〈金継ぎDOIT道具シリーズ〉ダイヤモンドビットのカスタマイズ

 

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ファイツ!

 

金継ぎで使うダイヤモンドヤスリのカスタマイズ方法※ 適当な説明でごまかしていた「リュータービットのカスタマイズ方法ページ」をリニューアルすることにしました。(あまり閲覧している人はいないだろうと思い、放っといていました。今まで済みませんでした)

 

リュータのダイヤモンドビットについて


ホームセンター、東急ハンズ、彫金の道具屋さんなどで売っています。
価格は¥200、\300~からといったところです。

 

何に使うかと言いますと

  1. 「ひび(ニュウ)」の入った器に傷をつけて漆の食いつきをよくします。
  2. 割れた断面の「面」に傷をつけて漆の食いつきをよくします。(特にガラス)
  3. 割れた破片のエッジの面取りをします。(エッジを少し丸める…という感じでしょうか)
    特に「口周り」のとんがり

 

1.についてですが、ひびの入った器で「ピカピカしたガラス質」の釉薬の場合、漆の食いつきが結構、悪いのです。
ですので、その補助的な作業として器の表面を荒らして漆の食いつきをよくします。とはいえ、極端によくなるわけではありません。

 

 

今回ご紹介するダイヤモンドビットですが、本来はリュータ―というマシーンの本体に付けて使います(歯医者さんで歯を削るときに使われているあれです。あまりよい印象はありません。はい。痛いですから)

ですが、リュータ―本体を買うと結構なお値段がすると思いますので(多分、安もので\3,000~くらいからじゃないでしょうか?)、ちょっと使ってみようと思っても手が出しづらいですよね。がんがん器の修理をするわけでもないですし。

なので、解決案としてのご提案です。

金継ぎの素地調整作業でひびを削ったり、割れた破片のエッジを削ったりするリュータ―のビット

リューターのビット部分だけを買ってきて、それを木の棒に付けます。
これでも結構、いけます。

 

2種類の作り方

  1. 「錐(きり)」を使うやり方…早くて簡単
  2. 彫刻刀の「三角刀」を使うやり方…手間は少しかかりますが、難しくはありません。できます。

を考えました。「錐」があれば早いのですが、「錐なんてないし、買ってもそれ以外に使い道ないから買いたくないわ」という人向けの方法として彫刻刀の「三角刀」を使う方法も提案させていただきます。

 

 

1. 「錐」を使ったダイヤモンドビットのカスタマイズ方法


 

ダイヤモンドビットのカスタマイズで使う道具と材料

ダイヤモンドビットのカスタマイズで使う道具と材料

  • 道具: 2⃣ 錐(きり) 3⃣ 糸鋸(ノコギリでオッケーです)
  • 材料: 1⃣ 木

1⃣の木…ヒノキ、杉、ホオなど。size 9㎜×9㎜(長さ90㎜)前後 がホームセンター、ハンズなどで売っています。価格\100-前後
2⃣の錐…リュータービットの軸が直径2.4㎜(購入したものに合わせてください)なので、それに合った錐を買います。細目のものになると思います。買う前によくチェックしてください。

 

 

鋸で木をカットする

まずは柄(グリップ)にちょうどいい長さにノコギリでカットします。
お好みで構いません。一応、10~12㎝くらいでいかがでしょうか?

切る前に間違えないように鉛筆などで目印を引いておきます。

目印として錐にマスキングテープを貼る

次に錐で穴をあけるのですが、その前に「どのくらいの深さまで錐を入れていっていいのか」、こちらも目印をつけておきます。
錐の金属部分に油性マジックで線を引いておいてもいいと思います。今回は画像でわかりやすいようにマスキングテープを貼りました。穴の深さを15~20㎜くらいとしましたので、錐の先から15~20㎜のところにテープを巻きます。

錐で穴をあける

マスキングテープの位置まで錐で穴をあけていきます。錐は両手で「揉む」ように左右に回転させます。↑画像はやらせです。これじゃ、木もグルグル回転してしまいます。
胡坐をかいて座り、両足の裏でしっかりと木を挟んで固定してください。(もしくは椅子に座って、太ももや膝で挟むか)

ビットを突っ込む穴が開いた

穴が開きました。

穴にダイヤモンドビットを突っ込む

ダイヤモンドビットを突っ込んで深さをチェックします。
浅いようでしたら、錐でもう少し深く穴をあけてください。

しっかりとビットが固定されている感じでしたら、オッケーです。

 

グリップの木の面を削る

仕上げの作業です。
木の「角」が立っていて痛いですので、平(もしくは平丸)の彫刻刀で角を軽く削ります。これを「面取り」といいます。

※ 面取り作業の時はビットを外しておいてください。彫刻刀の刃が当たるかもしれませんので。

グリップの木の面を削る

先端の部分(木口)の角も面取りします。

金継ぎで使うダイヤモンドビットのカスタマイズが完了

できました。
簡単でした。

 

 

 

2. 「三角刀」を使ったダイヤモンドビットのカスタマイズ方法


ダイヤモンドビットのカスタマイズで使う道具と材料

ダイヤモンドビットのカスタマイズで使う道具と材料

  • 道具: 2⃣ 彫刻刀の三角刀 3⃣ 糸鋸(ノコギリでオッケーです)
  • 材料: 1⃣ 木 4⃣ 木工用ボンド

1⃣の木…ヒノキ、杉、ホオなど。size 10㎜×4㎜(長さ90㎜)前後 がホームセンター、ハンズなどで売っています。価格\100-前後
2⃣の三角刀…100均のもので大丈夫です。切れ味は最高に悪いですが。

 

こちらの制作方法では薄目の板を2枚重ね合わせ、ビットを挟んで固定するやり方です。
(彫刻刀の専門店などにいくと「刃」だけで売っていたりしますが、同じ要領で柄に仕込みます)

ノコギリで目印に沿って木を切る

まずは柄にになる長さ分をノコギリで切ります。10~12㎝くらいを目安に。もちろんもっとロングにしてもいいと思います。

木の板は2枚用意する

今回の制作方法では木の板が2枚必要になります。

ビットの軸を入れる深さに鉛筆で目印を描く

柄の中に突っ込むビットの長さのところに鉛筆で線を引いておきます。
目安としては15~20㎜といったところでしょうか。

三角刀で彫る箇所も目印として線を引いておきます。

三角の彫刻刀で溝を彫る

三角刀で溝を彫ります。怪我をしないように気を付けてください。

2枚とも溝を彫る

2枚とも三角刀で彫ります。

溝を彫り終った

V字に彫ることになります。

リュータービットの軸を溝にはめる

ある程度、溝を彫ったところで一旦、彫り作業を止めてビットを嵌めてみます。

三角刀で彫ったV字の溝にビットの軸を嵌めます。

木の板を2枚合わせて隙間のチェックをする。

もう一枚の板を合わせてみます。
このとき2枚の板の間に隙間がなければオッケーです。もし、隙間ができるようでしたら、まだ溝の深さが足りていません。ビットの軸のほうが太いということになります。

もう少し三角刀で深く彫っていってください。

木の板の内側になる部分にボンドを塗る

接着に木工用ボンドを使います。エポキシ接着剤でも構いません。

ヘラで薄く均一に伸ばしていく。溝の中にもボンドを塗る

接着剤をヘラで薄く均一に伸ばしていきます。二枚とも接着剤を塗ってください。溝の中も塗ります。

ダイヤモンドビットの軸を溝に嵌める

ダイヤモンドビットの軸を溝に嵌めます。

二枚の木の板を合わせ、しっかりと圧力をかける

もう一枚の板を合わせてます。ギュッと。

張り合わせた2枚の木の板の上から重石を載せ、圧着させる

圧着させるために合わせた木の板の上から重石を載せます。クランプなどを持っていたらそれで挟んで圧着してください。

 

彫刻刀でグリップのエッジを軽く削る

接着剤が乾いたら、エッジを削ります。グリップがソフトになるようにです。
「エッジが効いているのがいいだよな」という人は削らないでください。

彫刻刀でグリップのエッジを軽く削る

木口部分のエッジも削って「面」を作ります。

金継ぎで使うダイヤモンドビットのカスタマイズが完了

完成です。

錐を使うよりかはちょっと手間ですが、きっと誰でもできると思います。
意外と簡単です。ぜひチャレンジしてみてください。

 

 

 

 

 

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