうですし」

金継ぎで使う漆の風呂の作り方

はい、それでオッケーです◎ナイス!
いや、ほんとそれで大丈夫なんです。
だからわざわざこんなコンテンツ作るのが嫌だったんです~(涙)

でも、まぁ、今回はもうちょっとだけ手を加えてみましょう◎

 

 

 

 

【ステップ 03】 箱の中に器と濡れた布を置く


簡単な漆風呂の作り方

布は水を固く絞ってください。
それから器の修理部分に近づけすぎないようにしてください。

布の近くは部分的に猛烈に湿度が高くなってしまう(と思われます)。すると例えば漆の塗った箇所をその近くに置いてしまうと、急激に漆が乾きすぎて「縮み」という現象が起こる可能性が高くなります。

 ですので、

  • 布は水を固く絞る
  • 修理箇所を布から遠ざける

 

 

 

 

【ステップ 04】 箱の前面にビニールを垂らす


金継ぎ用の漆風呂

箱の中の湿度を保つために、前面にビニール袋を垂らします。

 

金継ぎ用の漆風呂

ビニールは垂らしているだけです。
なので、「重し」を付けた方がよさそうです。(なくてもオッケー)
ビニールの端をクリップで挟んで重しとしました。

えっ!?こんなんでいいの??密封しなくていいの?これじゃ湿度が逃げていかない?

そうですね。「こんなん」でいいと思います◎
それほど厳密に湿度をキープしなくても漆は乾いてくれます。(意外とちゃんと乾いてくれるものなのです!)

ところで「温度」についてですが、すごく気にしている方もいらっしゃるかと思います。
あたしんち、寒いから漆が乾かないかも…と。

漆がよく乾いてくれるのは高湿度(75%~85%)、高温度(25~30度)くらいなのですが、寒くても結構頑張って乾いてくれます。私は関東に住んでいますが、冬場の室内温度が15度くらいの時でも乾いてくれます。ちょっと乾きがゆっくりになりますけど(丸二日とか)。だけど大丈夫です◎

 

↑ もうちょっと綺麗な段ボールでやってみました。

 

金継ぎ初心者が漆風呂を用意するとしたら
ひとまずこれでいいのではないでしょうか?
機能的には問題はありません◎

 

 

 

 

 

【この後、漆風呂のランクアップを狙うとするなら】


段ボール箱

アクリルのケース(衣装ケースやコンテナ)
…ヘナヘナしない!

園芸用のビニールハウス(小さいやつ)
…居間に置いても恥ずかしくない!
※ ただし「開け閉め」を頻繁に行うので、チャックの部分が壊れやすいです。非常に壊れやすいです。注意しようがありませんがご注意ください。

オール木材の風呂
(ホームセンターで安い板材を買ってきてDIY!)…これであなたは金継ぎ職人!!


オール高級木曽檜の鳩ログハウス

金継ぎで使う漆の風呂の作り方

 

 

 

【読者投稿】 私の大好きな漆風呂コーナー


金継ぎ図書館利用者さんからの投稿画像です。
「私の漆風呂も見て!」とい方がいらっしゃいましたら、コンタクトページからご応募ください◎
鳩ぽっぽからの「やや上から目線」の審査が入ります◎

 

 

【飛騨高山の あずき屋 さん】

漆器も作っている作家さんからのご応募です◎

あずき屋さん談

部屋が狭いので、道具棚も兼ねた漆風呂として、SPFで組みたてました。
寒さ対策に内部をぐるっと発砲スチロールで囲みました。
引き戸はホームセンターで売ってる、プラスチックとプラダンの内窓セットです。
漆風呂の右側にはデロンギの小型オイルヒーターが入ってます。
これで高山でも大丈夫…なはず?

いつか作業部屋を大きくして、オール木材のきちんとした室を作りたいです。

インタビュアー
「どうですか?先生、住み心地の方は??」

施主:セニュール・鳩吉

「おー、ゴージャスな漆風呂!
木材と発泡スチロールの見事なコラボ。
構造材を敢えて見せることで、その素材感のコントラストが美しく見えるね!
さすが、あずきッチョ!」

 

 

【立川美術学院ご出身の(←なぜ予備校表記?)シミさん】

住み心地を施主の鳩吉にインタビューしてみたいと思います。

インタビュアー
「どうですか?先生、住み心地の方は??」

施主:セニュール・鳩吉
「そうだね、意外と住み心地、いいよ◎ シミ!
プチプチが効いてるね。レンゾ・ピアノの銀座エルメスビルを超える光のページェントが本当にステキさ。しかもこのプチプチは視覚効果だけじゃないんだ。保温効果の機能も果たしているのさ◎ 細部まで考え抜かれた漆風呂の設計。さすがシミちゃんだぜ!ナイス!!」