01 まずは「高蒔絵」の説明(高蒔絵:椿)~かめかめ蒔絵教室

投稿日 2018/10/09▸ 更新日 2018/10/13

 

 

かめかめ蒔絵レポートの再開!

 

一昨年(2017年夏)から蒔絵教室に通い始めまして、そこで学んだことの覚え書きをウェブにアップしていきます!と宣言していたのですが、中途半端に更新が途絶えてしまいました。
済みませんでした。

気分を新たに、さらには方向性も新たに、再度「蒔絵コンテンツ」の制作に取り掛かります。

「前回シリーズ」ではその日、蒔絵教室で習ったことのメモをブログ風に記していったのですが、今回は「蒔絵の手順解説」に挑みます!この方がきっと皆さんにとって役に立ちます。

このシリーズを読み込めば「金継ぎ経験者くらいのレベルなら自学自習で蒔絵ができる」…そこまでの完成度に持っていきたいと思います。(できるのか!?)

さらには漆を学ばれている学生さん、もしくはかつて「中途半端に」しか習わなかった不真面目だった学生さんたちへの援護になればと思います。

 

 

 

「高蒔絵」って何ですか?

 

 

これから「高蒔絵(たかまきえ)」という↓こういったものを漆を塗った板の上に描いていくための解説をしていきます。

 

「椿」です。「しべ」の部分は今はまだ真っ黒ですが、この後、貝を嵌めていく予定です。

 

しべ部分は↑こんなふうになっていきます。

 

 

いきなり「高蒔絵」と言われても、何だかさっぱりわからないですー。
そもそも「蒔絵」自体が何なのかよくわかりません。漆のお椀とかお重とかに金色に絵が描いてあるやつが「蒔絵」ですよね?その「もっこりと高くなっている」のが高蒔絵ですか?

はい、正解です◎
高蒔絵について掻い摘んで説明してみます。
(そもそも「蒔絵」自体の説明をしないといけなかったですね。その説明は長くなりそうなので後日、他にページを作りますのでそちらをお読みいただけたらと思います)

 

 

 

はい、こんな感じの蒔絵が分かりやすい「高蒔絵」となります。
よく見ていただけるとお分かりになるかと思いますが、「もりもり」していますよね。

ちなみに「平蒔絵」という蒔絵もありまして、それはこんな感じのものになります。

 

 

平べったいですね!ぺったりしております。

 

それでは高蒔絵のやり方の簡単な説明をしていきます。

まずは漆を塗ります。
そして塗った漆が乾きます。

 

そうしたら砥石や炭で研ぎます。(そう、「炭」でも研げるのです!)

 

研いだ後、その上に塗り重ねます。
乾きます→研ぎます→塗ります…と数回塗り重ねていくと、次第にもっこりしてきます。

好みのもっこり具合になるまで塗り重ねます◎

 

こんな感じです。もりもりしてますよね。

これが「下地」となります。

 

 

もりもりした下地ができたところで、最後に漆を薄く塗ります。

そして金粉などの蒔絵粉を蒔きます。

 

漆は乾くまでにすごく時間がかかるので(乾き始めるのが6時間~24時間程度まで調整可能)、慌てることなく塗ったところに金粉を蒔くことができます。

しかも漆は固着力が極めて高いので、接着剤の役割をします。
蒔いた蒔絵粉をしっかりホールドしてくれるということです◎

 

 

 

漆が乾いたら最後に研磨剤で磨いて完成です。

これが「高蒔絵」の基本的な手順となります。

 

 

 

ん?でもさっき見た高蒔絵はもっとこう、立体的になってましたよ。彫刻的というか。

 

 

そうそう、↑こうゆう「立体的」なのはどうやったらできるわけ??

なるほど、先ほど説明したように「ただ単純に塗り重ねるだけ」だと、もっこりはするけど、彫刻的な立体感は出ませんよね。

そうなんです。彫刻的にするためにはもうひと工夫が必要なんです。

塗り重ねるときの漆の厚みを変化させることで立体的なレリーフ状に表現することができます。
「研ぎ具合」を変えることでも高低差が作れます。低くしたいところは多めに研ぐとかします。

 

 

例えば↑の赤枠の花の形状はどうなっているのか?といいますと… 

 

こんな感じになっているかと思います。(違うかしら?)

「塗り厚」「研ぎ具合」に変化をつけることで、こういった形も作り出すことができるのです。

スゴイですよね~◎

 

 

手間はかかりますが、こうやって下地をレリーフ状に形成することで平蒔絵ではできない立体感を出すことができます。

私もかめ先生のところに習いに行って初めて本格的な高蒔絵をやってみているところですが、これが非常に手間がかかります。

自分でも意外だったのが、結構、面白くて「ハマる感じ」がします。
「ミクロ」の世界で高低差を意識しながら漆を塗ったり、砥石で研いだりしていきます。普段の意識とは全く違ったスケールで感覚を働かせなければならなくなります。0.01㎜とか、さらには0.001㎜の世界です。

自分がこれまで使っていた感覚値の最小単位を一桁も二桁も細かくしていきます。始めはうまくいきませんが、次第にその世界に入り込めるようになります。(のような気がする)

この「異世界感覚」は言うなれば「初めての海外旅行」みたいなものです。
興味が湧きませんか?

それでは次回からは高蒔絵の具体的な手順を解説していきます。

 

 

 

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